中学受験の予定管理、親がする? 子がする? 合格した親子らの声は

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2021年02月18日 08:05  AERA dot.

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写真飛沫防止の仕切りを設置した机で試験に臨む今年の受験生/2月1日、東京都世田谷区の駒場東邦中学 (c)朝日新聞社
飛沫防止の仕切りを設置した机で試験に臨む今年の受験生/2月1日、東京都世田谷区の駒場東邦中学 (c)朝日新聞社
 中学受験に向け、塾の新学年シーズンがスタートした。新6年生や入塾直後の子どもたちは何に気をつけたらいいのだろうか。親はサポートをどこまでしたらいいのだろうか。AERA 2021年2月22日号で取材した。

【中学受験 2月のスタートダッシュに成功する5つのポイントはこちら】

*  *  *
 2月初旬がピークだった中学受験。6年生の親子はほっと一息という人も多いだろう。

 だが、来年以降に向けた受験の道のりはすでにスタートしている。大手塾では新学年の授業がはじまったばかりだ。首都圏は緊急事態宣言中だが、小学校が授業を続けているためか、新学年を対面授業ではじめる塾も多いようだ。新6年生(現在の5年生)にとっては、最後の1年、この1年の過ごし方が、合否の結果へと繋がる。

■週ごとに予定を立てる

 東京にある難関男子校の一つ、本郷中学に今年合格した子を持つ、東京都文京区在住の母親(42)は、1年前を振り返る。

「6年生で宿題の量が突然増えて、おまけにコロナで塾がお休みに。2月、3月はペースを掴むのに必死でした」

 週に1度は親子で塾の勉強予定を話すようにしていたという。

「細かいスケジュール管理は本人がしていましたが、週ごとの進み具合の確認は一緒にするように心がけました」

 1年は1週間の学習の積み重ねでできている。特にスタートの時期は、勉強のペースやスタイルを作り上げていくのに大事な時期。週ごとに予定を立てることの大切さは、どの塾でも言われることだが、スケジューリングを本人に任せるのか、親が管理するのかは、家庭によって分かれるところだ。

 今年、女子御三家の桜蔭中学に合格した長女がいる東京都北区の家庭では、その日に取り組む範囲について、母親(41)が管理をしてきたと話す。塾から出た宿題や、苦手部分の見直しなど、週ごと、1日ごとの計画を母親が立てた。

「下にきょうだいがたくさんいて、自宅はすごく賑やかです。少しでも勉強に集中できる時間を作ってあげたかったので、事務的なスケジュール管理は私のほうでやりました」

 一方で、ストレスを溜めないように息抜き役を担当したのは父親(38)だ。小学2年生の2月に大手進学塾SAPIXに入塾、中学受験に向けての準備を進めてきたが、父親によれば、長女は「黙っていればいくらでも机に向かってしまい、1日6時間はやる子でした」。こんな調子でやっていては、受験当日までに精神的に潰れてしまう。塾の先生に相談すると「やはり持たない」と言われた。とはいえ、「休んだら」と言うだけで勉強をやめる様子はない。大好きな焼き肉を食べに連れていくなど、意識的に息抜きの時間を作るようにしたという。

■前半は基礎固めが大事

 机に向かう時間が増えたのには、コロナの影響も少なからずあるようだ。今年の受験生は、春ごろは緊急事態宣言の影響で塾の授業がなかったため、自宅で基礎固めが中心となった。

「他の子の状況も見えませんでしたから、みんなより遅れているのではと、本人は焦りを感じているようでした。“あなただけじゃないから大丈夫”と言い続けてきました」(母親)

 最終学年の年度前半は基礎固めに重要な時期だが、今年の受験生は、そこがコロナ禍と重なった。

「今年は前半、塾が休講になった影響で、基礎固めの時間が十分に取り切れなかった可能性がある。模試の平均点も例年よりも低めでした」

 と言うのは森上教育研究所代表の森上展安さん。ただ、基礎のほとんどの単元は5年生で習うため、影響がさらに大きいのは来年の受験生ではないかと森上さんは分析する。

「オンラインで授業を続けた塾もありましたが、中学受験の場合、受験生はまだ小学生です。対面授業と比べると吸収率は低いと思います」

 しかし、中学受験はコロナ禍だからといって、大学受験のように、受験範囲が変わることはない。基礎の定着に不安が残る新6年生はこの1年、特に、塾シーズンスタートダッシュのこの時期をどう過ごすのが正解なのか。

■日ごろの家庭での会話

 前出の桜蔭に合格した子の父親は言う。

「ペース配分が大事かと。前半は、難しい問題をやるよりも、基礎固めを中心にするといいと思います」

 この意見に賛同するのは長年、中学受験生の指導にあたる栄光ゼミナール指導統括室の藤田利通さんだ。夏前までは、新しく習う単元もあるため、基礎固めに力を入れ、夏期講習あたりから、志望校対策に入ることを勧めている。まさにいまが、その基礎固めのスタート時期。だからこそ、難しい問題をやって焦ることより、しっかり納得するまで繰り返すことが大事。今をどう過ごすかで後伸びが違うという。

 学習の定着度合いのバロメーターとして見てきた模試の結果も、前期と後期で見方を変える必要があると藤田さん。

「前半にある模試は、これまで同様、到達度テストの要素が強い。夏以降の模試については、偏差値だけでなく、志望校の合格率も出てくる。いまはまだテスト結果で一喜一憂するより、しっかり基礎を固め納得感を得ることのほうが大事です」

(フリーランス記者・宮本さおり)

※AERA 2021年2月22日号より抜粋

このニュースに関するつぶやき

  • 子供が基本で大人はサポートぐらいがちょうどいいなー
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  • 東京に棲んでる姪も、SAPIXなる学習塾で 受験前診断のテストみたいなのを受けるので、帰りは らぎ叔父が自宅まで送り届けたが、小6からもう受験か〜と東京のタイトな中学進学事情に驚いた。
    • イイネ!3
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