【ACL準々決勝展望|神戸】水原三星との対戦は3度目…負傷のイニエスタは戦う意志見せるも出場微妙

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2020年12月09日 19:08  サッカーキング

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ラウンド16の上海上港戦で負傷交代したイニエスタ [写真]=Getty Images
12月8日に行われた組み合わせ抽選の結果、AFCチャンピオンズリーグ東地区の準々決勝のカードはヴィッセル神戸対水原三星(韓国)、北京国安(中国)対蔚山現代(韓国)になった。

 グループステージで同組だった神戸と水原三星との対戦は、今回で3度目となる。過去2度の戦績は1勝1敗。だが、神戸が敗戦した12月4日のグループステージ最終節はあまり参考にならないだろう。神戸はすでに1位通過を決めていたため、ベストの布陣で挑んでいなかったからだ。

 それを踏まえると、実力的にはG組1位の神戸のほうがやや上と見るのが妥当だ。ただ、簡単に勝てる相手ではないのも事実である。

 水原三星のここまでの戦いを振り返ると、神がかり的なものがいくつかあった。例えば、先述したグループステージ最終節だ。G組3位だった水原三星がグループステージを突破するには、神戸に2点差以上で勝つなど、条件はかなり高いものだった。大方の予想では、当時2位の広州恒大がラウンド16へ進むと思われていた。

 そんな不利な状況のなか、水原三星は神戸を2−0で下す。後半開始早々にコーナーキックからFWキム・ガニがヘディングで先制点を挙げると、68分にはコーナーキックからPKを獲得し、FWイム・サンヒョプが沈めてリードを広げた。

 水原三星のミラクルは、ラウンド16の横浜F・マリノス戦でも起こった。前半は相手に翻弄されて先制点を許したが、後半からプレスを強めて流れを引き寄せると、57分にはDFキム・テファンの豪快なミドルシュートで同点に。82分にはかつてサガン鳥栖でもプレーしたMFキム・ミヌが一瞬の隙を突いて逆転に成功。88分にはMFハン・ソクジョンがセンターサークル付近からのロングシュートを決めて2点差に広げた。横浜FMも後半アディショナルタイムにオナイウ阿道が1点を返したものの、最終的には水原三星が3−2で競り勝った。

 好調だった横浜FMを相手にジャイアントキリングを演じた水原三星は、今大会の台風の目。個々の能力やチーム力では神戸が勝っているが、土壇場の勝負強さは水原三星がやや上だろう。つまり、現時点での両者は互角と見るのが妥当と言えそうだ。

 そのなかで、勝敗のカギを握りそうなのがアンドレス・イニエスタだ。ラウンド16の上海上港戦で負傷交代し、中2日での準々決勝に出られるかどうかが懸念されている。上海上港戦のあと、イニエスタは「今日のように自分たちがピッチでやるべきプレーをし、準決勝進出を懸けて戦いたいと思います」と戦う意思を見せている。だが、現状での出場は微妙。イニエスタが試合に出るか否かで、両者のパワーバランスは少し変わりそうだ。

文=白井邦彦

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