アーセナルからニースへと期限付き移籍しているU−20フランス代表DFウィリアム・サリバが、所属元のミケル・アルテタ監督への不満をこぼした。8日、フランスメディア『RMC』が伝えた。
サリバは2001年3月24日生まれの現在19歳。サンテティエンヌの下部組織出身で、2018−19シーズン終了後に3000万ユーロ(当時レートで約36億円)の移籍金でアーセナルへの完全移籍が決定した。2019−20シーズンはレンタル移籍という形でサンテティエンヌに残留し、今季からアーセナルへ合流したものの、2019年途中から就任したアルテタ監督の下では全く出場機会を得られず。U−21チームでの出場がメインとなり、トップチームでのベンチ入りはわずか2回にとどまっていた。
出場機会を求めて加入したニースでは、加入後から7試合連続でフル出場を果たすなど主力として貢献している。1月のクラブ月間最優秀選手にも選ばれるなど、充実した日々を過ごしているようだ。そんなサリバは今でも、アルテタ監督への不信感が拭えない模様。次のようにアーセナル時代を振り返った。
「(ウナイ・エメリからアルテタに)監督が変わり、僕の状況もこの1年で多くの変化があった。彼(アルテタ)はたった2試合半で僕を判断した。もっとプレーさせてもらいたかったけど、彼は『君は(アーセナルのレベルで戦う)準備ができていない』と僕に言った」
「僕は彼がチャンスを与えてくれるのを待っていた。アーセナルに来た当初はリーグ戦で好調だったから、トレーニングに顔を出して、監督に準備ができていることを示したいと思っていた」
「今は幸せだよ。ニースのためにプレーしたいと思っているしね。チームの一部である時は気分がいいものさ」
また、サリバはニース加入後数週間で、様々なインタビューに応じてアーセナル時代の待遇の悪さを嘆いていた。フランスメディア『TF1』に対しては、次のように自身の境遇を語っていた。
「まさか3000万ユーロで移籍することになるとは、本当に、本当に、本当に思ってもいなかった。ファンが僕に期待してくれているところにやって来れたと思っていたのに、気がついたら、いたのはリザーブチームだ。ヨーロッパリーグやリーグ戦ではゼロ。何もできなかった。リーグカップでは、一度だけチームに入ったことがあるけどね」
「傷ついたけど、来るのが早すぎたとは思わない。準備ができたら(ビッグクラブに)行くべきだ。こういうこともあるし、僕は自分自身を信じている。将来については分からない。あまり先のことは考えない方がいいということを今は学んだ。だから、僕はこの半年間だけに集中している。それからのことは、どうなるか見てみよう」