冷えの解消は半身浴より「全身浴」 体を温める食材は? 東洋医学で「痩せやすい体づくり」

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2021年01月17日 08:05  AERA dot.

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写真AERA 2021年1月18日号より
AERA 2021年1月18日号より
 ダイエットの効率を上げるには、冷えの解消が重要だ。入浴や食事など生活習慣をどう見直せば、痩せやすくなるのか。AERA 2021年1月18日号は、東洋医学の専門家に聞いた。

【生姜、唐辛子と合わせると効果的 体を温める冬が旬の食材は??】

*  *  *
 痩せやすい体をつくるには“冷えの解消”だ。

「バターを思い浮かべてください。冷蔵庫に入れておくと固まったままですが、温めれば溶け出す。ダイエットも、同じように考えた方がいいでしょう。体が冷えた状態では、脂肪も燃焼しません」

 分かりやすい例えを出してくれたのは、東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門の川嶋朗さん(医学博士)だ。

 川嶋さんは東洋医学的な診療を行い、必ず手で脈やおなか、背中、手足などに触れる「切診」をする。頻繁に感じるのが、体中が冷たい、低体温の女性が増えた、ということだという。

「60年ほど前の調査では、日本人の平均体温は約36度9分で、平熱37度以上の人が4割以上を占めていたそうです。今は36度を切っている人も多いのではないでしょうか」(川嶋さん)

 現代生活は、「普通」にしているだけで体を冷やすようにできている。移動は電車やバス、車、洗濯は洗濯機、掃除はロボット掃除機。デスクワークが中心の人も多く、体を動かさないから筋肉量とともに基礎代謝が落ちて熱を産生できない。冷蔵庫を開ければいつでも冷たい飲み物や食材を取り出せる。

「だから私は、意識的に体を動かすことを勧めています。駅やスーパー、マンションなどの階段は無料のスポーツジム。エレベーターやエスカレーターを使わずに、自分の足で上りましょう」(同)

■洗濯干しでスクワット

 電車の中では座らない。車内で転ばないように立つだけで、体幹が鍛えられる。自宅では、掃除機を使わず雑巾掛けをする。食器洗いはつま先立ちで。洗濯物を干すときは、絶好の“トレーニングタイム”だ。1枚干すたびにスクワットをしよう。全身の中で下半身に最も筋肉が集まっているので、それらを鍛えられるスクワットを毎日行えば、筋肉量を効率よく増やせ、熱産生を高められる。

「自分にとって、少しだけきつくて嫌なことをする。息が切れるような運動は必要ありません」(同)

 入浴も、体を温める上で重要だ。38〜40度のぬるめの湯に肩まで20分ほど浸(つ)かる。「冷え解消には半身浴」との説もあるが、川嶋さんは反対する。全身浴で首から下が湯に浸かれば、全身の血流が良くなり、冷え解消に役立つ。一方、半身浴は心臓に負担をかけたくない人向けで、冷え解消には向いていない。ぬるめの湯にゆっくり浸かれば、副交感神経が優位に働き、質の良い睡眠が取れる効果もある。ちなみに、質の悪い睡眠が肥満を招くことは複数の研究で証明されている。

 健康を維持するには、旬の食材を摂(と)ることも覚えておきたい。今なら、冬が旬の大根、白菜、小松菜、ゴボウ、春菊、ネギ、ホウレン草など。薬日本堂漢方スクールで講師を務める劉梅さん(中医師)は、「冬は特に、体を温める必要があります。生野菜や体を冷やす食材をたくさん摂るのは避けてほしい。寒いところで取れる食材には体を温めるものが多い。冷やす食材は、熱して温かくして食べることをお勧めします」と言う。

■体を温める作用の羊肉

 東洋医学では、食材には体を温めるものと冷やすものがあると考え、それらの段階を大きく分けて「熱性、温性、平性、涼性、寒性」の五つで表している。これらを「五性」という。熱性と温性の食材は体を温め、新陳代謝を高める。平性の食材は温める、冷やすのどちらも顕著ではないものだ。涼性と寒性の食材は体の熱を冷まし、新陳代謝を鎮める。

「旬の食材でも、例えば大根や小松菜は涼性、白菜は平性ですが、鍋などにして生姜(しょうが)、唐辛子、山椒(さんしょう)などと合わせると、体を温めるように働きます」(劉さん)

 この数年、和洋中ジャンルを問わず、おいしい羊肉を出す店が増えている。羊肉は、昔から寒い地方でよく食べられてきただけあって熱性の食材で、肉の中でも体を温める作用が最も強いと言われる。しかも、羊肉にはカルニチンというアミノ酸が豊富で、細胞の中のミトコンドリアに材料を運ぶ役目を果たし、エネルギーを燃焼させる。つまり、ダイエット中にはもってこいのお肉とされる。さらに東洋医学では、冬は黒豆など黒い食材を食べると「腎」が活性化され、若々しく元気な状態を保てると言われている。

 最後に、劉さんが日常に採り入れる「ちょい足し」として教えてくれたのが、新陳代謝を良くするお茶だ。

「プーアール茶1グラム、杜仲(とちゅう)0.1グラム、ハスの葉(0.1グラム)、金蓮花(きんれんか)1個を合わせて、お湯を注いで飲みます」

 プーアール茶は脂肪の吸収を抑えて体外に排出する効果がある。杜仲は体内の老廃物の排泄(はいせつ)を促進し、ハスの葉はむくみ解消、金蓮花は脂肪分解効果に優れている。

「お茶を飲んでダイエットを意識し、甘いものを一口減らすなど、日常生活で無意識に痩せるための工夫ができるようになると思います」(劉さん)

 新しい年に、あなたはどれから試してみます?(ライター・羽根田真智)

※AERA 2021年1月18日号より抜粋

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