二宮和也の妻「妊娠報道」とジャニーズカレンダー広告に見る、影響力にひれ伏すメディアの姿

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2021年01月20日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 コロナ感染拡大が続くと、マスクの着け方にもいろいろ問題が出てくるようで。鼻出しダメ、ウレタンや布の素材ダメ、マウスシールドも意味なし――。難しいし、本当に大変。不織布をしてればいいのか!?

第537回(1/14〜1/19発売号より)
1位「独占スクープ 二宮和也『この春パパになる』妻と挑んだ妊活500日」(「女性セブン」1月28日号)
参照「二宮和也 ひそかに買った『7万円のベビーカー』と守り続けた“あの日”の約束」(「週刊女性」2月2日号)
2位 女性週刊誌3誌に出そろった“Johnny's CALENDAR 広告”
3位「草なぎ剛の妻『漫喫暮らしから20億円新居へ』ナンパから始まった逆転人生」(「女性セブン」1月28日号)

 絶妙なタイミングだ。二宮和也の妻A子さんの妊娠発覚報道。これをスクープしたのは1月14日発売の「女性セブン」だが、まるで昨年末の嵐活動休止を待っての“スクープ”に見える。しかも記事によると、A子さんの妊娠がわかったのは昨年の夏頃、ということは今年の春には出産予定だということだ。もうすぐ!

 さらにこの間、A子さんの妊娠がマスコミに漏れなかったことも(約半年にもわたって)ある意味すごい。A子さんといえば、二宮との結婚前から“匂わせ女”との悪評が立ち、バッシングに晒されてきたが、やはり自身の妊娠を匂わせることはしなかった。

 いやいや、それは違うか。というのも二宮が19年11月に結婚して以来、いくつかの週刊誌、芸能マスコミがA子さんの妊娠スクープを狙って取材を継続していたといわれる。そもそも二宮がA子さんとの結婚を急いだのも、子どもが欲しかったという理由が大きかったから、マスコミがそれを狙うのも当然だ。実際、「セブン」記事を後追いした「週刊女性」の記事には昨年秋、二宮夫妻が都内百貨店でドイツメーカーの7万円近いベビーカーを購入する目撃談が紹介されている。ということは「週女」もすでに昨年秋の時点で、妊娠をキャッチしていた!?

 だが、完全なる“ウラ”や、ジャニーズ事務所のお墨付きが取れなかったんだろうね。すでにジャニーズと手打ちし、“仲良し媒体”に成り下がって久しい「週女」はジャニーズのお墨付きがない限り、妊娠などというナーバスなネタはスクープできないだろうし。ということは今回の「セブン」記事はジャニーズのお墨付きか。

 しかし、今回のスクープには不可思議なことが多い。まず事務所や二宮本人のコメントもいまだなく、また他マスコミもこの妊娠ネタをあまり大きく取り上げてはいない。もちろんワイドショーも。

 もちろん二宮の結婚自体が嵐メンバーやジャニーズ事務所との間に、いろんなハレーションを起こしてきたという事情もあるだろう。さらに子どもの誕生となれば、ファンからもどんな反応が起こるか未知数。だから慎重になっているのか。そもそもジャニーズ事務所は既婚タレントの家族話やプライバシーに触るのを極度に嫌がるからね。

 また記事には“計画的に妊活”“自然妊娠が難しくなる年齢”などとプライバシーに深く関わる記述もある。おめでたいはずの話なのに――。アイドルは年をとっても、活動を休止しても、結婚しても、つらい!! そして今後、二宮本人が今回の件に関し、どんなコメントを出すのか出さないのか。注目したい。

 そんなジャニーズ事務所だが、現在発売中の女性週刊誌3誌ともに、あのカレンダーの広告が掲載されている。そう、恒例の「Johnny's CALENDAR」だ。3月5日発売予定だという2021年の公式カレンダーは8グループ。昨年12月1日に予約がスタートし、昨日1月18日から順次25日までに書店での予約が終了するが、ラストスパートとばかりに、女性週刊誌各誌にそろって広告が掲載されたのだ。

 しかも、このカレンダー広告、単なるタレントカレンダーの広告ではない。女性週刊誌各誌の“版元から発売される”ジャニーズ公認のカレンダーPR・広告だからだ。

 まずは「女性自身」の版元・光文社から発売されるのがSexy Zone。デビュー10周年を迎えるSexy Zoneだが、「自身」の巻頭グラビアにはカレンダー広告1ページ、そしてメンバーの中島健人のCMキャラクター就任グラビア1ページ、そしてカレンダーの未公開アナザーカットSPエディションの折り込みグラビア(ページにすると6!)が掲載されている。しかも、これらグラビアにはカレンダー発売元が光文社ときちんと明記されていないタチの悪さだ。

 そして「女性セブン」の版元・小学館から発売されるのがSixTONES。こちらも巻頭グラビアに掲載されているが、しかし「自身」と違って1ページの誰でもわかるれっきとした広告。問い合わせ先として小学館愛読者サービスセンターの電話番号も明記していて、公平性を保った、フツーの広告になっている。 

 そして「週刊女性」の版元・主婦と生活からはジャニーズWEST。こちらは巻末グラビアに通常広告1ページ、その後ろにシングル「週刊うまくいく曜日」の宣伝グラビア・インタビュー4ページが掲載されている。かつてジャニーズキラーと呼ばれた「週女」も、2年ほど前にジャニーズと手打ちしたといわれ、今回、実に約20年ぶりにカレンダーを奪取した。

 つまり、3誌ともジャニーズ利権のおこぼれに預かっているということだ。かなりの収益を見込めるジャニーズ公認のカレンダーという“おいしいエサ”をジャニーズからありがたくいただく。軍門に降(くだ)るという意味でもある。しかも、この利権は女性週刊誌を擁する出版社だけではない。

 講談社はKing&Princeの、新潮社はSnow Manの、集英社は関西ジャニーズJr.の、マガジンハウスはHey!Say!JUMPの、ワニブックスはジャニーズJr.の、それぞれ公式カレンダーの発売を請け負っている。文藝春秋以外、日本を代表する大出版社がこぞってというあり様だが、こうしたおいしいエサの元、みんな御用マスコミになるのは自明の理でもある。決定的なスキャンダルを書けないのもしかり。忖度もするだろう。こうしてメディアはジャニーズの影響力にひれ伏してきた。それは今後も続くのか……。

 昨年末に飛び込んできた草なぎ剛の結婚だが、そのお相手である一般女性A子さんの“素顔”について「女性セブン」が紹介している。が、しかし、どう解釈していいやら。まずは「どこにでもいる普通の子」。しかし「一見、派手なメイクをしているけれど、中身は明るいことが取り柄な素朴な子」。さらに「おっとり」しているが、「連日パーティに繰り出す、いわゆるパリピ。六本木で朝まで飲むこともよくありました」。

 エピソードが二転三転し、イメージが掴めない、実像が全く見えない(苦笑)。ちなみに、現在では酒もたばこもやめているそうです。

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