磐田のコーチに就任した中山雅史にセルジオ越後「『引退』とは言わないゴン中山のこだわりは熱い彼らしくていいね」

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2021年01月28日 06:41  週プレNEWS

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写真いつか磐田の中山監督が誕生すればJリーグは盛り上がると語るセルジオ越後氏
いつか磐田の中山監督が誕生すればJリーグは盛り上がると語るセルジオ越後氏

ゴン(中山雅史)がJ3沼津を退団し、古巣のJ2磐田のコーチに就任した。

本人はテレビ番組のインタビューで「引退」という言葉を使わず、「(現役は)ひとまずお休み」と言っていた。でも、53歳という年齢でトレーニングを中断したら現役復帰はさすがに難しい。

彼は札幌時代の2012年にも一度、"引退会見"を開いているんだよね。そのときもあくまで「第一線を退く」として、「引退」という言葉を使わなかった。

その後、15年に沼津で現役に復帰したけど、結局、公式戦には1試合も出場していない。世間的にも、選手より解説者としてのイメージが強いんじゃないかな。

それでも「引退」という言葉を使わないのが彼のこだわり。同世代のカズ(三浦知良)の存在も大きいだろう。

共に日本のサッカーを引っ張ってきたカズが現役を続けている以上、先に引退するわけにはいかない。そういう思いがあるんじゃないかな。熱い気持ちを持った彼らしいよね。僕はいいと思う。ひょっとすると、磐田での現役復帰を狙っているのかもしれない。

僕が最初にプレーを見たのは彼が筑波大学にいたとき。FWじゃなくDFでプレーしていた。当時の印象は"うまくない"選手。でも、身体能力と当たりがやたらと強かったことをよく覚えている。

その後、FWとしての彼の活躍はあらためて言うまでもない。Jリーグでも日本代表でも、現役時代は常に主役だった。

トラップはヘタ。飛び抜けて背が高いわけではないし、ポストプレーも決してうまくない。それでも活躍できたのは、常にゴールを狙い、ゴール前で粘り強く戦っていたからこそ。Jリーグで通算157点、日本代表で通算21点も決めているけど、華麗なゴールはほとんど記憶にない。

でも、彼の泥くさいプレー、ゴールにいつもサポーターは興奮していた。

今でも忘れられないのは、1998年の4試合連続ハットトリック。いくら周りにドゥンガ、名波、藤田などスゴい選手がいて、いいパスが出てくるといっても、普通の選手にこんなとんでもない数字は残せないよ。

今後についてだけど、名選手が指導者として必ず成功するわけじゃない。ゴンもすでにS級コーチライセンスを取得しているとはいえ、プロの指導者としての手腕は未知数。

また、今の磐田は彼がプレーしていた黄金期の磐田とは全然違う。そうした状況で、鈴木監督の右腕としてどういう役割を果たせるのか。

磐田のサポーターはきっと第二のゴンを育ててほしいと願っているだろう。選手の性格やプレースタイルを変えるのはなかなか難しいけど、少なくとも彼のファイティングスピリットは伝えられる。戦う集団はつくれる。

彼は磐田でたくさんのタイトルを獲得しているし、日本代表でもドーハの悲劇やW杯初出場、W杯初得点など、いろいろな経験を積んできた。解説者としてピッチの外からもサッカーを見てきた。だから、引き出しはたくさんあるはず。磐田の遠藤や今野らベテランはともかく、若手は遠慮しないでゴンを質問攻めにすべきだ。

指導者としての道のりは決して簡単ではないと思うけど、まずはコーチとして実績を残して、いつか磐田の中山監督が誕生すればJリーグは盛り上がる。なんとか頑張ってほしい。大いに期待したいね。

構成/渡辺達也

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