宇佐見りん、加藤シゲアキ、凪良ゆう、町田そのこ……本屋大賞ノミネート10作品が発表

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2021年01月21日 14:41  リアルサウンド

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2021年本屋大賞 ノミネート作品

 2021年本屋大賞のノミネート作品が発表された。


伊吹有喜『犬がいた季節』双葉社
青山美智子『お探し物は図書室まで』ポプラ社
宇佐見りん『推し、燃ゆ』河出書房新社
加藤シゲアキ『オルタネート』新潮社
伊坂幸太郎『逆ソクラテス』集英社
深緑野分『この本を盗む者は』角川書店
町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』中央公論新社
山本文緒『自転しながら公転する』新潮社
伊与原新『八月の銀の雪』新潮社
凪良ゆう『滅びの前のシャングリラ』中央公論新社


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 伊吹有喜(いぶき・ゆき)は、2008年『風待ちのひと』でポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。ドラマ・映画化された『四十九日のレシピ』などを手掛けている。前作『雲を紡ぐ』では第163回の直木賞候補に選出されたが、本屋大賞ノミネートは初となる。


 青山美智子(あおやま・みちこ)は、2017年『木曜日にはココアを』(宝島社)で小説家デビュー。同作は、第1回未来屋小説大賞、宮崎本大賞、うさぎや大賞3位に入賞している。ドラマのノベライズなども多く手掛ける青山も、本屋大賞ノミネートは初めてとなる。


 宇佐見りん(うさみ・りん)は、本作で先日行われた第164回芥川賞を受賞。2019年に『かか』で文藝賞を受賞しデビューして以来、三島由紀夫賞受賞、野間文芸新人賞ノミネートと、デビュー2作目ながら破竹の勢いで作家としての歩みを進めている。本屋大賞ノミネートは今回が初めて。


 アイドルグループNEWSのメンバーとして活躍する一方で、作家活動を続けコンスタントに作品を生み出す加藤シゲアキ(かとう・しげあき)も、本作で第164回直木賞の候補に選出された。すでに何作も小説作品を発表してきた加藤だが、本屋大賞のノミネートは今回が初めてとなる。これを受けて版元の新潮社では重版を決定。発売約2カ月にして累計13万部を突破した。


 もはや説明不要か、本屋大賞のノミネートも常連となった伊坂幸太郎(いさか・こうたろう)。受賞すれば2008年『ゴールデンスランバー』以来となり、初めての同一作家による2度の受賞となる。ノミネートされた『逆ソクラテス』はすでに第33回柴田錬三郎賞を受賞した。


 自身が書店員だったという経歴を持つ深緑野分(ふかみどり・のわき)は、東京創元社の第7回ミステリーズ!新人賞(2010年)に入選し作家デビューを果たした。本屋大賞へは2016年『戦場のコックたち』(東京創元社)、2019年『ベルリンは晴れているか』(筑摩書房)に続き3度目のノミネートとなる。


 2016年に女による女のためのR-18文学賞大賞を受賞し、以来『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』『ぎょらん』など短編集を発表してきた町田そのこ(まちだ・そのこ)は、初めての長編作品で初めての本屋大賞ノミネートを果たした。


 2001年に『プラナリア』で第124回直木賞を受賞した山本文緒(やまもと・ふみお)も、本屋大賞初めてのノミネートとなる。山本は、1987年のコバルト・ノベル大賞佳作を受賞し少女小説家としてキャリアをスタートさせており、今回の本屋大賞ノミネート作家の中ではベテランであるが、実は小説作品としては7年ぶりの新刊。待っていたファンを唸らせた形だ。


 2010年に『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し小説家デビューした伊与原新(いよはら・しん)は、加藤シゲアキと同じく本作で第164回直木賞候補に選出。本屋大賞ノミネートは初めてとなる。


 前回2020年の本屋大賞受賞作家・凪良ゆう(なぎら・ゆう)は、本屋大賞受賞後第1作となる本作で、2年連続のノミネートとなった。本作は発売前重版で10万部を突破したことでも話題を集めた。2年連続受賞となればもちろん初めてのこととなる。



 本屋大賞は、書店員の投票だけで選ばれる。今回発表された10冊は、一次投票で書店員1人につき3作品を選んで投票された集計結果の上位10作品。ここから、投票する書店員は“10作品を全て読んだ上で”投票に臨む。今年の栄光は誰のもとに輝くのか。大賞作品の発表は、4月14日(水)だ。


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