日本シリーズでセ・パの差が露呈 東尾修「野球人気にも影響を及ぼしかねない」

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2020年12月05日 07:00  AERA dot.

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写真東尾修
東尾修
 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、セ・リーグとパ・リーグの深刻な差を指摘する。

【写真】日本シリーズ「12連敗」となってしまった巨人の主力選手はこの人

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 日本シリーズはソフトバンクの4連勝で4年連続日本一という結果に終わった。走攻守、すべてに差を感じたシリーズだった。ここ10年で7度目の日本一だ。私も現役でプレーしていた西武は1982年から92年の11年間で8度、日本一となったが、当時の西武と同じくらい、他球団と差があると感じた。工藤監督も当時、西武の現役メンバーとして名を連ねていた。

 ただ、当時の西武と異なるのは、控え選手を含めた総合力である。今の野球は9人ではできない。中継ぎ、抑え、そしてビハインドの展開で出ていく投手に加え、試合途中で出ていく野手の層の厚さは他球団の追随を許さない。

 強いチームというものは、控え選手が主力の高い壁に挑み、越えていくエネルギーが生まれる。そのエネルギーだけでは常勝軍団は作れない。新陳代謝を図れるかがカギとなる。高い壁であればあるほど、控え選手たちがあきらめ、伸びないという側面も出てくるが、伸び盛りの時を見極め、壁を越えるアシストをしてあげることが首脳陣としては大事だ。

 工藤監督は今年、栗原を調子が悪くても使い続けた。その栗原が第1戦に菅野から4打点。チームに欠かせない存在となった。1番に定着した周東は50盗塁を挙げたが、危機感しかないだろう。このオフ、レギュラーを不動のものにするために時間を無駄にしないはずだ。

 これで2013年の楽天から8年連続でパ・リーグが日本シリーズを制したことになる。特にここ2年は巨人が一つも勝てなかった。そうなるとDH制導入の議論は必ず生まれるだろう。

 DH制導入の利点は、もはや論ずる必要はないだろう。打つだけに特化した選手の起用をしやすくなるし、特長を持った選手も育成できる。投手交代はその日の投球の調子だけで決断できる。投手のいないラインアップと対する投手が育つ土壌はあるということだ。

 ただ、それだけではチーム間の差は埋まらない。前述したとおり、チーム内の競争の質を上げること、そしてリーグ全体の底上げである。今年、巨人に対抗できたセ・リーグのチームはどれだけあっただろうか。もし、小手先で投打に圧倒できてしまう相手ばかりなら、これは選手個々のスキルアップにならない。

 巨人の主砲・岡本は4試合で13打数1安打の打率0割7分7厘に終わった。彼は何を感じ取っただろうか。質の高い球が甘く入ってきた時に一発で仕留める力、それを強く振っても確率を下げないためには、何が必要か。準備は今から始まる。ソフトバンクと対戦した去年と今年の戦いで感じた差を埋める戦いである。

 二つのリーグの差がこのまま続けば、野球人気そのものにも影響を及ぼすかもしれない。それだけショッキングな日本シリーズだった。あと2カ月あまりで来春のキャンプを迎える。体の疲れを抜くことは何より重要だが、頭の中では選手個々がレベルアップの策を練ってもらいたい。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95〜2001年)に2度リーグ優勝

※週刊朝日  2020年12月11日号

このニュースに関するつぶやき

  • この前昔の知り合いと久々にメシ食いに行ったとき「ホークスの2軍とジャイアンツの1軍が試合したら…ホークスの2軍が勝つんじゃね?」と言ってたな。
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  • オリファンなら誰でもわかるが交流戦で勝ち続けても他のパのチームも勝つからリーグの順位は変わらないジレンマ。オリナインはセ相手だと本当にリラックスしているんだよぉぉぉー
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