テレキャス、レスポール、スティングレイ……『BECK』メンバーが持ってるギター&ベースは?

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2021年01月14日 08:01  リアルサウンド

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『BECK』34巻

 バンドマンをテーマにした漫画は少なくないが、中でも圧倒的にバイブルとして親しまれているのはハロルド作石による『BECK』だろう。主人公であるコユキ(田中幸雄)が音楽を知り、ギターに惹かれ、バンドシーンで活躍する様はドラマチックで爽快だ。


 作中には実在するギターやベースが多く登場して、多くの読者はそれに憧れた。実際に現実世界のギターメーカーから作中で描かれたギターをモデルにした製品を発売したこともあるほどだ。


 本記事ではコユキが所属したバンド、「BECK(Mongolian Chop Squad)」のメンバーが手に取ったギターとベースを紹介する。


コユキ(ギターボーカル)
(C)ハロルド作石・講談社/2004 BECK製作委員会

 コユキは多くのギターを手にするが、中でも印象的なのはフェンダーのテレキャスターだ。このテレキャスターをモデルにしてフェンダージャパンからコユキモデルが発売された。型番はTL68-BECK、価格は83000円。


 テレキャスターは量産に成功した世界初のソリッドボディのエレキギターとして知られる。YUI、橋本絵莉子(チャットモンチー)、TK(凛として時雨)など、ギターボーカルを務めるミュージシャンが多く愛用しており、バンドでギターボーカルを務めるコユキにはぴったりなモデルだと言える。


 作中ではギブソンのSGなどテレキャスターの他にも多くのギターを使用する。テレキャスターの他に、フェンダー社のギターとしてはムスタングを使用したがそちらも実際にフェンダージャパンからMG69 BECKとして発売された。


 ちなみにコユキが物語序盤でアルバイトをする会社の経営者である斉藤研一は無類のギター好きで、多くのギターを所有する。コレクションの中からコユキに貸したギターは「世界で最も美しいギター」と評されるグレッチのホワイトファルコンというモデルだ。


南竜介(ギター)
(C)ハロルド作石・講談社/2004 BECK製作委員会

 帰国子女でソングライティングのセンスが抜群、ギターの腕は超一流で女の子にもモテモテ、とみんなが憧れるギタリスト像をそのままに描かれる竜介はほとんどの場面でギブソンのレスポールを愛用している。ギターを低く構えて演奏する様はガンズアンドローゼスのスラッシュのよう。


 レスポールはエリック・クラプトン、スラッシュ、ゲイリー・ムーアなど多くのギターヒーローが愛用していることで知られ、竜介のキャラクターには抜群に似合うギターだ。


 ルシールという愛称で呼ばれる竜介のレスポールは、ボディに銃で撃たれた穴が空いており、フロントピックアップからは音が出ない。ちなみに竜介がルシールを手に入れたのは車上荒らしによるもので、それを理由としてBECKは大きな事件に巻き込まれる。


平義行(ベース)
(C)ハロルド作石・講談社/2004 BECK製作委員会

 平はベースを低く構え、上半身裸でライブ演奏するシーンが多く描かれる。この特徴はレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーそのもので、実際に使用するベースはフリーと同じくミュージックマンのスティングレイだ。


 スティングレイは1976年に発表されたベースで、80年代から90年代にかけてはファンクやロックミュージックを主戦場とするベーシストに絶大な支持を得た。作中でそのサウンドは「ベキベキ」「ボンボン」と表されているが実際のスティングレイのサウンドも類似している。


 ちなみに平が愛用するスティングレイは、ノブが4つの現行品仕様のため、ミュージックマンがアーニーボールに買収される1980年代中期以降に製造されたものだ。


 BECKのバンドメンバーの他にも、作中では多くのミュージシャンが登場して同時に実在するギターが魅力的に描かれている。彼らに憧れて同じ種類のギターやベースを購入したことがある方も少なくないのではないだろうか。


■嵯峨駿介
23歳でBass Shop Geek IN Boxを立ち上げ。楽器関連の他にグルメ、家電など幅広い分野でライターとして活躍中。Twitter:@SAxGA


■書籍情報
『BECK』(KCデラックス)全34巻完結
著者:ハロルド作石
出版社:講談社


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