長谷川博己・鈴木京香の結婚報道は風物詩? “知人コメント”で構成された女性週刊誌記事の怪しさ

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2021年02月17日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 NHKの新大河ドラマ『青天を衝け』がスタート。現在の埼玉県深谷市出身の渋沢栄一がモデルのドラマだが、第1回放送を観て爆笑。筆者の出身地でもある北関東の方言がバリバリ! 懐かしく、面白い。

第541回(2/11〜2/16発売号より)
1位「独占撮! 長谷川博己『麒麟は京香』結婚決断!」(「女性自身」3月2日号)
2位「プロボクサー井上拓真『愛してる』『結婚しよ』兄・井上尚弥も黙認していた泥沼W不倫」(「週刊女性」3月2・9日合併号)
参照「貴乃花光司 元妻に加えて娘2人も…“家族全員優一派”の孤立無援」(「女性自身」3月2日号)
3位「梅宮アンナ『もうダメ男卒業したのに…』詐欺騒動男が恋人宣言に激怒告白」(「女性自身」3月2日号)
※女性セブンは合併号休み

 今週の「女性自身」トップ特集がすごい。タイトルにはデカデカと“結婚決断”の文字が。そう、大河ドラマ『麒麟がくる』で主演を演じた長谷川博己が大河終了と同時に、長年の恋人・鈴木京香と結婚を決断したというのだ。

 およそ10年にわたり交際を続けてきた2人がついに――。しかし記事を読むと、その根拠はかなり怪しいし乏しい。

 “結婚”の最大の根拠として挙げられるのが、京香の引っ越しだ。昨年1月、京香はそれまで所有していたマンションを売却、そして今年2月に最大で家賃が200万円もする高級マンションに引っ越ししたという。記事には引っ越し当日、その様子を見守る京香の写真も掲載されている。しかし、そこには長谷川の姿や存在はなし。

 そして「引越し先では本格的に2人で暮らすことを考えているそうです」(長谷川の知人)「今回の引っ越しについては長谷川さんとかなり前から相談していて、話し合いの結果、(以前のマンションを)売却して今回のマンションに住むことに決めたそうです」(京香の知人)との“双方の知人”コメントが紹介されているのみ。

 実際、記事にはそのマンションでの長谷川での目撃談も、同居の決定打もない。そしてもうひとつ、「自身」が提示する長谷川の“結婚決断”の根拠が長谷川の亡父と坂東玉三郎との関係だ。なんでも長谷川父は20代のころから玉三郎と交友があり、そのため俳優となった息子と玉三郎の共演を望んでいた。一昨年そんな父が亡くなったが、『麒麟』で博己と玉三郎は共演を果たした。そのことも結婚の決断に影響した、と。

 いやいや、無理があるでしょ。しかも“結婚を決意”とか“完全同居”とか謳っているわりには、突然こんな記載も。

「そこで10年間寄り添い続けてくれた京香さんへのケジメとして新居での2人暮らしを決断したそうです。事実婚という形になると聞いています」(長谷川の知人)

 だったら、今の状況とほぼ変わらないのでは? トップ特集で取り上げる? まあ、今回は大河終了というタイミング、長谷川の結婚情報でも紹介してみるか、これまでも結婚と破局情報が交互にあるカップルだし、ある種の風物詩、といったことか。それにしても、記事タイトルの「麒麟は京香」って――。記事の内容とは別に、センスない、と思う(ドラマでも結局、麒麟はこなかったしね)。

 世の中から、そして芸能界から不倫はなくならないのだろう。今回も「週刊女性」に有名スポーツ選手の不倫記事が。主人公は“日本ボクシング史上最高傑作”といわれる井上尚弥! ではなく、その“弟”で同じくプロボクサーの井上拓真だ。

 しかも、「週女」に描かれる不倫の“軌跡”はまさにドロドロ。拓真は2019年頃、Aさんという既婚女性と不倫関係になったという。このとき拓真は現在の妻と交際中だったこともあり、Aさんとは一度は破局。しかし20年7月頃再会し、再び関係を持つように。再会の直前、拓真は入籍したというからW不倫ということになる。拓真の結婚後も2人の関係は続き、拓真はAさんに“妻より好き”“結婚しよう”と言い続けたという。

 一方で拓真は、その間に子どもが生まれ、新築の戸建てに引っ越した。言ってることとやってることに大きな矛盾があるが、これが不倫なのだろうか。しかしAさんは、そんな矛盾だらけの拓真の言動を信じ、夫に離婚を切り出した。で、夫は拓真に慰謝料請求、当然だ。そんなこんなでAさんは離婚成立、そして晴れて拓真と結婚! と思ったらしいが、拓真には離婚の意思などなかった。

 はーぁ〜。なんだかね。記事は“Aさんの知人”の証言をベースに描かれていることから、かなりAさん寄りだが、その告発にしても、その言葉通り信じていいのかという疑問が。

 いや、その疑問は何も告発内容自体の問題だけではない。この告発、取材対象者から語られる言葉をあまり深くは裏取りせず、単にそのまま記事にしてしまった――そんな印象が拭えないからだ。

 例えば先日、世間をざわつかせた元横綱であり父である貴乃花光司に対する長男・花田優一の告発だが、それを掲載したのがやはり「週女」だった。そして本欄でも指摘したが、優一の言葉にはいくつかの疑問点、矛盾があったが、そのまま記事になっているということは、「週女」がそれを問題視せずにスルーしたということだろう。

 そして案の定、告発された父・貴乃花が「週刊文春」(文藝春秋)で逆襲告発を行った。双方を読み比べると、その信憑性は圧倒的に「文春」にあった。いや、貴乃花、優一、どちらが正しいのか、真実なのか、本当のところは当事者ではないのでわからない。しかし記事から醸し出される読者に対する“納得性“は貴乃花サイドの、いや「文春」の圧勝だった。メディアの力量の違いなのでは、と思うほどに。

 そして今回の井上拓真に対する告発記事も、掲載時期が近いということもあるが、花田優一告発と同じような構図、記事に見えてしまった。まあ、「週女」に限らず、今の「文春」と勝負しても、どこも勝てないか――。

 夫が首相の座から降りても、相変わらずのお騒がせぶりを見せているのが前ファーストレディ・安倍昭恵夫人だ。「週刊ポスト」(小学館)が先日スクープしたものだが、昭恵夫人が昨年2月に首相官邸で開いたランチ会に出席していたラッパーのTOMOROが、今年1月に詐欺罪で逮捕されていた。

 昭恵夫人の周辺で“またしても”事件や逮捕者が。これまでも森友問題の発端は昭恵夫人だったことは周知の通りだが、ほかにも「桜の会」に招待し、夫人と一緒に写真にもおさまっていた人物が実は大物半グレだったり、出資者でもあるマルチ企業幹部がIR汚職に絡んで逮捕されたり――。周辺には胡散臭い人脈や事件関係者がウジャウジャ! 

 というのが今回も証明されたが、「女性自身」ではTOMOROの詐欺事件、そして逮捕された本人に関連し、梅宮アンナを直撃している。なぜか。TOMOROが周囲に“アンナと付き合っている”と吹聴していたからだ。が、しかしアンナはきっぱりと否定。アンナの説明は具体的でしごく納得できるものだった。昭恵夫人とその夫にアンナの爪の垢を煎じて飲ませたいほどに。

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