体重10グラムで誕生したピグミーマーモセットの双子を家族全員で子育て イギリスの動物園で<動画あり>

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2020年12月06日 21:02  Techinsight Japan

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小さな親の背中にさらに小さな赤ちゃんが(画像は『ITV Hub 2020年12月4日付「Double trouble at Chester Zoo as twin monkeys are born」(Credit: Chester Zoo)』のスクリーンショット)
このほどイギリスの動物園が、ピグミーマーモセットの双子が誕生したことを発表した。成体のピグミーマーモセットは体長20センチ(8インチ)前後で身体よりも尻尾の方が長く、体重は130グラムほどだ。そんな小さな親から生まれた双子は体長約5センチ、体重は10グラム以下だったという。母親だけでなく家族総出で育児が行われ、すくすく育っていることを『ITV Hub』などが伝えている。

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英チェシャー州チェスター市にあるチェスター動物園は今月4日、公式ホームページにてイースタン・ピグミーマーモセットの双子が誕生したことを報告した。イースタン・ピグミーマーモセットはブラジル西部、コロンビア南東部、エクアドル東部、ペルー東部に生息する霊長類だ。双子は今年の9月7日、飼育されている雌のゾーイ(Zoe、3)と雄のボールドリック(Baldrick、4)の間に誕生した。

同動物園で霊長類の飼育を担当するホーリー・ウェッブさん(Holly Webb)は「マーモセット一家の新しいメンバーを目にすることができ、素晴らしいの一言です。双子が生まれたばかりの頃は、ピンポン玉より小さかったんですよ」と明かしている。出生時の双子は体長5センチ、体重は10グラム以下という極小の赤ちゃんだった。

飼育員はゾーイとボールドリックの変化に驚いたそうで、次のように語っている。

「ゾーイとボールドリックは、すぐに親として双子の面倒を見始めました。他の霊長類の父親は子育てに関わらないことが多いのですが、ボールドリックはゾーイの出産が近いことを感じ取ると育児をする体力をつけるため少し体重が増えました。双子が生まれてからは熱心に世話しており、誕生の翌日には背中に双子を乗せて移動する姿も見られました。」

ピグミーマーモセットは家族ぐるみで育児をすることが特徴で、両親だけでなく若いきょうだいも一緒に取り組むという。ホーリーさんも「赤ちゃんの誕生は家族の絆を強くします。若いきょうだいは生まれたばかりの赤ちゃんを抱えるなどして歩き回っており、ゾーイやボールドリックから子育てを学んでいる姿を観察できるのは素晴らしいことでしょう。後に子供を産むことになる若い世代にとって、この経験はとても重要です。若いきょうだいは家族に信頼されているからこそ赤ちゃんを任せられており、これにより家族の強い信頼関係が構築されるのです」と話している。

同動物園の哺乳類飼育副課長のニック・デイヴィス博士(Nick Davis)は「世界中の霊長類は生息地の減少や密猟、違法取引などの危機に晒されており、悲しいことにイースタン・ピグミーマーモセットも同様です。しかしありがたいことに、保護団体が森を再生させて安全な生息地を作るために尽力してくれています。その一方で動物園での赤ちゃん誕生は今後、彼らの絶滅を防ぐために私たちがしなければならないことについてより深く考えるきっかけを与えてくれたのです」と述べている。



画像は『ITV Hub 2020年12月4日付「Double trouble at Chester Zoo as twin monkeys are born」(Credit: Chester Zoo)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • ピグミーマーモセットって、霊長類だったんだ!知らなかった。
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