解説陣のコメントで振り返る巨人・坂本勇人の1年

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2020年12月23日 08:14  ベースボールキング

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ベースボールキング

巨人・坂本=東京ドーム(C) Kyodo News
巨人の坂本勇人は7月25日終了後に打率.219、7月が終了した時点で打率.250と低迷していたが、終わってみれば打率.289、19本塁打、65打点の成績で今季を終えた。

 ショウアップナイター解説陣はシーズン中、坂本の打撃をどう見ていたのだろうかーー。まずは月間打率.231に沈んだ7月のコメントから振り返る。7月2日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 巨人−DeNA戦』で解説を務めた江本孟紀氏は、「坂本のバッティングは、ここのところ軸足にちょっとたまりがない。どちらかというと、追いかけていく。右肩が早いというかね。もう少したまっていくと、大きなステップでもバットに届くんですけどね。悪い時の癖が出ていますね」と話した。

 7月25日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター ヤクルト−巨人戦』で解説を務めた川相昌弘氏は、「上半身では一生懸命頑張って振ろうとしているんですけど、もうひとつ下半身がついていっていないような感じがしますね」と指摘。

 川相氏は坂本について「固め打ちができませんし、なんとかミートして体勢を整えようとしているんですけど、もうひとつヒットになり切っていないですね」と話し、「技術自体はもっている選手ですから、それを出すだけの体調が一番大事かなと思います」とエールを送った。

 8月に入ってからも19打席連続無安打があるなど、なかなか調子が上がってこなかったが、8月20日の阪神戦で解説を務めた井端弘和氏は「1、2打席目のスライダーの空振りと明らかに違って、しっかり腰が入ったスイングだった。このスイングは、坂本選手の本来のスイングかなと思いますね。得点圏、ここというときにはきっちりとスイングができているのかなと思います」と6回の第3打席の犠飛を評価。

 坂本は1−0の8回一死一塁の第4打席、阪神の馬場皐輔の変化球をレフトフェンス直撃の貴重な追加点となる適時二塁打を放った。井端氏は「崩されることなくバットのヘッドで拾いましたよね。バットを極力握らないようにというか、ヘッドをうまく使うようにハンドワークしているかなと思います。素晴らしいバッテイングだったと思います」と絶賛した。

 井端氏が“本来のスイング”と話した3日後の23日の広島戦から9月9日の中日戦にかけて15試合連続安打。15試合連続安打前の8月22日終了時点で打率は.220まで落ち込んだが、9月9日の中日戦後には打率.277まで上げた。

 9月8日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 中日−巨人戦』で解説を務めた山本昌氏は、坂本が中日・大野雄大から放った安打に「坂本選手は、状態上がっていますよね。今のも難しいボールなんですけど、しっかり芯でうまく引っ掛けたという感じですね」と話せば、9月9日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 中日−巨人戦』で解説を務めた山崎武司氏は「調子が悪かった時は、タイミングが取れていなかった。タイミングを取る時に足をあげますよね。足をつけたり、あげたり、自分のなかでしっくりきていなかった。これがまず戻りましたよね」と分析。

 続けて「上下のバランスが戻りましたよね。タイミングを取る時に前の足を引くんですけど、悪い時はあげたり、下げたりするんですけど、今はゆっくり足があがって打ちに行っている。タイミングとしては合っているんですよね」と話していた。

 坂本は9月の月間打率.337、10月も月間打率.312と2カ月連続で月間打率3割をマークし、11月も打率.318で8日のヤクルト戦で通算2000安打も達成した。開幕直後の打撃不振だったことを忘れるくらいの終盤の活躍ぶりだった。

(ニッポン放送ショウアップナイター)

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