30キロ痩せに驚愕 一之輔が期待する“名門の出の若手漫才師”

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2021年01月24日 16:00  AERA dot.

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写真春風亭一之輔・落語家
春風亭一之輔・落語家
 落語家・春風亭一之輔氏が週刊朝日で連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今週のお題は「漫才」。

【今週のお題のイラストはこちら】

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 昨年末のM−1でマヂカルラブリーが優勝し、年が明け、再び「緊急事態宣言」が発出された。世のお笑い好きはもっと穏やかな漫才がみたいんじゃないかな。同じ若手漫才師でも寄席でお馴染み、青空一風(いっぷう)・千風(せんぷう)はいかがですか?

 若々しさのない芸名だけど結成9年目。寄席芸人としては十分若手。ツッコミの一風さんは42、ボケの千風さんは37。一風さん、オレと同じ年の生まれじゃないか。今、ウィキを見て知りました。よく会うのだけど、実はじっくり話したことはないのだ。ちょっとネットの力を借りてみる。

 漫才協会に所属している一風・千風。二人の師匠は青空一歩・三歩師匠。その一歩・三歩師匠の師匠は青空千夜・一夜師匠。千夜・一夜師匠の師匠はコロムビア・トップ・ライト師匠。なるほど、トップ・ライト師匠の曾孫弟子なのか。名門の出だ。

 一風・千風さんは漫才協会に入会後、落語協会にも所属し、東京の寄席に出演するようになった。初めて会ったときに「正蔵師匠の一門に入れて頂きました!」とキラキラした目で挨拶をされたのが2015年。落語協会の色物(落語家以外の芸人)さんは噺家の一門に入る人が多い。入会しやすく、後ろ盾にもなってもらえるからね。正蔵師匠優しいしね。いいとこ入ったよ。

 一風さんは昔のアメリカのドーナツのCMに出てるようなバタ臭い童顔の色白の優男。千風さんは大柄な太めの気の弱そうな、農協にコネで入った地元の市議会議員の三男坊みたい。寄席に出るようになって今年で6年目。出始めの頃、高座を降りて「どうでした?」と聞くと「地獄でした!」となぜかニコニコしていた。たしかに客席は一風どころか凪だった。でもニコニコ。そこが彼らのいいところ。

 しかしながら二人とも着実にキャリアを重ねている。一風さんのプロフィールに「市民後見人芸人」「マイナンバー制度芸人」とあった。いったいどんな芸人? いろんな講演もしてるみたい。寄席でもウケている。たまに「地獄」みたいなこともあるが、一風・千風はいつまでも初々しくニコニコしてるのが持ち味だ。

 年明け、久々に会った一風・千風の様子がおかしい。アレ? なんか変。千風さんが……別人のように痩せていた。「はい……ステイホーム中に普通に家に居たら、30キロ痩せていました」とニコニコ顔の110キロあった(ウィキ調べ)千風さん。「数カ月ぶりに会ったら、私も誰だかわかりませんでした」とニコニコしてる相方。どっちがどっちだかわからない。こんな短期間で見た目が完全に入れ替わってしまって大丈夫か?

 ニコニコと寄席芸人の道をゆく一風・千風。M−1なんぞには興味ないのかと思って検索をかけてみると、ほぼ毎年予選に出てました。結果は……おーい、ガンバレ一風・千風。ちなみに千風さんはいまだに親からお年玉をもらってるらしい。これもウィキ情報だけどイメージ通りで完璧だ。痩せてブカブカになった衣装も買い替えてもらいなさい。とにかく2021年は一風・千風の年になる……かどうかはわからないけど、今日も一風・千風は高座でニコニコしてる……はずですよ。

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。YouTube 「春風亭一之輔チャンネル」ぜひご覧ください! アーカイブもいろいろあります

※週刊朝日  2021年1月29日号

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