チェン・グァンユウ退団で大きな期待がかかるロッテ・フローレス

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2021年01月19日 17:02  ベースボールキング

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ロッテのフローレス[撮影日=2020年2月13日]
ビハインドゲームでのロングリリーフやワンポイントなど様々な局面で登板し長年チームを支えたチェン・グァンユウがロッテを退団し、昨季シーズン終盤にロングリリーフを中心に安定した投球を見せたフローレスに大きな期待がかかる。

 フローレスは8月までは7試合・10回を投げ、防御率16.20、右打者の被打率が.615(13−8)と打ち込まれていたが、10月6日に新型コロナウイルス感染拡大に伴う「特例2020」で一軍登録抹消された選手たちの“代替指名選手”として再昇格を果たすと、10月15日の楽天戦から11月4日のソフトバンク戦にかけて6試合連続無失点。シーズン最終戦となった11月9日の日本ハム戦で2回を投げ1失点で敗戦投手になるも、10月以降は7試合・12回1/3を投げ、防御率0.73。課題にしていた右打者の被打率は10月以降.067(15−1)と封じ込んだ。

 奪三振率も8月までは7.20だったが、10月以降は12.41と大きく向上。10月以降は7試合全てで三振を奪い、10月15日の楽天戦では6点ビハインドの8回からマウンドに上がり、2イニングで4つの三振を奪って見せた。10月以降、球種別ではストレートで11奪三振、チェンジアップで2奪三振、スライダーで4奪三振という内訳で、変化球を織り交ぜながら力強いストレートで押し込んでいた印象だ。三振が取れるようになったことで、2ストライク後の被打率も8月までの.308(26−8)から10月以降は.129(31−4)と大幅に改善された。

 点差の開いたビハインドゲームを中心に投げていたため、“勝利の方程式”と呼ばれる勝ち試合で投げるリリーフや東條大樹、小野郁らに比べると残したインパクトは薄かったが、ビハインドで登板したときの被打率は10月以降.125(32−4)、15奪三振と、勢いのついた相手打線をピタッと止めたというところに大きな価値がある。

 今季を迎えるにあたって球団はメジャー通算922試合に出場したエチェバリア、育成でサントスとペラルタ、3人の野手を獲得したが、チェン・グァンユウ、さらにはチェン・ウェインが退団したなかで、ここまで外国人投手を補強していない。そこは気になる部分ではあるが、フローレスをはじめ日本人を含めた現有戦力に期待しているとポジティブに捉えよう。

 話が逸れてしまったが、フローレスは新シーズンに向けて1月15日に来日し16日から2週間の自宅待機中だ。チェン・グァンユウが退団し、海外FA権を行使した澤村拓一、国内FA権を行使した松永昂大といった実績のあるリリーバーが今季もマリーンズでプレーするか不透明な中、フローレスが昨季10月以降に見せた投球を開幕から披露することができれば、大きな戦力になることは間違いない。春季キャンプ、オープン戦からしっかりとアピールしていきたいところだ。

文=岩下雄太

このニュースに関するつぶやき

  • 右のリリーフ陣は、ある程度コマは揃っているんだが、問題は左腕。チェン君が退団して、FA宣言の松永の動向は未だに不透明。それだけに今の鴎には、リリーフ左腕の補強は必須。>続く
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