【気になる一言】予選を席巻した王者ハミルトン。記者がその速さを探るも「それは企業秘密だ」

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2020年11月29日 14:11  AUTOSPORT web

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2020年F1第15戦バーレーンGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2020年F1第15戦バーレーンGPの予選で、今シーズン10回目、通算98回目となるポールポジションを獲得したルイス・ハミルトン(メルセデス)。それは予選のすべてのピリオドをトップで通過し、Q3の最終アタックはすべてのセクターで最速タイムを記録する圧巻の走りだった。

 その走りに予選3番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は脱帽し、2番手に終わったチームメイトのバルテリ・ボッタス(メルセデス)は、「特にミスもなかったのに、ポールが取れなかったことに驚いている」と困惑していた。

 予選後のFIA会見で、ある記者がその秘密に迫ろうと、こんな質問をハミルトンにぶつけた。

「あなたの最後のアタックをF1の公式アプリでチェックしていたら、セクター1の最初のミニセクターは1回目のアタックよりも遅く、セクター1の後半あたりからペースアップしていきました。これは最後のアタックの出だしが少し混乱していたからですか。それとも後半に向けてタイヤを温存していたからですか」

 その質問を目を丸くしながら聞いていたハミルトンは、「すごいね。とんでもなく、詳細な分析だ!!」と笑った後、真剣な表情でこう続けた。

「じつは、それは企業秘密だから、ここ(記者会見)で答えることができないんだ」

「ただ、最後のアタックで僕はミスをいっさい犯していない。これまでの僕たちのアタックを見ればわかるように、僕たちのアウトラップはとてもゆっくりなんだ。それはアタック中にタイヤの温度を適正なウインドウ(範囲)に入れておきたいからだ」

「というのも、このタイヤは1℃から5℃で簡単に特性が変化してしまうんだ。タイヤの温度が適正なレンジから超えてしまうと、あとはただただ悪くなっていくだけ。だから、1ラップのどこに最適な温度を持っていくかが大切になる。それが、あなたの質問に対する僕の答えだ」

 そのハミルトンの答えを、両脇にいたボッタスとフェルスタッペンは静かに聞いていた。

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