写真![]() ママスタ |
子どもが部活動に入ると、保護者との付き合いも始まります。中には子どもの活躍を過度に期待するあまり、必要以上に熱心な親もいるかもしれません。でもそれがちょっとしたトラブルを生むこともあるようです。
『息子は部活内で中2の12月くらいまでは特にトラブルなく過ごしていました。でも最近、同じ部活の子の父親から「うちの子に関わらないで欲しい」とLINEで言われました。相手の子はちょっとした愚痴のつもりで自分の父親に、わが子のことを話したそうなのですが、父親は本気で受け取ってしまったようです。相手の子は顧問の先生に「うちのお父さん、ありえない」と言っていたそうです。それだけなら仲直りできるのでは? と思いますが、うちの子は小学生の頃からスクールに通っていたこともあり部活の中で1番上手くて、相手の子は中学から始めて今は部内で2番目くらいです。子ども同士の実力をもしからしたら相手の父親は気にしているのかもしれないと思っています』同じ部活の保護者から心ないことを言われてしまった投稿者さん。子ども同士は仲が良くて、いいライバル関係にあったようですが、親が子どもの人間関係に口出しをしてきました。
部活動のいざこざ。相手の親の立ち位置と他の子の様子は?
相手の父親はどんな人なの?
『その父親は入部当初から息子さんの練習を熱心に見ています。でも外部指導員でもなく、競技経験もないです。先生やコーチのやり方に口を出しすぎて外部コーチが辞めてしまい、今はこの父親がコーチのような感じで部活を見ています。相手の子は、普段から父親が何でも決めて、何かあれば殴られるので父親の望む行動を取ると思います。だからうちの子には話しかけません。中学生だし、もちろん喧嘩などもありますが、この父親が過干渉で話しかけないでと言われてるので仲直りもできません』その父親は外部コーチを追いやって、今は自分がコーチのような立ち位置で部活を見ているそうです。暴力的な人のようで、子どもにも手をあげるようですね。父親が怖くて、子どもも黙って従っているような状況です。
他の子にまで影響が
『最近はこの流れに乗って、他の子もうちの子と話さなくなりました。部活はやめたくないと言っていますが、行けないのでどうしたら良いか悩んでいます』その父親や子どもの影響もあって、部活の他の子も投稿者のお子さんと話をしなくなってしまいました。部活動の雰囲気はとても悪いですよね。部活動に関しては、親のサポートも必要なのは事実です。筆者も子どもが中学生のときに、練習試合の送迎などもやりました。でも親がコーチを辞めさせたり、ましてや部員同士の人間関係に口出しをするのは行き過ぎではないでしょうか。
これは父親の嫉妬?
『ママの息子さんがいると、自分の息子が部活内で1番うまい立場になれないから追い出そうとしているんじゃないかな?』
『はじめからママの子が目障りだったんでしょ』投稿者のお子さんはチーム内で1番実力があるので、その父親にとっては嫉妬の対象だったかもしれないと推察する声も……。部活動を熱心に見るくらいの人ですから、自分の子どもを1番にしたいと思っているのかもしれません。ですが現状はそれが叶わないため、投稿者のお子さんが部内に居づらい空気を作っていると考えることもできます。
今後ママができることは?
顧問の先生や校長先生に相談する
『いじめになりそうだし。顧問の先生に相談したほうが良いのでは?』
『ひどいことを言われていると学校に報告すべき』部活動はあくまで学校教育の一環ですから、まずは先生に相談をしてみましょう。学校から注意をしてくれるかもしれません。
『顧問の先生に相談はしました。相手の子は単なる愚痴だったこと、父親が勝手にやったことだと頭を抱えていたそうですが、それを父親に抗議できるような関係ではないと思います。顧問はよく子どもたちを見てくれる熱心な父親だとは思いつつ、対応に悩んでいると思います。LINEは見せました』すでにママは顧問の先生には相談したようですが、学校側も対応に悩んでいるようです。学校側も親のサポートを必要とする場合が少なくないため、親を蔑ろにはできないのかもしれません。でも部活動内のトラブルは校長先生にも報告されるでしょうから、学校で大きな問題になることもあります。筆者の子どもが通った学校であったことですが、ある部活動で先生が保護者から嫌がらせを受けて、校長先生が介入したこともありました。
他の保護者も巻き込む
『ママさんの息子さんが部活やスクールに行きにくい雰囲気にされてることを、大勢に相談した方がいい』
『他の保護者と一緒に行動できるといいけれど』部活動には他の保護者も関係しているので、その人たちにも相談をすると良いという声も見られました。筆者自身も子どもの部活のトラブルを他の保護者に相談したことがあります。そうすると同じように考えていた保護者も見つかり、一緒に解決策を模索してくれることもあります。
他の保護者も疑問視していた
『教頭先生からさきほど電話がきて、顧問に確認したら別の保護者からも相談があったそうです。顧問からその方に詳細を話した結果、今回の大会が終わったら、コーチのような行動を辞めてもらうように話すことにまとまったようです。その別の保護者にもLINEの内容を少し伝えてあったのですが、私より早い段階でこの父親を疑問視していたようです』他の保護者の中にも父親の行動を疑問視する人がいて、すでに学校側にも相談していたことがわかりました。学校側は投稿者のお子さんへの嫌がらせも知っていますから、他の保護者の訴えもあって、保護者による子どもへのいじめと捉えたのかもしれませんね。
部活でのトラブルは、学校を含め一丸となって取り組むこと
部活動には保護者も関わることもあるので、保護者同士のいざこざもあるでしょう。その背景には自分の子どもを1番にしたい、レギュラーにしたいという親の欲求があるのかもしれません。筆者の子どもの部活でも、ある保護者が子どもが1番になれないから1番の子どもの陰口を言ったり、意地悪をしたのを見たことがありました。親も学校に訴え、学校もその保護者には注意をしたのですが、残念ながらあまり改善は見られず……。その子は部活を辞めることなく頑張ったのですが、引退のとき「2度とこのスポーツはやりたくない」と言いました。保護者がした意地悪によって、そのスポーツ自体を嫌いになってしまったのです。
部活内のトラブルは学校に相談をして、みんなで一丸となって解決していくことが求められます。そのためにはまずは親が状況を把握して、訴えることが大切でしょう。声をあげないと誰にも届きませんから、一人で抱え込まず、どんどん周りを巻き込んでいけば一緒に問題解決をしてくれる仲間は見つかるのではないでしょうか。
文・川崎さちえ イラスト・Ponko 編集・木村亜希