「金魚電話ボックス」訴訟、芸術家が逆転勝訴 大阪高裁

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2021年01月14日 17:43  朝日新聞デジタル

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写真山本伸樹さんの作品「メッセージ」(左)と、奈良県の柳町商店街に展示されていた「金魚電話ボックス」=山本さんを支援する「ならまち通信社」提供
山本伸樹さんの作品「メッセージ」(左)と、奈良県の柳町商店街に展示されていた「金魚電話ボックス」=山本さんを支援する「ならまち通信社」提供

 金魚の産地として知られる奈良県大和郡山市の商店街が制作した「金魚電話ボックス」が自身の作品の著作権を侵害したとして、福島県いわき市の現代美術作家、山本伸樹さん(64)が商店街側に330万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が14日、大阪高裁であった。山田陽三裁判長は著作権侵害を認定し、山本さんの訴えを退けた一審・奈良地裁判決を変更し、商店街側に計55万円の支払いなどを命じた。


 高裁判決によると、山本さんは2000年12月、電話ボックスを模した水槽に金魚を泳がせ、ボックス内の受話器から気泡を生じさせるなどした作品「メッセージ」を発表。一方、大和郡山市の郡山柳町商店街協同組合は14年、電話ボックスの部材を使い「金魚電話ボックス」を制作し、18年まで市内に展示した。


 19年の一審判決は、山本さんの作品を「発想はアイデアにとどまり、著作権保護の対象とならない」とした。高裁判決は、受話器から気泡を出す表現について、音声を通すための受話器に空気を通し、気泡を出すことによって通話を想起させる表現は創作性があり、作品全体が著作物と認められると判断。類似の作品をつくった商店街側の著作権侵害を認定した。


 判決後に会見した山本さんは「作家として、作品の著作物性を認めてほしいと起こした裁判だった。ほぼ全面的に私の主張を認めて頂いた完全勝訴。今後もこの作品を色々な形で展開していきたい」と話した。商店街側は「対応は今後調整する」とコメントした。(遠藤隆史)


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このニュースに関するつぶやき

  • 金魚の産地として知られる奈良県大和郡山市の商店街が制作した「金魚電話ボックス」は訂正すべき。制作したのは京都造形美術大学の学生。指導したのは銅金裕司教授。商店街は譲り受けただけ。
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  • コロンブスの卵ではないけれど、ちょっとしたアイディアでも、後から思えば何でもないが、それを思いつくまでが大変なのだ。ちょっとしたクリエーターへの思いやりがあれば裁判に至らなかったろう。
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