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上の子と下の子の年齢差が大きく離れている年の差きょうだい。
2人目ほしいけど迷う…ママが抱える「モヤモヤ」の正体
「上の子と共通の思い出が作りにくい」「ベビー用品などまた一から買い揃えないといけない」「育児期間が長くなり体力的にしんどい」などなど、何かと大変・不便なイメージをお持ちの方が多いようです。
年の差きょうだいは確かに上記のようなデメリットはありますが、メリットもとても大きいです。
年の差きょうだいのメリット、そして年の差きょうだいを育てる際のコミュニケーションのポイントについてお伝えします。
■年の差きょうだいのメリット4つ
年の差きょうだいのメリットとは、いったいどんなものがあるのでしょう?
実際に年の差きょうだいを育てているママの声を参考に、主なメリットを4つお伝えします。
■1.上の子が育児の大きな戦力になる
年の差きょうだいは、上の子が育児の大きな戦力になってくれるようです。
オムツ替えやミルク作り、離乳食を食べさせたり、遊びの相手…。しかも、快く、率先して引き受けてくれるケースが多いです。
「仕事で帰りが遅いパパに代わって、7歳上のお兄ちゃんが妹のお風呂を入れるお手伝いをしてくれている。ある意味、パパよりありがたい存在かも」というママもいらっしゃいました。
また、お世話はまだ無理でも、「トイレに行くとかちょっと目を離すときに、お兄ちゃんがそばにいて見てもらえるだけでも助かる」というママの声もありました。
■2.きょうだい喧嘩が圧倒的に少ない
年の差きょうだいは、きょうだい喧嘩がとても少ないのも特徴の一つです。喧嘩をしたとしても、大事になることはあまりないです。よって、きょうだい仲がとても良い家庭が多いです。
また、喧嘩というよりは、お姉ちゃんやお兄ちゃんが親に代わって弟や妹を叱ったり諭したりしてくれることも。
「親が言うよりも、10歳上のお姉ちゃんの言うことの方をよく聞く」というママもいらっしゃいました。
■3.効率よくベビー用品を揃えることができる
年の差きょうだいの場合、上の子のときに使っていたベビー用品やベビー服をすでに処分してしていて、また一から買い揃えなければならず、「お金がすごくかかる」というイメージをお持ちの方は多いのでは?
ですが、実際年の差きょうだいを育てているママに伺ってみると、そうでもないようです。
「上の子のときのママ友からお下がりを大量にもらうことができて、ベビー用品もベビー服もほとんど買わなくて済んだ」というママが複数名いらっしゃいました。
上の子の育児経験から、「必要なもの、不要なもの」の選別ができるというのも、大きな強みと言えるでしょう。
■4.それぞれにじっくり向き合うことができる
年の近いきょうだいを育てていると、毎日が慌ただしすぎて、あっという間に時間が過ぎていく…という話をよく耳にします。
「乳幼児期はほぼ記憶がない」とおっしゃっている年子兄弟のママもいました。
写真も、年の近いきょうだいの場合、下の子ほど枚数が少なくなってしまう…というのはよくあること。
一方、年の差きょうだいの場合、子どもそれぞれにじっくり時間をかけ、向き合うことができます。
子どもも母親との一体感が得やすく、「自分は愛されている」「親から目をかけてもらっている」と感じることができます。
■年の差きょうだい、親のコミュニケーションのポイントとは?
年の差きょうだいは、親がいくつかコミュニケーションに注意を払うことで、家族仲をより良い関係性にすることができます。
年の差きょうだいを育てるママは、以下の点を意識してコミュニケーションを取ってみてください。
■1.上の子をよく褒める
年の差きょうだいの場合、上の子が下の子をとても可愛がってくれることが多いです。
ですが、嫉妬深い子の場合、年の差が離れていても、下の子に対し嫉妬し、きつく当たることがあります。また、表面には出さなくても、心の中では下の子を憎々しく思っている場合もあります。
それを防ぐには、親が意識して上の子をたくさん褒めること。たくさん褒められると、自己肯定感がアップし、自信が増すので、きょうだいへの嫉妬心も薄くなります。
「宿題とか習い事で忙しいのに、いつも妹の相手をしてくれてるよね。ありがとう」
「ピアノ、上手になったね〜」
など、具体的な行動や行為を褒めることはもちろん、
「◯◯がいてくれて本当に幸せ」「いつも元気でいてくれてありがとう」
など、存在そのものを肯定する言葉がけも効果的です。
■2.上の子と下の子を比べない
幼い頃、親にきょうだい間で比べられたことが原因で、大人になっても自分に自信が持てず、他人とのコミュニケーションに弊害を来している人は少なくありません。
誰かと比較してダメなところを指摘されると、子どもはとても傷つくのです。年の大きく離れたきょうだいだったとしても、それは同じです。
上の子と下の子の年が離れていると、下の子がより可愛く思えて、つい「◯◯ちゃん(下の子)の方が断然可愛い!」などと口走ってしまいたくなるかもしれませんが、それは絶対に言わないよう意識しましょう。
上の子には、下の子との比較ではなく、
「あなたのことも◯◯ちゃん(下の子)と同じぐらい可愛かったよ」
「みんなあなたのことも小さいときにすごく可愛がっていたんだよ」
という言葉がけを。
また、下の子に対しても、上の子と比較するような言動はNGです。
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)は、これぐらいのことはできていたよ」
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)に比べてダメだね〜」
などと言わないよう注意してください。
■3.上の子と下の子の接触機会を意識して多く持つ
年の差が開いていると、上の子と下の子の接する機会はやはり少なくなります。
下の子が物心ついてくる年齢になると、上の子は塾や部活で忙しく、一日ほとんど顔を見合わせない…なんてケースもよくあります。
そうなると、きょうだい間の結びつきがとても弱くなります。
年の差きょうだいの場合、「きょうだい」というよりは、「一人っ子を2回育てている」という感覚のママもいらっしゃいますが、これも上の子と下の子の接する機会が少ないことによって起こります。
これを防ぐには、親が意識して接触機会を設けることが大切です。
上の子に下の子の遊び相手をお手伝いの一環として定期的にやってもらう、週に1回は家族団欒の時間を作る…、など、工夫してみましょう。
顔を見合わせる機会が頻繁に取れない場合、手紙などのやりとりもいいのではないでしょうか。
私には10歳離れた姉がいます。姉は高校卒業と同時に専門学校に行って寮暮らしをすることになり、離れ離れになったのですが、母親が私に姉への手紙を定期的に書くよう取り計らってくれました。
姉も毎回きちんと返事をくれていました。姉との文通はとても楽しく、姉の帰省が毎回とても待ち遠しかったのを今でもよく覚えています。姉とは今でもとても仲良しです。
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「上の子と年が離れすぎているから…」で子どもを諦めようとしているママ。また、現在妊娠中で、「上の子と年が開きすぎていろいろ不安…」と思っているママ。
気に病む必要はそんなにないのかもしれませんよ。
年の差きょうだいを育てるママは、今日お伝えしたことを参考に、家族のコミュニケーションをとってみてくださいね。