見た目はUSBメモリのスティックSSDを試して分かったこと

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2021年01月21日 11:33  ITmedia PC USER

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写真「SSD-PUTA」をPCに装着した状態。突起を含まないサイズは、約23(幅)×68.2(奥行き)×11(高さ)mmとコンパクトだ
「SSD-PUTA」をPCに装着した状態。突起を含まないサイズは、約23(幅)×68.2(奥行き)×11(高さ)mmとコンパクトだ

 バッファローから、USBメモリそっくりの外観をしたSSD「SSD-PUTA」シリーズが登場した。同じ用途では、USBメモリ以外にポータブルHDDなどの選択肢もあるが、それぞれどのような特徴の違いがあり、本製品はその中でどのような面で有利なのだろうか。メーカーから機材を借用したので、それぞれの特徴をチェックしてみた。



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●見た目はUSBメモリそのもの。PCからはローカルディスクとして認識



 本製品は、USBメモリそっくりの外観が特徴だ。スリム化およびコンパクト化が著しい現行のUSBメモリと比べると、厚みや横幅は多少あるが、先端にUSBコネクターを備えたスティック形状のボディーは、紛れもなくUSBメモリそのものだ。前知識がなければ、USBメモリと誤認しても何らおかしくない。



 多くのUSBメモリと同じく、先端のUSBコネクターはスライドして収納できる。これにより、キャップレスでの持ち歩きが可能だ。ボディー後部にはストラップの取り付けもできる。



 米国MIL規格「MIL-STD-810G 516.6 procedure IV」に準拠しているので、耐衝撃性も高く、大容量のデータも安心して持ち歩ける。ハードウェア暗号化には対応していないが、付属ソフト「SecureLock Mobile2」を用いてソフトウェアの暗号化が行える。



 実際にPCに挿してみると、USBメモリと大きく異なっている点がある。それはWindowsからの認識のされ方だ。一般的にUSBメモリはリムーバブルディスクとして認識されるが、本製品は一般的なHDDなどと同じローカルディスクという扱いになる。



 ローカルディスクとして認識されるということは、パーティションの分割やダイナミックディスクへ変換できて、内蔵HDDやSSD並みの多彩な使い方が可能になる。USBメモリにインストールできなかったソフトが、本製品にならばインストールできる場合もあるだろう。



 ちなみにデフォルトではNTFSでフォーマットされているが、exFATで再フォーマットすれば、iPadからも(USBメモリと同じように)認識される。USB Type-C変換アダプターを経由して接続し、「ファイル」アプリを使って書き込んだデータを、他のデバイスやWindowsなどで読み出すことも可能だ。



 続いて、スピードの差をチェックしよう。



●USBメモリやポータブルHDDの約3〜4倍以上の速度を実現



 もっとも多くの場合、こういったPC側からの認識のされ方は、特定の用途で使われる場合を除けば、あまり意識されないことが多いだろう。本製品とUSBメモリの最大の相違点は、その「速度」にあるといっていい。



 本製品、USBメモリ、さらにポータブルHDDを用意し、定番のディスクベンチマークソフト「CrystalDiskMark」を使って速度をチェックしたが、以下のように速度の差は一目瞭然だ。読み出しだけでなく書き込みが高速なのも特徴だろう。



 今回の評価機に限れば、読み出し速度はUSBメモリ/ポータブルHDDの約3〜4倍、書き込みはそれ以上、ということになる。こういった特徴を考慮すると、少しでも速く読み出すことが求められる用途、例えばゲームなどでは本製品を使う価値は高い。また大容量のデータをやりとりする際、書き込みにかかる時間が少なく済むのは利点だろう。



 参考までに、PC内蔵の256GB SSD(NVMe SSD/Western Digital SN720)とも比較したが、こちらはさすがに分が悪い。かたや内蔵のNVMe SSD、かたやUSB 3.2(Gen 1)ということで、戦う相手が間違っている印象だ。USB接続の中では最速クラスであっても「内蔵SSD並み」という表現は正しくないことが分かる。



●特徴を知って正しく製品を選びたい



 速度にばかり目が行きがちだが、コンパクトなボディーサイズと大容量を両立しているのも、本製品の大きな特徴だ。



 USBメモリの場合、128GBまではラインアップは豊富だが、256GBともなると製品数はガクンと減り、512GB以上ともなると製品は数えるほどしかない。その点、本製品はほぼUSBメモリと同じボディーサイズながら、250GB/500GB/1TBという3モデルが用意されている。このサイズでテラバイト級までカバーしているのは魅力だ。



 USBメモリはデータの書き込みに相当な時間がかかるため、いったん書き込んだデータはついついそのままにしておきがちで、盗難や紛失時に(特に大容量モデルは)大事故に繋がりやすい。書き込みが高速な本製品ならば、毎回全データを削除し、次に使う時にあらためて書き込む運用も実用的だ。オフィスで共用する場合には特に便利だろう。



 一方でネックになるのは価格だ。最小容量である250GBモデルは実売5千円台、今回試用した1TBモデルだと実売1万円台前半だ。100GB以下であれば実売千円を切りかねないUSBメモリと比べ、購入には一定の予算が必要になる。



 USBメモリも1TBモデルともなると実売1万円を超えるので、そうなると高速なぶん本製品が有利だが、速度や動作音、ボディーサイズを気にせず容量だけに固執するのであれば、今回試用している1TBのポータブルHDDなどは、ざっと半分程度のコストで入手できる。



 これら各製品の特性をまとめたのが以下の表だ。「ポータブルHDDでも耐衝撃性能を重視した製品はたくさんある」とか「USBメモリも大容量のモデルは高価だ」とかツッコミはあるかもしれないが、平均的に見ればこの表の内容で概ね正しいはずだ。



 こうして見ると、本製品がもっとも多く二重丸がつくことになるが、重きを置くポイントが利用目的によって異なる以上、いかなる場合も本製品が有利というわけではない。現状ではそれぞれの製品が互いのウィークポイントをうまくカバーする格好になっているので、これらを踏まえて適した製品を選ぶのが、ユーザーの賢いあり方だろう。


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