2歳から白血病と闘う10歳の女の子　誕生日に配送車1台分の大量の手紙を受け取る（英）＜動画あり＞

2歳で白血病を患い、現在も化学療法の後遺症に苦しむ女の子が11月に10歳の誕生日を迎えた。誕生日に合わせ、女の子のもとには数千通もの手紙が届いたという。苦しい治療や検査に疲れ、落ち込む娘のために何かできないかと考えた母親が手紙を募集したところ、数え切れないほどの手紙が届いたのだ。手紙が大好きだという女の子はたくさんの人の応援の手紙に驚きつつも、弾ける笑顔を見せた。『Kent Live』などが伝えている。

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英ケント州カンタベリー地区チャーサム在住のアビー・ペイスちゃん（Abbie Paice、10）は、2歳の時に白血病を発症した。闘病を続け、今年の初めに医師から完治を伝えられたが、2012年から2015年にかけて受けていた化学療法の後遺症が最近になって現れてしまった。

アビーちゃんはここ数か月間、重い症状に苦しんでいるという。母親のリサ・ジェイン・ペイスさん（Lisah-Jayne Paice、37）は「8週間ほど前に大量に鼻血が出るようになったのが始まりでした。幼い頃に受けた化学療法によって髄液が過剰となり、脳内の圧力が過度に高まっています。これによってひどい頭痛や吐き気、重度の倦怠感、眼圧が高まることによる視覚障害もありました」と語る。

アビーちゃんは多くの症状に苦しみながら、何度も病院を訪れ様々な治療や検査を受けなければならなかった。検査の中には腰椎穿刺という背中から針を刺して脳脊髄液を採取する苦しい検査もあったそうだ。これによりアビーちゃんは学校に行くことができず、友達にも会えない辛い状況が続いていた。

落ち込むアビーちゃんを元気付けるため、リサ・ジェインさんは11月27日に10歳の誕生日を迎えるアビーちゃんを盛大にお祝いしようと考えた。リサさんはFacebookで「アビーは自分の名前が書かれた手紙を受け取ることが大好きなのです」と説明し、アビーちゃんへの手紙を募集した。友人たちはこの投稿をシェアし、アビーちゃんへ手紙を送ることを呼びかけた。

そして誕生日当日、郵便局にはアビーちゃん宛に袋いっぱいの手紙や山積みのプレゼントが寄せられたのだ。


通常は1台の車で何件も配達に回るが、手紙が入った大量の箱や袋、プレゼントを積み込むと車1台が満杯になってしまい、アビーちゃん専用の配送車になった。配送車の中を見たアビーちゃんは驚いたものの、すぐに溢れる喜びを抑えきれず笑顔を弾けさせた。さらに誕生日の翌日には、学校の先生や友達がソーシャルディスタンスを保つために車でアビーちゃんの家を訪れ、アビーちゃんの誕生日をお祝いして励ましたという。


リサ・ジェインさんは「アビーは自分が贈り物をもらうよりも、他の人に何かしてあげるのが好きな子なので、今回たくさんの人が自分の体調を気遣ってくれていることに驚いたようです。手紙を受け取る少し前、病院に長期間いることや腰椎穿刺を再び行うことになり、気分が沈んでしまっているアビーを病院の先生と心配していました。でもたくさんのプレゼントを受け取ったアビーの雰囲気は一変し、目をキラキラさせて手紙を読んでいます」と明かしており、アビーちゃんを喜ばせることができて安心したようだ。


アビーちゃんの元には金銭的な援助も届いていたが、現在は受け取るのを断っているという。その代わり、リサ・ジェインさんの友人がアッシュホードにある地域病院の「William Harvey Hospital」で医療の専門家を支援しており、そこへの募金を呼びかけている。



画像は『Kent Live　2020年11月29日付「Poorly Abbie, 10, gets her birthday wish as post floods in from around the world」（Image: PA Media）』『Royal Mail　2020年11月27日付Facebook「Recently mum Lisah-Jayne Paice wrote a Facebook post about her then 9 year old daughter Abbie who suffers from cancer.」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　iruy）