凍結胚移植では特に男児において在胎不当過大児リスクが増す

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2021年01月15日 14:01  妊活・卵活ニュース

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凍結胚移植が子供の体格に与える影響
1月8日、ノルウェー、フィンランドの研究チームは、「Human Reproduction」にて、凍結胚移植では、妊娠後期に子供の体格が在胎期間(妊娠数週)相当より大きくなる傾向にあり、在胎不当過大児(LGA児)リスクが高くなると発表した。

在胎不当過大児(LAG児)とは、在胎期間に対して出生体重・身長が大きい子供を指す。これまで、凍結胚移植による単胎妊娠・出産では、新鮮胚移植と比べて在胎不当過大児リスクが高く、在胎不当過小胎児リスクは小さいと報告されていた。

今回、凍結胚移植にて子供を授かった場合、男児では妊娠33週目以降、女児では妊娠34週目以降、在胎期間(妊娠数週)相当の体格と比べて、体重が遥かに重くなる傾向が認められた。

凍結胚移植、新鮮胚移植における子供の出生体重・身長の比較
研究チームは、ノルウェーのコホート研究を用いて、生殖補助医療による単胎妊娠・出産(凍結胚移植17500組、新鮮胚移植69510組)を対象に、凍結胚移植、新鮮胚移植における子供の出生体重・身長を比較した。

調査対象の子供は、2000年から2015年の期間、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンにて妊娠22週以降に誕生したが、凍結胚移植における子供の出生体重は、新鮮胚移植と比べて、男児は在胎33週、女児では在胎34週目から大きくなった。

また、凍結胚移植の場合、妊娠36週から42週に誕生した男児は、新鮮胚移植と比べて在胎不当過大児の割合が非常に高くなった。一方、凍結胚移植・新鮮胚移植に伴う女児の体格差異は、妊娠37週から42週に認められ、凍結胚移植にて授かった女児は、新鮮胚移植以上に数週相当の体格に対して大きかった。

特に、男児では、凍結胚移植に伴う在胎不当過大児リスクは増し、妊娠38週から41週の出生における差異が顕著であったという。なお、凍結胚移植にて妊娠36週から42週に誕生した男児、妊娠38週から42週に誕生した女児は、新鮮胚移植の場合と比べ、在胎不当過小児の割合が低くなったと報告されている。

研究チームは、凍結胚移植による妊娠・出産では、妊娠後期に子供の体格が数週相当に対して大きくなり、在胎不当過大児リスクが高くなると結論付けている。

(画像はHuman Reproductionより)

Human Reproduction

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