星野源「生まれ変われるのは生きてる間だけ」 病で倒れた経験から想う“生かされた意味”

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2021年02月17日 08:40  ORICON NEWS

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写真スーパーマリオブラザーズ35周年テーマソング『創造』をリリースした星野源
スーパーマリオブラザーズ35周年テーマソング『創造』をリリースした星野源
 昨年は外出自粛期間中に発表した「うちで踊ろう」が大きなムーブメントを起こし、主演したドラマ『MIU404』(TBS系)や映画『罪の声』など、俳優としても大きな話題を集めた星野源。今年40歳を迎えた彼は、自身が出演し、CMも話題の任天堂『スーパーマリオブラザーズ』35周年テーマソング「創造」をリリース。8年前にくも膜下出血で倒れたことをきっかけに死生観が変化し、今回その思いも込めたという同作の制作秘話やソロデビューからの10年間についても語ってくれた。

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■“モノづくり”は、他者と自分の懸け橋「昔からコミュニケーションが苦手で不器用」

――昨年デビュー10周年を迎えられましたが、改めて振り返っていかがですか。

【星野源】 1stソロアルバムをリリースする2010年までは、“人前で歌わない”ということを頑に守ってきたんですね(笑)。歌うことが好きだからこそ、堂々とやるのが怖くて。だけど、結果的にソロアルバムをリリースしたことがターニングポイントになったというか。大きな決断をしてやり始めたことが、この10年で自分を予想もできない程の大きな場所に連れていってくれたし、成長させてくれたように思います。もの凄く濃密な10年間を過ごした中で感じたのは、未知の場所に一歩踏み出すことで人生が面白くなっていったということ。それが自分にとって必要なことなんだと改めて感じたんです。なので、今回作った「創造」は、未知の場所に突っ走って行くような、そういう曲になっています。

――今までやったことのないことの1つとして、本楽曲はギターではなくキーボードで作曲されたとお聞きしました。

【星野源】 以前は人差し指でしかキーボードを弾けなかったんですけど(笑)、自粛期間中から少しずつ練習するようになって。というのも、ギターでの作曲中に出したいニュアンスが出せなくて行き詰まったことがあったんです。それがキーボードを使うことで解消された感じがして、凄く楽しく作曲できたんですよね。それで今回キーボードを使って作曲、DAWで編曲してそれをまた生楽器で弾いて…といった新しいやり方で作ってみました。

■衝撃を受けた任天堂開発者の言葉 “死の淵から生還した”星野源がマリオに重ねた想い

――歌詞も、これまでとは違う作り方をしているそうですね。

【星野源】 そうですね。例えば、2015年にリリースしたアルバム『YELLOW DANCER』の時は、歌詞の意味をなるべくなくそうと意識して書いていて、他のシングル曲やアルバム曲に関しても、歌っていて面白いとか気持ちいい言葉をはめていくことが多かったんですね。その後、風景や言葉にできない感情を歌詞で書くのが楽しくなって。でも今回は、メッセージだったり「自分はこうだ」という想いをしっかり記したいと思ったんです。聴いた瞬間は歌詞の意味がわからなくても、歌詞を文字として読んだ時にそこに込められた想いみたいなものを発見してもらえたら楽しいんじゃないかなと。昔からコミュニケーションが苦手で不器用だった僕にとって、“モノづくり”は、社会と自分とか、他者と自分との間に流れる川に橋をかけるような行為に似ていて、それで“モノづくり”をテーマに歌詞を書いたのと、これまで僕に大きな影響を与えてくれた任天堂の作品や“モノの作り方”へのリスペクトの想いも込めてみました。

――具体的にはどのような影響を受けたのでしょうか。

【星野源】 ゲームボーイの開発やファミコンのコントローラーの十字キーを考案された元任天堂のゲーム開発者・横井軍平さんの「枯れた技術の水平思考」という言葉を15年ぐらい前に知って、大きな衝撃を受けました。技術は時代とともに進化していきますが、新しい技術に飛びつくのではなく、ものの考え方やアイデアによって新鮮味のあるものを作ることができるのは素敵だなといつも思いますし、僕の音楽の作り方もそうでありたいと思っています。

――「創造」の歌詞の「僕は生まれ変わった 幾度目の始まりは 澱むこの世界で 遊ぶためにある」、「死の淵から帰った 生かされたこの意味は 命と共に 遊ぶことにある」という部分には星野さんの経験と、これからも音楽で遊ぶことをやめないという意志を歌にされたのかなと思ったのですが。

【星野源】 マリオってゲームの中で何度も死んで、その度にリスポーンしてやり直しますよね。何度失敗してもやり直して、ゲームとともに進化しているマリオと、自分が“音楽の表現の変化を繰り返すことで前に進んでいる”ことを重ね合わせながら書きました。「死の淵から帰った 生かされたこの意味は〜」に関しては、僕が過去にくも膜下出血で倒れて、死というものを凄く身近に感じた経験が投影されています。生かされたからには “もっと挑戦する遊びをしよう”と思ったことを歌にしました。人生は一度しかないので、どんどん面白いことをしていこうと。生まれ変われるのは、生きてる間だけですからね。

■“何かをずっと背負っていた”30代 40歳になった今は「ひとつステージが変わった」

――先日40歳を迎えられましたが、何か気分的な変化はありましたか?

【星野源】 誕生日からまだ数日しか経ってないので全く実感はないんですけど、39歳になってから“40歳はどうなっていくんだろう?”とは思っていましたね。ちょうど誕生日の前日に「創造」が完成したんですけど、何かひとつステージが変わった感じがあったんです。これまでずっと背負ってきたものがパッとなくなった感覚になったというか。いまはホッとして落ち着いていますし、地に足がついてる感じがします。

――地に足をつけながらも、新たな変化を楽しむ40代になりそうですね。

【星野源】 そうですね。30代最後となった昨年は、自粛期間中に「うちで踊ろう」を作りました。今も不安な状況が続いていますが、一日でも早く収束することを願いつつ、自分にできることを模索しながらやっています。昨年は俳優業で忙しい一年だったので、今年に関しては音楽活動をしっかりと沢山やりたいなと。自分が楽しいと思えるような音楽を1曲1曲丁寧に作っていきたいですし、制作しながら未知のものを発見していけたらいいですよね。

(取材・文/奥村百恵)

このニュースに関するつぶやき

  • スーパーマリオの楽曲だって? 35年前にワタシが先に歌ってましたよ!! 山瀬まみ
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  • 大病を患うと、良くも悪くも色々考え方変わると思う。なんにせよ「命あっての物種」ですね�ŵ�
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