桂文枝の亡き妻との“美談”、森会長・二階幹事長の失言――マスコミの「男性目線」が助長する社会の女性蔑視

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2021年02月10日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 『ニュースウオッチ9』(NHK)の有馬嘉男キャスターが3月で降板するという。有馬キャスターといえば、昨年の日本学術会議問題で、菅義偉首相を鋭く追及したことが話題になったが、そのことでの圧力説も流布されている。官房長官時代から言論に圧力に定評のあった菅首相のこと。今回も――。

第540回(2/4〜2/9発売号より)
1位「桂文枝 母と糟糠の妻を看取って『贖罪の3年半』」(「女性セブン」2月18・25合併号)
2位「三浦春馬さん実父が遺産相続問題渦中に急死!」(「女性自身」2月23日号)
3位「北野武「黒澤明監督を超えたい――」『最後の映画』5月始動!」(「女性自身」2月23日号)

 これまで数々の浮気騒動を巻き起こしてきた桂文枝(77)の特集記事が「女性セブン」に掲載されている。これまで文枝を支えてきた2人の女性――妻と実母――が相次いで亡くなったからだ。描かれるのは文枝と妻の関係、そして長年続いていた文枝の女性関係だ。さらに、そこから浮かび上がってくるのが、文枝がいかに妻を軽んじているか、だった。

 記事によると、結婚当初から家庭を顧みなかった文枝は、家事、育児などすべて妻まかせで、自分はひたすら芸事に没頭する。妻は文枝の仕事のサポートもするが、しかし夫は複数人の愛人と長期の関係を持ち、それがマスコミに報じられても、開き直り、時に面白おかしい会見を開いてマスコミも取り込んでしまう。そして妻は病を持ちながら、認知症の進む義母(文枝の母)の介護も行った――。

 記事では文枝は妻が入院後、時間のある限り病室を訪れていたこと、妻も最後まで夫を思い続けた、と“美談”にまとめているが、なんだかね。

 というのも、なぜ今回、この記事を取り上げたか。もちろんあの問題があったからだ。そう、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言だ。森会長は「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」「女性は競争意識が強い」などと発言、これに対し大きな批判が巻き起こったことは周知の通り。さらに謝罪会見を開くも、謝罪とは程遠い“逆ギレ会見”になったことで、より一層の波紋を呼んでいる。

 もちろん森会長の女性蔑視発言は容認できるものではない。だが、さらに不快に思うのは、この問題に対する男性たちのスタンスだ。そのひとつがマスコミの“男性目線”ぶり。新聞各紙も森会長の女性差別については俯瞰的に記すばかりだし、ワイドショーでは一部のコメンテーターや司会者たち(特に男性)が森会長のこれまでの功績を持ち出したりするなど、暗に擁護する姿勢を見せていた。

 ありえない! が、男性社会だからこその現象でもある。もちろんマスコミだけではない。IOCも組織委員会も、森会長を慰留、留任させる意向を早々に表明したことで、女性蔑視を事実上容認した。さらにその“最高峰”たる存在が自民党の二階俊博幹事長だった。

 会見で森“女性蔑視”発言について聞かれた二階幹事長は「発言を撤回したから問題ない」と不快そうに話し、また多数の五輪ボランティアが辞退していることについても、辞退がまるでボランティアたちの一時の気の迷いであり、人数が足らなければ再募集すると、まるで恫喝するように言い放ったからだ(ついでに言いたいが、二階幹事長は話しながら手でマスクをずらし鼻が丸出しになっていた。口まで出ていた時もあった。気になって仕方なかった。政治家がこんなマスクの着け方でいいのかと)。

 つまり、今回の森会長の女性蔑視問題は、決して森会長個人の特性や資質の問題だけにはとどまらないということだ。この国の為政者や影響力を持つ多くの(特に高齢)男性の認識は、“こんなもの”なのだから。政界やマスコミ界だけでなく、多くの企業や団体、ご近所にもいるだろう。こんな感じのプチ権力者たちが。

 そして、彼らは人から意見されるのが大嫌いだ。森会長の逆ギレ会見も“若造や女どもに意見された”“痛いところを突かれた”ことが許せなかったのだろう。だからこそ今回の「森女性差別発言」は日本全体の、特に男性の問題でもある。これまで女性が声を上げても(たとえば2017年の世界的#MeToo運動でも)、女性差別主義者にとっては屁でもないことだった。彼らは(差別している)女性の意見なんて、はなから聞くつもりはないから。だからこそ、今回の一件を機に、社会全体(特に男性)が声を上げる必要があるのではないか。

 そして桂文枝である。芸の肥やしなどと嘯いて、結果、女性を軽視することにはまるで無自覚。マスコミも弱い者は徹底的に叩くが、大物男性の不倫などには目をつぶる。そんな風潮は一刻も早くやめた方がいい。その結果が今回の森発言、そして蔓延する社会全体の女性蔑視につながっているのだから。

 昨年自死を遂げた俳優、三浦春馬。その後、自殺の原因を絡めて話題になったのが三浦の複雑な家庭環境だった。幼い頃離婚した両親、そして俳優の成功で実母との間にできた亀裂。また実父との再会と交流、三浦死亡後の遺産相続問題――。

 そして今回、「女性自身」に衝撃の情報が。遺産問題がいまだ解決しない中、当事者の一人でもあった三浦の実父が急死していたというのだ。以前から心臓が悪くペースメーカーを入れていたという実父だが、今年1月15日未明、いきつけの飲食店で気分が悪くなり帰宅、その後救急搬送され、病院で亡くなった。身寄りは実弟だけで、そのまま荼毘にふされたという。

 「女性自身」は昨年12月、この実父に取材し「これからの私は“春馬のいない残された時間”を、ただ生きていくだけです」とのコメントをもらっていた。さらにこの際、「自身」記者が実父に声をかけ、取材を申し込んだ場所も“いきつけだという飲食店ビルの前”。以前の取材のつながりから、今回の実父死亡の情報も得ることができたのか。なんとも言いようがない実父の急死、痛ましいスクープ記事だった。

 ついに! 北野武が5月から映画『首(仮)』のメガホンをとるという。約4年ぶり、そして愛人騒動でオフィス北野から独立して初の作品である。どんな作品になるのか、どんな評価になるのか非常に興味がある。

 その理由は、これまで北野映画を支え、たけしと一心同体といわれていたオフィス北野の社長だった森昌行氏が“いない”から。愛人・独立問題でたけしに切り捨てられてしまった森氏。北野映画には欠かせない存在だといわれた森氏。そんな森氏は、しかし今回の作品にいない。そんな状況下で北野作品はどう変貌するのか、しないのか。世界の北野がいま、あらためて問われる。

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  • 春馬さん惜しい俳優でしたね。
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