写真 クロちゃん/1976年12月10日生まれ。広島県出身。2001年4月に団長安田、HIROと「安田大サーカス」を結成。スキンヘッド、強面には似合わないソプラノボイスが特徴(撮影/写真部・小黒冴夏) |
安田大サーカスのクロちゃんが、気になるトピックについて“真実”のみを語る連載「死ぬ前に話しておきたい恋の話」。今回のテーマは「SNS」。ツイッターのフォロワー数が67万人を超えるクロちゃん。投稿するたびに、罵詈雑言のようなコメントがくることも多いそうだが、本人はあまり気にしてないようだ。クロちゃんが教えるSNS上の攻撃から身を守る方法とは?
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ボクの一日は、SNSから始まるといってもいい。
朝起きたら、何よりもまず先にツイッターをチェックする。
自撮り写真も、すぐにアップ。
「ツイートとツイートの間隔を最低30分はあける」という独自のルールもあったりする。
昔は気にせず連続でアップしていたけど、フォロワーから「しつこい、うるさい」ってコメントがよくきていたから、少し間隔を空けるようにしたの。もちろん、「水曜日のダウンタウン」とか、自分が出演しているテレビ番組を見ながらツイートする時はもっと短い間隔だけどね。
多い時では、一日20〜30回アップしているから、SNSはボクの日常生活の最優先事項の一つといってもいいかもしれない。そのぐらい、日々楽しく利用させてもらっているしん。
お風呂に入ってみたり、メロンを食べてみたり、アヒル口をしてみたり、シャボン玉をやってみたり、みんなに可愛いって褒めてもらいたいのに、予想外の反応が返ってきたりして、びっくりすることもあるけどね(笑)。
可愛いオブジェと一緒に撮った写真をアップしたら「お前いつもその服着ているな」「3パターンしか服ないのか」ってオブジェ完全無視のコメントがきたり、カレーの写真と一緒に「ルー多めでライス少なめ」ってつぶやいたら「クロちゃんは真実少なめで嘘多め」ってコメントがきたりね。
最初は、なんなのー!?って思ったりもするけど、これはこれで、ボクは、けっこう楽しんでいる。
もちろん、「死ね」とか「テレビに出るな」っていう罵詈雑言には腹が立つこともあるけど、最終的には、あまり気にならない。SNSって、ボクはどこかで他人事みたいに考えていたりもするからね。
人によって、SNSの活用方法や楽しみ方はそれぞれだけど、ボクは、こういうダイレクトな反応を体感できるのが魅力だと思っている。予想外の反応って、やっぱり最終的には笑っちゃうから(笑)。
SNSの中で、ボクが特に利用しているのがツイッターだけど、10年くらい前にはじめたばかりの頃は、あまり好きじゃなかった。文字数も少ないし、どう楽しんだらいいのか、いまいち分からなかった。
だから、当時のボクはアメブロをよく利用していた。アメブロはツイッターに比べて、文字数も格段に多いから、長文もかけるし、自分の気持ちを表現しやすかったんだよね。
アメブロでは、当時ハマっていたアロマの情報とかを中心に紹介していた。アメブロのタイトルは「クロちゃんのアロマ研究所」。
これは、完全にモテようとしてたね(笑)。
アロマ以外にも、ボディクリームやバスソルトの作り方とか、ダイエットとか、カポエイラとか、女性が好きそうなオシャレなブログを目指していたんだ。毎回アップするたびに、丁寧に時間をかけて書いていたのを覚えているよ。
ただ、オシャレなネタが尽きてくるようになると、アメブロの方向性が、だんだんパチンコやスロットの情報に変わっていった(笑)。正直、そっちのほうが反応がよかったんだよね。
やっぱり、人間って、反応が良いほうに流れちゃう。結局、今、ツイッターが軸になっているのも、アメブロよりも、反応が良いからっていうのがすごく大きい。発信する立場として、モチベーションにもなるからね。
今では、ツイッターの文字数も、全然気にならなくなった。逆に制限のあるほうが、どうやって表現しようかなって考えることができて面白い。少し足かせがあったほうが、ボクにとっては合っていたみたい。
●SNSに疲れた時はアプリを閉じるべし
SNSって、やっぱり不特定多数の人が利用しているから、使い方によっては、精神的に傷ついてしまったりする人もいるよね。SNSって、どうしても荒らす人たちが出てくるし、タレントだったりするとなおさら攻撃されやすい。
ボクは、何言われてもそんなに気にならないから大丈夫だけど、SNSをやることで、仕事や日常生活に支障が出てきている人は、一旦中断したほうがいい。
反応が気になるから、つい見ちゃうのはわかるけど、楽しくないことを無理して続けるなんてメリットないし、やっぱり自分の身体がいちばん大事だからね。
アカウントを削除して完全にやめればいいっていう意見もあると思うけど、ボクは、一旦中断することをおすすめしたい。
SNSって、しんどいこともあるだろうけど、向き合ってみないと分からない面白さも絶対あると思うからね。一旦中断して、気持ちに余裕ができてから、再開してみると、また違った景色が見えるかもしれない。
だから、すぐにやめるっていう選択をしちゃうのは少しもったいない気がするんだ。続けていくうちに、SNS上での自分のレベルみたいなものがあがっていって、いろんなことに対応できるようになるかもしれないしね。
自分のレベルが低いうちは、SNS上で何か言われたとしても、無理に戦おうとしないことも鉄則の一つ。ただでさえ、相手は顔が見えないし、数が多いわけだからね。
そういう人たちって、いかにも自分たちが正しいっていう言い方でくるけど、間違っていることもめちゃくちゃ多いし、それは、すごく少数の意見だったりするから。
すぐに解決しようと思わないで、とりあえず中断する。そして、再開して、それでも、やっぱり楽しめないなら、最終的にはやめればいい。
ボクだって、今はたまたまSNSが楽しいからやめるつもりはないけど、楽しくなくなったら、いつでも中断するつもりだよ。
自分の中で、ルールを確立して、「こうなったら、もうやめる」ってちゃんと線引きしておくことが重要じゃないかな。
自分の意見をすべて肯定してくれるわけじゃないんだし、「いろんな人がいるんだなーSNSって」くらいの気持ちを持てば、少しは楽しくなってくるかも。
いま、SNSに疲れている人は、今すぐアプリを閉じるべしだしん!
(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)