◆ 今季は“8つのガッチリ”掲げる
オリックスは9日、大阪市内の球団施設でコーチ会議を開き、2021年のキャッチフレーズ『ガッチリMAX!』を発表した。
「2021年のオリックス・バファローズは、優勝を目指し、ありとあらゆる『ガッチリ』を総動員!」とキャッチフレーズに込めた思いを説明し、「チャンスではガッチリ猛攻!ピンチではガッチリ堅守!投打のバランス、ガッチリ噛み合う!奪ったリードはガッチリ守る!勝機はガッチリ逃さない!ファンのハートをガッチリ掴む!感染予防策でもガッチリとガード!チームとファンの思いは、ガッチリひとつに!」と“8つのガッチリ”を掲げた。
中嶋聡監督は「いろんな意味を込めたもの。一つになる言葉としていいのではないか。全開で行くしかないのだから、最後までMAXで駆け抜けてほしい」とスタートダッシュを成功させ、ペナントレースを独走するシーズンを思い描いていた。すべてがガッチリとかみ合えば、2014年以来のAクラス入りはもちろん、1996年以来のリーグ優勝も見えてくる。
2月1日から始まる春季キャンプについては、計画通り3グループに分けて宮崎入りする方針を確認。「毎日のように状況が変わり、仮定の話は出来ない。状況に従って対応する」と語った。
◆ ドラ1山下が大器の片鱗
新人合同自主トレも同日より大阪市内の球団施設で始まり、育成指名6人を含めた計12選手が参加。約2時間にわたってキャッチボールやティー打撃など軽めの運動で汗を流した。
ドラフト1位の山下舜平太投手(福岡大大濠)は「(新しい)環境を楽しみながら出来てよかった。(磨いてきた)直球とカーブをもう一度、しっかりと質を高めて新しいことにも挑戦したい」と意気込みをみせた。
約50メートルのキャッチボールでは「半分くらいの力でボールの回転を意識して投げた」そうだが、受けた同4位の中川颯投手(立教大)は「ボールの伸びやキレがあるのはもちろん、大学生や社会人並みの重さもあった。久しぶり(のキャッチボール)ということもあったが、受けるのは怖かった」と、球質に驚いていた。
視察した中嶋監督も「いいものはいい。あれで半分の力なら、球速300キロは出る」とジョークも交えて素材の良さを強調。山下は20日過ぎに立ち投げでブルペンに入る予定だ。
文=北野正樹(きたの・まさき)