中村芝翫×高橋克典、『十三人の刺客』今夜放送 『鬼滅の刃』との共通点も

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2020年11月28日 14:40  ORICON NEWS

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写真中村芝翫(右)、高橋克典(左)が共演。BSプレミアム『十三人の刺客』11月28日放送(C)NHK
中村芝翫(右)、高橋克典(左)が共演。BSプレミアム『十三人の刺客』11月28日放送(C)NHK
 57年前の昭和38年(1963年)に公開された東映の傑作時代劇『十三人の刺客』をBSプレミアムでリメイク。今回、ドラマ化に挑んだのは、歌舞伎俳優の中村芝翫と、大河ドラマ『麒麟がくる』織田信秀役も記憶に新しい、俳優の高橋克典。きょう28日、午後9時より放送される。何度もリメイクされる作品には、結末を知っている上で観ても十分楽しめる、作品そのものに魅力があるはず。同じ小中学校に通った先輩(高橋)後輩(芝翫)で、お互いをよく知るが、共演は今回が初めてだったふたりに話を聞いた。

【写真】『十三人の刺客』場面写真

 物語は――老中・土井大炊頭(里見浩太朗)は、将軍の弟であり、暴君として知られる松平斉継(渡辺大)の暗殺を御目付役・島田新左衛門(芝翫)に命じた。新左衛門は天下万民のため、信頼できる強者たちを集める。一方、新左衛門の無二の親友・鬼頭半兵衛(高橋)はその時、斉継の側用人となっており、斉継暗殺を阻止しようと新左衛門の前に立ちはだかる。

【芝翫】『十三人の刺客』の島田新左衛門という役は、歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」の大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)と重なるものがあって、由良之助役者とも呼ばれるくらい、役者の技量が試される役だったと思います。動より静、水より器というか。

【高橋】鬼頭半兵衛は動。新左衛門たち刺客の襲撃から主君・斉継を守るため、知略を尽くして戦う軍師でもある。僕は、舞台で一度、島田新左衛門役をやらせていただいたことがあって、その時から鬼頭半兵衛もやってみたいと思っていました。両方やった役者はほかにいらっしゃらないみたいですね。なにより彼と共演できるのがすごくうれしかったですね。

【芝翫】克典さんは小学校からの先輩でございまして、幼なじみと呼ぶのはおこがましいんですが、今回、新左衛門と半兵衛のような竹馬の友として共演できて、うれしく思いました。芝居で相対するのは初めてのことで、むず痒いところもございましたけど、役を作らずに自然体でいけた気がします。

【高橋】プライベートでは永遠の先輩後輩の間柄ですが、仕事となると大先輩ですから、急に敬語になる(笑)。そこははっきりけじめをつけています。今回初めてご一緒させていただいて、喜びと緊張と、「やっぱり断ればよかったかな」という思いも正直ありました。彼は、普段から“ちょんまげ”で生きているんじゃないかというくらい似合うんですよ。僕は中剃りが似合わないから、なるべく総髪でやらせてもらってきたんですが、今回は側用人役ということで中剃りにしましたけど。それはさておき、彼が本当に良い芝居するんですよ。こちらが落ち込むくらいに。子どもの頃から研鑽を重ねてきた芝居を間近で見ることができて感慨深かったですし、ここにきて非常に勉強になり、新しい刺激を感じることができました。

【芝翫】何をおっしゃいますか。僕は、子ども頃から克典さんに嫉妬していたんじゃないかな、と思いましたね。学校でも後光がさしているようにみえて、かっこよかったですし、その頃から変わらないですからね。生まれた時からかっこいい、自然体でかっこいい。それがドラマでは大事なんだなって感じましたね。私は父から、役の匂いがしてこないと駄目だ、と言われてきたんですが、今回、克典さんからは鬼頭半兵衛の匂いがしました。同年代の役者同士でしのぎを削ることができるのってすごく楽しんだなって思いましたね。

■芝翫の次男・福之助が時代劇初出演

 砦(とりで)に改造された宿場町で、斉継の大名行列を待ち受ける十三人の刺客たち、死に物狂いで突破を図る半兵衛らの死闘が始まる。武士の意地と意地がぶつかり合い、むき出しの闘争本能が、そして命の本質が、あらわになる。このクライマックスの殺陣(たて)シーンは日本映画史上に残る金字塔とされており、今回のドラマの見どころでもある。

【高橋】『十三人の刺客』の敵は、将軍の弟であることを盾に、残虐な行いを繰り返す暴君。刺客たちはこれから生まれてくる世代のためにもやる時はやらなきゃダメだと、戦う選択をする。半兵衛は、暴君ではあるけれど、主君が暗殺されるようなことがあっては藩の一大事だから阻止しようとする。理不尽な状況に対して、敵との戦いを選択する流れは、『鬼滅の刃』と同じですよね。世の中はたいがい理不尽なんですよ。戦うことによって多くの犠牲を払いますし、人の命について考えてしまいますよね。

【芝翫】現代の人たちがSNSに縛られていると感じることがあるならば、何百年か前の主従関係に縛られた人たちを観て何かを感じていただけるような気がしますね。戦国時代と違って侍が人を斬ることがほとんどない時代に、何のために、誰のために、命を懸けて戦うのか。御政道を正すため、天下万民のため、私は刺客たちが自分自身のために戦っているようにも見えました。自分が今、やるべきことは何か、自分にできることの責任感で戦っているように思いました。このドラマの後半は、せりふではなく、立ち回りで登場人物たちの心情を表現しています。いろんな感情を受け取っていただけると思いますし、そういうところが面白い。時代劇でしか表現できないものがあると思います。

【高橋】撮影は大変でしたけどね。でも、完パケを観て、ドラマでよくあそこまでの立ち回りができたな、と感心しました。島田新六郎役の福士誠治くんもすごく良かったし、皆さん一人ひとりが本当に良い、という感想です。僕自身の芝居としては、時代劇は遠慮してちゃいけないんだな、と勉強になりました。

【芝翫】この作品は4月にクランクインして、3日目で撮影が中止になりました。8月に再開したんですが、京都は連日37度、38度という猛暑で。私は後半、味噌蔵で待ち伏せているだけだったので、それほどでもなかったですが、克典さんたちは本当に大変だったと思います。私は、立ち回りの撮影現場はほとんど見ていなかったので、完パケを観て泣きました。

【高橋】(中村)福之助(中村芝翫の次男)も頑張っていましたよ。

【芝翫】福之助は今回、初めて時代劇に出させてもらいましたが、敵との戦いというか、実際は暑さとの闘いだったんでしょうね。私自身は、歌舞伎だけでなく、映像の世界でも育てていただいたと思っているのですが、初めて東映の時代劇に出た時に、井戸から水をくんで手を洗うシーンがありまして、歌舞伎では水が入っていない桶で手を洗う芝居をしてきたので、本物の水で手を洗えなくて。何回もNG出して怒られて、悔しい思いをしたことが忘れられません。そんな京都の撮影所で主演のドラマを撮っていること、そこに息子も出演していることに、時の流れを感じました。

 また、今回、新左衛門に斉継暗殺を命じる老中・土井役で里見浩太朗さんが出演されているんですが、里見さんは57年前の片岡千恵蔵さん新左衛門を演じたオリジナル版にも出演されていて、当時のせりふも覚えていらっしゃって、撮影の合間に当時のお話を聞かせていただいたことも感慨深かったですね。実は、衣装も残っていて、今回使わせてもらっているんですよ。

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