身長2メートル“大型新人”の可能性は? 東尾修「大きな視点での育成望む」

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2021年02月27日 07:00  AERA dot.

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写真東尾修
東尾修
 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、巨人のドラフト5位、秋広優人内野手について語る。

【ドラフト指名を受け、笑顔を見せる秋広優人選手の写真はこちら】

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 身長2メートルを誇る巨人のドラフト5位、秋広優人内野手がキャンプを盛り上げている。二松学舎大付から入った18歳の高卒ルーキー。私もテレビで実戦をチェックしたが、どんな打席でもしっかりと振ろうとしている姿は素晴らしいと感じた。

 かつて1メートル85あれば長身選手と言われたが、今は1メートル90の選手がゴロゴロいる。ダルビッシュ(現パドレス)や大谷翔平(現エンゼルス)、ソフトバンクの柳田悠岐といった大型選手がそのスケールの大きさで球界を牽引(けんいん)している。阪神には1メートル87のドラフト1位、佐藤輝明が入り、メディアにも大きく取り上げられている。

 かつては、「長身選手は……」といって欠点ばかり指摘されてきたが、今はトレーニング方法が確立され、体の大きさをフルに生かしてパフォーマンスを出せるようになっている。だからこそ、首脳陣も型にはめない指導が求められる。

 秋広はまだ体が細い。しっかりとトレーニングして、プロの体を作り上げるまではあと数年はかかるだろう。だが、「今は技術的にこうだから」とか、完成型を首脳陣が勝手にイメージして、いじくることだけは良くない。だって、2メートルの選手がどんな体の使い方をして、球を捉えられるのか、どこまでスケールの大きい選手になるかなんてわからない部分も多いからだ。

 野球に対するセンスに関しても、1軍レベルの中で使ってみないとわからない。これまでにない形で成長していくことだってある。大谷翔平は1年目から日本ハムで1軍の試合に使われ、「プロの壁」といったものが存在しないのかと思えるスピードで成長していった。進化のスピードを停滞させないよう、大きな視点で育成してもらいたい。

 そして秋広だけでなく、若手全員に言えることだが、今しか感じ取れない時間を無駄にしてほしくない。それはエース、主軸と呼ばれる選手と同じグラウンドで野球、試合ができるということだ。特に高卒2、3年目の選手にとって、その瞬間は何よりの財産となる。1軍入りへアピールが必要だから、目の前の結果にとらわれがちではあるが、せめてグラウンドにいる間、気を抜かないで、観察することだ。心技体、どこかにヒントはある。

 今年は新型コロナウイルスの影響で宿舎に缶詰めといった状態が続いているだろう。だからこそ、主力選手、首脳陣と例年以上に対話する時間が生まれていると思う。野球のことばかり考えて行き詰まるのも良くないが、そんな機会はなかなかない。コロナ禍だからこそ生まれた時間を有効利用していただきたい。

 今年は外国人選手がチームに合流する時期が見えないし、ベストメンバーが開幕にそろわないチームも出てくるだろう。本来はキャンプ、オープン戦で新外国人をチェックし、対策を立てていくスコアラー陣も、開幕から手探りとなるはずだ。だからこそ、逆に面白い部分でもある。3月26日の開幕まで残り1カ月あまり。野球ファンと同じく私もワクワクしている。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95〜2001年)に2度リーグ優勝

※週刊朝日  2021年3月5日号

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  • 拒人の長身投手と言えば、後にプロレス界で大活躍したジャイアント馬場(馬場正平)さんが有名。それこそ「2階から投げ降ろす」という表現がピッタリだったそうな。
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