リヴァプール対マンチェスター・Cについて知っておきたい7つのこと

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2021年02月06日 20:45  サッカーキング

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リヴァプールとマンチェスター・Cが対戦する [写真]=Getty Images
プレミアリーグ、そして世界のサッカーシーンをけん引する両クラブが再び相まみえる。7日に行われるプレミアリーグ第23節では、リヴァプールとマンチェスター・Cが激突。戦いの舞台となるのは、リヴァプールの本拠地『アンフィールド』だ。

 前節終了時点で、勝ち点47を獲得しているマンチェスター・Cは首位に立つ。一方のリヴァプールは、1試合消化が多いものの、勝ち点40で4位。トップ4圏内に踏みとどまっているものの、リーグ連覇を狙うのであれば、これ以上は負けられない。もちろん、覇権奪回を狙うマンチェスター・Cも、必勝を期して大一番に臨むだろう。

 マンチェスター・Cが現王者に引導を渡すのか。それともリヴァプールが意地を見せるのか。注目のゲームについて、ここでは知っておきたい7つのトピックを紹介する。

[写真]=Getty Images

■対照的なチーム状況
 昨年11月に行われた今季初対戦は1−1のドロー。それから3カ月が経った今、両チームの状況は実に対照的だ。

 前回対戦以降にプレミアリーグで獲得した勝ち点は、マンチェスター・Cが35ポイント(11勝2分1敗)でリーグトップ。対するリヴァプールは23ポイント(6勝5分3敗)と、同期間の消化試合数が2試合少ないエヴァートンと同じ勝ち点しか稼いでいない。さらに3カ月前の試合で先発したカメルーン代表DFジョエル・マティプ、イングランド代表DFジョー・ゴメス、ポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタは長期離脱中。オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクも戦列を離れており、前節のブライトン戦では、セネガル代表FWサディオ・マネ、ブラジル代表MFファビーニョ、同国代表GKアリソンまでもが欠場を余儀なくされた。

 マンチェスター・Cはベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネを欠くとはいえ、公式戦13連勝中、プレミアリーグではここ6試合連続でクリーンシートを記録するなど攻守に隙がない。ノリに乗っている彼らを止めるのは、リヴァプールと言えども簡単ではないだろう。

■マンCにとっての“鬼門”アンフィールド


 ただし、マンチェスター・Cにとって、『アンフィールド』での試合は常に“鬼門”となってきた。2003年5月のプレミアリーグで2−1の勝利を挙げて以降、同スタジアムでは公式戦19試合連続未勝利(6分13敗)。2016年にジョゼップ・グアルディオラ監督が就任してからも、『アンフィールド』では5試合を戦って1分4敗と大きく負け越している。

 そもそも、プレミアリーグでの両者の対戦は、ホームチームが圧倒的に優位なのだ。最近24試合で、アウェイチームが勝ったのは1度だけ(1勝9分14敗)である。連勝街道を歩むマンチェスター・Cは、負のジンクスを打ち破れるだろうか。

■“ガス欠状態”のリヴァプール


 今のリヴァプールは、『アンフィールド』で無敵の強さを誇った頃のチームではない。1月21日のバーンリー戦に敗れ、リーグ戦のホーム無敗記録は「68」でストップ。さらに前節のブライトン戦も0−1で敗れ、プレミアリーグでは2012年9月以来となるホーム連敗を喫してしまった。何より気になるのがゴール欠乏症で、ホームでは1984年10月以来となる3試合連続無得点を記録。ブライトン戦は枠内シュートがわずか1本だった。

「精神的にも、肉体的にもフレッシュではない」…ユルゲン・クロップ監督がそう認めるように、選手たちは疲労困憊。クラブOBのピーター・クラウチ氏も「昨年の彼らは超人だったが、今となっては彼らも人間だということが分かる」というコメントを残している。それでも中3日でマンチェスター・Cとの大一番はやってくる。リヴァプールにとっては、死力を尽くした戦いになりそうだ。

■21度目の“クロップ対ペップ”


 クロップ監督とグアルディオラ監督。世界屈指の名将が相まみえるのは今回で21回目になる。クロップ監督がドルトムント、グアルディオラ監督がバイエルンの指揮官として対戦した2013年のドイツ・スーパーカップを皮切りにこれまで20回対戦し、クロップ監督の8勝5分7敗(※PK戦は引き分けとしてカウント)。通算対戦成績は、ドイツ人指揮官がわずかにリードしている。だが、マンチェスター・Cがこの試合に勝てば、全くのイーブンとなる。互いにリスペクトし合い、これまでに数々の名勝負を繰り広げてきた両雄の戦いはどんなドラマを生み出すだろうか。

■マンCの“タリズマン”


 公式戦13連勝中のマンチェスター・Cで最も輝きを放っているのが、ドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンだ。プレミアリーグでは最近10試合の出場で7ゴール1アシストを記録。イングランド代表FWラヒーム・スターリングと並んで、リーグ戦のチーム最多スコアラーになっている。

 突出したスピードや爆発的なシュート力があるわけではないが、「ゴールを決めることに関して、彼は特別な感覚を持っている」とグアルディオラ監督が話すように、的確なポジショニングと冷静な判断で次々と得点をマーク。デ・ブライネ不在の影響を感じさせない働きで、チームの連戦連勝に貢献している。クラブOBのマイカ・リチャーズ氏も「今のチームの“タリズマン(守り神)”になっている」と賛辞を惜しまない。

 そんなギュンドアンにとって、前所属のドルトムントで指導を受けたのがクロップ監督だ。かつての恩師を前にどんなプレーを見せるのか。勝敗の行方を左右する選手の一人として、注目が集まる。

■アグエロやメッシに並ぶチャンス


 特別な一戦に臨むのは、ギュンドアンだけではない。スターリングにとっても、記録がかかったゲームになる。

 スターリングはグアルディオラ監督就任後のマンチェスター・Cで、99得点をマーク。次にゴールネットを揺らせば、スペイン人指揮官の下で100得点を達成した史上3人目の選手になる。先にこの偉業を成し遂げたのは、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(バルセロナ/211得点)と同国代表FWセルヒオ・アグエロ(120得点)の2人で、スターリングは彼らと肩を並べることになるのだ。

 しかし、古巣リヴァプールとの試合は得意としておらず、2015年の移籍後、『アンフィールド』では無得点。因縁の地でゴールネットを揺らし、チームに待望の勝利をもたらすことができるのか。背番号「7」からも目が離せない。

■予想オッズは?
 日本時間5日18時現在、英国大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』は、リヴァプールの勝利に「3.5倍」、マンチェスター・Cの勝利に「2.1倍」、ドローに「3.5倍」というオッズをつけている。『アンフィールド』との相性がかなり悪いとはいえ、ケガ人の数や勢いの差を考慮すれば、マンチェスター・Cの優位は揺るがないのだろう。

 ただしリヴァプールは、ビッグマッチになればなるほど、底力を発揮する。今季のプレミアリーグでも、上位8チームに対しては無敗をキープ(6勝3分)。苦戦を強いられているのは、明確な“リヴァプール対策”を敷いてくる中位から下位のチームに対してなのだ。グアルディオラ監督が無策でこの試合に臨むはずはないが、リヴァプールにとって“やりにくい相手”というわけでもない。

 負ければ、両チームの勝ち点差は「10」にまで広がる。タイトルレースの行方を大きく左右する大一番で、よりプレッシャーがかかるのはリヴァプールなのは間違いないが、勝負は下駄を履くまでわからない。激闘必至のゲームを制するのは、果たしてどちらのチームになるだろうか。

(記事/Footmedia)

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