写真 アンジャッシュ・渡部建 (C)ORICON NewS inc. |
不倫騒動で6月10日から無期限活動自粛中のお笑いコンビ・アンジャッシュの渡部建(48)が3日、都内で会見を開いた。活動自粛発表以来、約半年ぶりに公の場に姿をみせた渡部は、約1時間40分時間にわたって、一連の騒動を説明、謝罪した。世間的には不倫騒動の真相に注目が集まったが、取材現場では“グダグダ進行”や、渡部のしどろもどろの回答に目がつき、ここでも“脇の甘さ”を露呈する結果となってしまった。
【動画】約半年間の“雲隠れ”を経て…100分に及ぶ謝罪会見を行った渡部建 当日の流れを時系列順に振り返りたい。会場は数百人ほどが収容可能な都内の中型ホール。現場での混乱を避けるためだろうか、開始時間となる午後7時の3時間前(午後4時)から取材受付がスタート。ホール内の待機場所は、ソーシャルディスタンスに配慮されていたものの、結果として会見終了まで約5時間、多数の報道陣が一箇所に集結する事態となった。
特に現場の混乱を招いたのは“会見の形式”だ。今回、渡部サイドが指定したのは、着席スタイルが一般的な会見ではなく、対象者(渡部)をリポーター、記者、カメラマンが半円型に取り囲む“囲み取材”だった。
そのために報道陣からは「ソーシャルディスタンスには、どう気をつければいいのか?」と困惑の声があがった。さらに当初は、マイクなしを予定していたが、会場全体に声が届かないという“抗議”を受け、会見直前に急きょ変更するグダグダぶり。明らかな仕切り不足だったが、事務所関係者は「初めてのことでしたので…。どういった形になるのか、想像がつかなかった」と苦笑いするしかなかった。
肝心の会見でもバラエティー番組などで見せていたトーク力は影を潜め、消化不良感の否めない内容となった。「不適切な場所での不貞行為。これに関しても深く、深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。概ね、報道通り。最低な行為」と記事内容を認める潔さはあったが、何度も「本当にバカなことをした」「身勝手だった」「自己中心的でした」という言葉を繰り返すばかり。
不貞行為の詳細について、言葉に窮(きゅう)するのは理解できるが、想定の範囲内であろう質問にも苦戦していたのが印象的だった。例を挙げると、一部で報じられた日本テレビ系『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!大晦日年越しスペシャル!』の収録参加についてだ。
「漠然と年内自粛して、復帰会見をできないかなと思っていた」。この言葉に「会見前にすでに収録に参加していたのでは?」と追及の声が多く集まり、矢継ぎ早に質問が集中。会見直前に報じられた“ホットな話題”だけに、対策を講じるのも難しくなかったはずだが、渡部は「私の口からは申し上げられません…」と苦渋の表情を浮かべるのみ。この“最悪手”ともいえる回答では、リポーター陣も引き下がれず、押し問答のような堂々巡りの様相を呈していた。
これまで不倫騒動で会見を開いた芸能人は数多く、ある種の“モデルケース”も多かっただろう。しかし当日の渡部は、十分な理論武装もせぬまま、女性リポーターの集中砲火を浴びて滝のような汗を流していた。「記者会見しないで済むんじゃないかという甘い考え」があだとなり、準備期間としては十分過ぎるほどあった約半年間の“雲隠れ”を活かせることができなかった。
今後について「復帰は未定」としつつ「また一からやり直したい」と意欲を示した渡部。現状、妻・佐々木希(32)との離婚、相方・児嶋一哉(48)とのコンビ解散など、最悪のケースは免れたが、まずは現場の人間からコロナ感染者が発生し“クラスター会見”となる事態に発展しないことを祈るばかりだ。
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