母から贈られた『卒弁証書』に涙 毎朝作り続け6年間「お弁当を通して娘と繋がっている気がしていた」

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2021年02月25日 08:40  ORICON NEWS

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写真母が作った娘さんの最後のお弁当には”完”の文字が(C)なかちゃん
母が作った娘さんの最後のお弁当には”完”の文字が(C)なかちゃん
 卒業シーズンを迎える中、高校生活最後のお弁当“卒弁”に「感動する」「泣ける」等の反響を呼んでいる。最後のお弁当に手書きの『卒弁証書』を添えた、母・なかちゃんさんも、中学高校を通して6年間娘さんのお弁当を作り続けた。お弁当は親子をつなぐ思い出のひとつでもあるが、なかちゃんさんはどのような気持ちで毎日お弁当を作り続け、『卒弁証書』にどのような思いを込めたのか。そして、受け取った娘さんの気持ちとは。

【画像】「思わず泣いた」母が娘に送った”卒弁証書”ほか、母・なかちゃんが6年間作り続けてきたダジャレ&おもしろお弁当集

■6年間残さず食べてくれた娘に感謝を込めた“最後のお弁当”「子育てが終わりに近づき寂しくもあった」

「卒弁証書
 娘殿
 あなたは六年間、ほぼ残さず母の弁当を食べてくれた事を証します」

 高校生活を締めくくる“最後のお弁当”に『卒弁証書』を入れたなかちゃんさん。中学高校とお弁当を作り続けること6年間、母・なかちゃんさんにとってもこの日はお弁当作り卒業の“最後のお弁当”となった。

「最後のお弁当は何を作ろうかとInstagramを見ていたら、『卒弁証書』を送っている方を見かけて、私も送りたいと思いました。この6年間、娘は私の作るお弁当をほぼ残さず食べてきてくれたので、『嬉しかったよ、ありがとう』という感謝の気持ちを込めました。お弁当を毎朝作るのは大変でしたが、今日で終わりと思うと、子育ても終わりに近づいている気がして、寂しい気持ちになりましたね」

 お弁当を作り始めた中学時代といえば、思春期が始まり、親子の会話も少なくなりがちなころ。なかちゃんさん親子もそれは同じ。我が子を思う気持ちを込めて、お弁当で娘の気を引こうと、毎朝手の込んだキャラ弁を作ってきたなかちゃんさんだったが、娘さんの態度はそっけなく…。

「中学入学してすぐ、キャラ弁を作り始めたころ、娘に感想を聞きたくて、『今日のお弁当どうだった?』と聞いたら、『エビフライがサクサクじゃなかった』と、キャラ弁以外の感想なうえに、まさかのおかずのダメ出しで(笑)。普段から反応のうすい子なので、このまま母の一方通行な思いでいくんだな…と、その時確信しました(笑)」

 それでも、「毎日、空っぽのお弁当箱を持って帰ってきてくれたのが、お弁当に対する感想だと思っていました」と微笑むなかちゃんさん。“お弁当は親子をつなぐ最強のコミュニケーションツール”と言われるが、まさにその通り。「お弁当を通して娘と繋がっている気がしていた」と振り返る。

■「キャラ弁は時間がかかるから…」忙しい母に申し訳ない気持ちも、伝えられず塩対応に

 一方、そんな母からの愛情こもったお弁当を受け取っていた娘さんはというと…。

「幼い頃から遠足などのイベントがあればキャラ弁を作ってもらっていたので、毎回楽しんでいました。でも、中学生あたりからの多感な時期は、特に周りの目が怖くて、『目立ちたくないからいらんことせんでええ』っていう思いが強くて。反抗期ですかね(笑)。最後のほうはもはや吹っ切れて、密かに友達と楽しんでいましたけど。卒弁証書も、中学最後のお弁当のときも卒弁証書風だったので、『今回もやってくれたな(笑)』と思いました」

 自ら反抗期と笑う娘さんだが、「正直に言うと、普通のお弁当でよかったのにと思う気持ちもあった」とも。その根底には、思春期特有の照れや抵抗ではない、母への感謝といたわりを感じるこんな優しい思いがあった。

「朝の忙しい時間に毎朝お弁当を作ってくれるだけでもありがたいことなのに、キャラ弁だとさらに時間がかかるわけじゃないですか。普通のお弁当だったら時間をあまりとられないのに、なんだか申し訳なくて。直接話しても私が口下手なせいで、母にはあまり伝わらなかったみたいですが」

■お弁当が紡ぐ母子の思い出 親子の大事なコミュニケーションの場となるお弁当の役割

 そんな2人に、6年間の中で一番思い出に残るお弁当を聞いてみた。

母「2年ほど前、米津玄師さんのライブに行った後の日に作ったお弁当です。娘も私も米津さんが大好きで、初めてライブに当たって2人で行ったのですが、娘がちょうど定期テスト期間中で。しかも会場が福井県だったので、大阪から往復5時間かけて日帰りで行ったんです。初ライブの夢のような時間から現実に引きずり戻された次の日の定期テスト。寝不足の中、学校へ行かなければならない娘の姿が何ともおかしくて、その気持ちをお弁当で表現したくなり作りました」

娘「中学最後の部活のときのお弁当です。吹奏楽部にずっと入っていたので、その楽器たちをキャラ弁にしてもらいました。特に中学のときは部活第一っていうくらいに熱中していましたから、すごく嬉しかったことを覚えています」

「娘のためにと言いつつ、自分が一番楽しんできた」と6年間のお弁当作りの日々を振り返る母・なかちゃんさん。これまで作ってきたお弁当の写真からは、確かに作り手自身が楽しんでいる様子がうかがえる。しかし、その根底にある一番の思いは、やはり子どもに“喜んでもらいたい”という親の愛。お弁当箱を開いたときの笑顔を想像しながら、励ましやいたわり、口では言いづらい思いも込めて作られたお弁当たち。それらが紡いだ思い出の日々は、子育てを卒業する親にとっても、新たな道を歩んでいく子どもにとっても、これから先の自身を支える大きな力となることだろう。

(文/河上いつ子)

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