BTCCチャンピオンチームのWSRが残る2台のラインアップ発表。ジョーダン復帰はならず

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2021年02月19日 11:21  AUTOSPORT web

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2021年より3台体制復帰に向け残る2台のドライバーラインアップを発表したWest Surrey Racing(ウエスト・サリー・レーシング)
シリーズ5冠を目指し、すでに契約更改を終えているエースのコリン・ターキントンに続き、2021年もチームBMWとしてファクトリー支援を受けるWest Surrey Racing(ウエスト・サリー・レーシング)は、3台体制復帰に向けて残る2台のドライバーラインアップを発表。在籍3年目のトム・オリファントが残留し、最後の席には10年ぶりのチーム復帰となるステファン・ジェリーの起用がアナウンスされた。

 これにより、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の余波で2020年を前にWSR離脱と苦渋の決断を下していた、2013年王者アンドリュー・ジョーダン復帰の可能性は潰えることとなった。

 2年連続でBTCCイギリス・ツーリングカー選手権のチャンピオンチームに輝くWSRは、2017年からファクトリーマシンの2台に加えて、Pirtek Racingのパーソナルプログラムで戦うジョーダンを含めた3台体制でBTCCを戦ってきた。

 そしてBMW330i M-Sportにスイッチした2019年には、ターキントンとジョーダンがチーム内でのチャンピオン争いを繰り広げ、僅差ながらターキントンが歴代史上最多に並ぶ4度目のタイトルを獲得している。

 しかしそのジョーダンはCOVID-19が拡大しつつあった2020年開幕直前、恒例の合同テスト“メディアデイ”に参加したのち、2020年シーズンからの電撃撤退を表明。当時「これは本当によく考えて、検討に検討を重ねた上での結論なんだ。多くの人々がその現状に直面し、これが現実であると認識していると思うが、現在の情勢や雰囲気は僕たち全員に予想以上のインパクトを与えた」と、その決断理由を語っていた。

 その後も2021年以降の活動方針やシリーズ復帰に関して、一切の計画を明らかにしないまま動向が注目されてきたジョーダンだが、今回のWSRのドライバーラインアップ発表で、2021年にBTCCでBMWをドライブする可能性は事実上閉ざされることとなった。

 一方、チーム2年目の昨季にBTCC初優勝を達成し、ドライバーズランキング6位を記録した30歳のオリファントは、引き続きターキントンの僚友として「最前線に挑戦するドライバーとしての準備はできている」と、意気込みを語った。

■10年以上のときを経ての古巣復帰が決定

「過去2年間で、僕はチームやコリンと素晴らしい関係を築いてきた。冬の間、マシンはさらに改良されており、BTCCのグリッド上で最高のパッケージを手に入れている状態だ」と続けたオリファント。

「一貫性こそチャンピオンシップに勝つための鍵で、レースでの勝利と表彰台フィニッシュを定期的に獲得する必要がある。キャリア最初のポールポジションを獲得することも個人的な目標だ。楽しみにしていることがたくさんあり、始めるのが待ちきれない気分だよ」

 そして2008年シーズンにこのWSRからBTCCデビューを果たし、2年目の2009年には2勝を挙げているステファン・ジェリーは、10年以上のときを経て古巣への復帰が決まった。

「直近の過去数シーズンもBMWのステアリングを握ってきたけれど、インディペンデントで勝利を飾ってなお、こんな機会が訪れるかどうか確信を持てないでいたんだ」と、正直な気持ちを吐露したジェリー。

 BTCC離脱後は国内のスポーツカー耐久に主戦場を移していたベテランは、2017年のツーリングカー復帰と同時にTeam Parker(チーム・パーカー)のBMW125i M-Sportをドライブしてきた。もちろん、この車両を製造したのはWSRでもある。

「10年以上ぶりにワークショップに足を踏み入れたとき、最初に気付いたのは棚に乗せ切れないほどのトロフィーが置いてあるということだった。それは信じられないほど刺激的な光景だったよ」と続けた38歳のジェリー。

「1シリーズの経験があれば、BMW330i M-Sportに適応するのにそう時間は掛からないはずだ。チームにはコリンとトムの両名がいることも心強いし、BTCCでの野望を達成するため考えうる限り最高のプラットフォームを与えられており、それを無駄にするつもりはないよ」

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