ポルシェ、ニュル7分切り達成の新型『911 GT3』発表。国内受注開始は4月を予定

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2021年02月17日 12:11  AUTOSPORT web

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ニュルブルクリンク北コースで6分59秒927をマークした新型ポルシェ911 GT3
ポルシェは2月16日、第7世代のフラッグシップスポーツカー『ポルシェ911 GT3(992)』を発表した。同モデルはスポーツカーの聖地とされるニュルブルクリンク北コース“ノルドシュライフェ”において6分59秒927をマークしている。

 ポルシェモータースポーツの協力を得ながら開発が行われた新型ポルシェ911 GT3は、同社のモータースポーツの歴史を受け継ぐ高性能スポーツカーとして誕生。フロントアクスルのダブルウィッシュボーンレイアウトや、WEC世界耐久選手権/ル・マン24時間レースなどを戦うGTEカー『ポルシェ911 RSR』由来のスワンネック型リヤウイング、印象的なディフューザーを備えた高性能エアロダイナミクスが与えられ、これまで以上に純粋なレーステクノロジーが移行されたモデルとなった。

 それを象徴するワイドなボディや大径ホイールが装備された911 GT3だが、車両重量は先代と同じ1418kg(MT車。PDK仕様車は1435kg)に抑えられている。

 軽量化には炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製のフロントリッドをはじめ、軽量ガラスウインドウ、最適化されたブレーキディスク、軽合金製鍛造ホイール、およびリヤシートコンパートメントカバーなどがこれに寄与。また、軽量スポーツエグゾーストシステムでも10kgの軽量化を実現している。

 エンジンは世界中のGTレースで活躍するFIA-GT3カー『ポルシェ911 GT3 R』のパワートレインベースの4リッター水平対向6気筒エンジンがリヤアクスルの後方に搭載される。新型911 GT3カップにも採用されているこのエンジンは最高出力510ps(375kW)を発揮。そのパフォーマンスは数々の耐久レースによって証明されてきた。
 
 トランスミッションは6速マニュアルとPDK(ポルシェ・ドッペルクップルング)が用意され、最高速度はMT車で320km/h、0-100km/h加速は3.4秒をマークする。優れたドライブトレインとモータースポーツ由来のエアロダイナミクスが与えられた新型911 GT3は、聖地ノルドシュライフェでもその実力を発揮し、自然吸気エンジンを搭載した市販モデルとして初めて7分を切る6分59秒927というラップタイムを記録。開発ドライバーのラース・ケルンによってドライブされた同モデルは、従来ベンチマークとして使用されていた20.6kmのコースでは6分55秒2をマークした。

 ポルシェ・ブランドアンバサダーを務めるヨルグ・ベルグマイスターは、同地で数周にわたってその性能を味わった後、「これまで“グリーンヘル(=ノルドシュライフェ)”を走ってきた中でも、群を抜いた最高のプロダクションカーだ」とコメントしている。

 モータースポーツのDNAが注ぎ込まれたこのニューモデルでは、コクピットにおいてもそれを実感することが可能だ。新機能のトラックスクリーンはスイッチを押すだけで、中央レブカウンターの左右にあるデジタル表示をタイヤ空気圧インジケーター、油圧、油温、燃料残量、水温などのサーキット走行に不可欠な情報に単純化できる。また、これにはレブカウンター左右のカラーバーによるビジュアルシフトアシストと、モータースポーツ由来のシフトライトも含まれるという。

 さらなるカスタマイズを求める顧客に応じるため、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーの利用が可能で、美しい織目模様が目を引くカーボンファイバー製軽量ルーフなどの専用オプションも用意された新型ポルシェ911 GT3。日本向け仕様の価格発表、ならびに予約受注開始予定は2021年4月頃となっている。

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