遠藤保仁が感じた磐田の変化。「出して、動いて、受けろ」の連続を要求

11

2021年02月27日 11:22  webスポルティーバ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

webスポルティーバ

写真写真

『特集:Jリーグが好きだっ! 2021』
ジュビロ磐田
遠藤保仁インタビュー前編


 2月26日に開幕したJリーグ。スポルティーバでは、今年のサッカー観戦が面白くなる、熱くなる記事を、随時配信。さまざまな視点からJリーグの魅力を猛烈アピール!

 今回は、昨年10月に、ジュビロ磐田へ期限付き移籍で入団した遠藤保仁のインタビューをお届けする。




 20年間、ガンバ大阪に在籍した遠藤。このままガンバで現役を終えるのだろうとサポーターやファン、そしてチームメイトもそう思っていただろう。しかし、まさかの展開にSNS上では「ちょっと無理」「ガンバで終わると思っていたのに」など悲鳴に近い声が上がった。

 その頃の磐田は、監督がフェルナンド・フベロから鈴木政一に交代したばかりだった。遠藤は移籍から6日後の松本戦でデビューし、12位だったチームを最終的に6位にまで押し上げてシーズンを終えた。そして、今年も磐田でプレーすることを決断した。

 インタビュー前編では、磐田へ移籍した思いとチームの変化を改めて聞いた。

――昨年の移籍は驚きでした。

「そうですね。チームには競争があるのが当たり前ですし、監督によって戦い方が変わるのは当たり前のこと。監督のスタイルに合うか合わないかというのは、選手全員にあることだと思います。そういう意味で、ガンバでは自分の持ち味を表現する回数が減っていましたから、自分のサッカーをもっと表現したいという思いと、チャレンジしたいという気持ちが強くなりました。そのタイミングが昨年の移籍した時期だったということです」

――20年ぶりの移籍で、最初は苦労したと聞いています。

「最初の1週間は、住むところとか食事、チームに慣れるので大変でしたが、その後は特に問題もなかったかです。ただコロナ禍なので、どこに行くわけでもないし、何かに困ることはなかったですね」

――元ガンバの今野選手や大森選手に情報を聞きましたか。

「晃太郎(大森)には、移籍が決まったギリギリのタイミングで連絡をしたので、次の日に磐田で会った感じだったし、今ちゃん(今野泰幸)には連絡したけど監督が変わったばかりなので、前の監督のことを聞いても意味ないし、チームのことを少し聞いたぐらい。合流した時は元ガンバの二人に頼りながらも練習は楽しくやれました。新しい場所で、初めての選手ばかりだったけど、すごく新鮮でしたね。なんか久しぶりに味わう感覚だったけど、みんなと仲良くやれて、すごくいいスタートが切れたと思いました」

 昨年、磐田は上位を走る徳島や長崎、福岡についていけず、10位前後を行き来する状態だった。遠藤が加入した時は12位。それから遠藤は15試合に出場し、7勝6分2敗、2ゴール2アシストという結果を残した。

――昨年、合流した時、磐田というチームについては、どう見ていたのですか。

「ガンバとは戦い方も選手層も置かれている状況も違いますが、先入観を持たずに見て率直に思ったのは、これだけの選手がいてなんでこの順位(当時12位)なのだろう、なんかすごくもったいないなと思いました」

――鈴木監督に求められたのは、どういうことでしたか。

「ざっくりいうと、ゲームをしっかりとコントロールしてくれということ。組み立てからフィニッシュに至る部分がメインの仕事です。あとはセットプレーで点が取れていなかったので、そこでの得点の期待もされていました。ただ、初めて一緒にプレーする選手が多く、プレースタイルとかを理解できていなかったので、個人的には練習や試合をやりながらなるべく早くそれを理解し、連係面を磨いていきたいと思っていました」

――遠藤選手が試合に出るようになって、どのくらいでチームに手応えを感じたのでしょうか。

「(磐田に加入して)最初の試合となる松本戦は引き分けましたが、次の長崎戦は勝てましたし、6試合負けなしでいけたことが自信にもなったし、手応えとして大きかったですね。チャンスをいっぱい作っていたし、それを決めていればほとんどの試合を勝てたんじゃないかなと思っています」

――アッという間にチームが変化した印象でした。

「もちろん、最初は手探りの状態だったけど、自分にとってもチームにとってもよかったのは、試合が続いていたこと。練習だけじゃなく、試合で確認できたことがたくさんあったし、次々と試合がきたので、あまり深く考えすぎることなく、修正もこの点に絞ってやろうみたいなことを繰り返していました。シンプルに物事をとらえられていたことが、いい方向に転がった要因かなと思います」

 遠藤は合流してから、最初の試合となる松本戦から攻守の軸になった。相手のチームからすると非常に脅威になる。どこのチームも遠藤の動きを警戒しており、かなり厳しいマークを置いていた。そういう中でも遠藤は、選手に指示を出し、積極的にコミュニケーションを取りながらプレーしていた。

――遠藤選手がチームメイトに要求したのは、どんなことだったのですか。

「自分の周囲に敵がいてもいいからパスをくれっていうこと。自分が入る前のチームは、フリーの選手にだけボールを出す感じだったんです。でも、それじゃ相手を崩せない。出して動く、出して動くという基本的な動作を繰り返していけば、相手の守備を崩せるので、自分に出して、動いて、受けろと言い続けていました。シーズンの終わりのほうはだいぶスムーズにやれていたかな。もともとそれをやれるメンバーがいたので、時間をかければ十分できるだろうと思っていました」

――最終的に6位という結果でした。

「シーズン当初は、J1復帰が目標だったので、みんな、不本意だったと思います。自分は15試合に出て、2回しか負けていないので、単純に数字だけ見れば悪くはない。個人的にも久しぶりに楽しく練習と試合ができてよかったですね」

【Profile】
遠藤保仁 えんどう・やすひと
178cm、75kg。1980年1月28日生まれ、鹿児島県出身。地元の鹿児島実業高校を卒業後、横浜フリューゲルスに入団。その後、京都パープルサンガ、ガンバ大阪を経て、2020年10月にジュビロ磐田に期限付き移籍で加入。J1リーグ通算641試合103得点。J2リーグ通算48試合7得点。日本代表156試合出場。J1出場数、日本代表出場数とも歴代最多(※2月27日現在)。

このニュースに関するつぶやき

  • 2年目の今年は、チームをさらに引き上げそうですね。
    • イイネ!18
    • コメント 0件
  • 「出して、動いて、受けろ」Jで、それなりの足跡を残してるプレイヤーの言葉として、重みがあるよね( `ー´)ノ
    • イイネ!28
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(5件)

ニュース設定