西武・松坂大輔、今年も先行き見えず…サッカー界の伝説と被る“引き際”の扱い方

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2021年03月03日 16:05  AERA dot.

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写真西武・松坂大輔 (c)朝日新聞社
西武・松坂大輔 (c)朝日新聞社
 西武・松坂大輔の先行きが見えない。

【写真】日本人初のMLBスカウトに聞いた!「米国で通用する実力あった日本人は?」

 しかしチームへの影響力や存在感はいまだ抜群。従来のプロ野球選手とは少し異なる姿は、あの男と似通って見えてくる……。

 今年のキャンプは二軍スタートとなった。昨年7月に受けた脊椎内視鏡頸椎手術からの復帰に向けて順調とも言われていたが、調整が遅れているのは明白。開幕一軍、そして復活を目指す投手の気配は感じられない。

「ここまでやってきた選手ですから、自分の身体のことは自分が一番わかるでしょうし、感覚的なものもあるでしょう。今年にかける気持ちは十分あると思う。焦らず、しっかり投げられる身体を作ってくれれば。期待しています」(西武・辻発彦監督)

 西武は18、19年と連続でリーグ制覇を果たすもクライマックスシリーズでソフトバンクに敗退。昨年はリーグ3位に終わり今年にかける思いは強い。リーグ優勝、そして08年以来の日本一が目標で、その中で松坂がどれだけチームに貢献できるのかは未知数な部分が多い。

「メジャーのキャンプインは通常2月中旬以降で、初日にほとんどの投手がブルペンで投球をする。また体重管理など、コンディション面も細かくチェックされる。松坂の調整ペースは、米国時代に比べても明らかに遅いと感じる」(MLBアジア地区担当スカウト)

 2月1日のNPBとは異なり、米国キャンプは投手、野手組と分かれ2月中旬頃に始まる。キャンプ期間は10日間ほどで、その間はサインプレーの確認などが主となる。「投げられる状態にする」という調整の概念はない。すぐにオープン戦が始まるため、実戦で登板できなければ即座に戦力外とみなされることもある。

「23年目のシーズンに向けてキャンプインしましたが、昨年手術を受けまだリハビリの状態が続いており、なかなか自分の思うように身体を動かせていない状態です」(松坂/2月1日)

「身体はこれから作り上げて行く段階。キャンプでティー打撃をやっていたが、本来これは投球時に身体のキレを出すための練習。投球をしていないのにやったのは、身体を絞るためか気分転換的な意味だったのだろう。映像を見た感じ、まだ絞り込みが必要にも見えるので、少し時間がかかるのではないだろうか」(元在京球団トレーナー)

 キャンプ初日から軽くキャッチボールをするなど順調に見えた。埼玉・所沢から高知に移動した2月8日、ティー打撃をする姿が話題になった。しかし表立ってボールを握る姿はなかなか見られない。昨季は2月の練習試合やオープン戦で登板しており、コメント通り調整は遅れているようだ。

 横浜高時代から“怪物”と呼ばれ、甲子園では数々の伝説を残した。プロ入り後も1年目から結果を出し、06年オフにポスティング制度を利用してメジャーリーグのレッドソックスに移籍。入札金額5111万1111ドル11セント(約60億円)、6年総額5200万ドル(約61億円)で契約を結び日米で話題になった。※金額は当時のレート

 米国ではインディアンス、メッツなどを経て、14年オフにソフトバンクと3年12億円の大型契約を交わしNPBに復帰。しかし故障による手術などで、15〜17年のソフトバンク在籍3年間での1軍登板はわずか1試合に終わった。

 17年オフにはテスト入団で中日入り。18年は11試合に登板して6勝4敗、防御率3.74と復活しオールスター出場、カムバック賞を受賞した。しかし翌19年はわずか2試合の登板にとどまり、同年オフに古巣・西武へ14年ぶり復帰した。昨年は開幕ローテーションの候補にも挙がっていたが、コロナ禍による開幕延期のため実現に至らなかった。

「波乱万丈の野球人生で“経験”という大きな財産を持つ。しかし選手としては厳しいと言わざるを得ない。技術、フィジカル、マウンド上の感覚を取り戻さないといけない。在籍時の中日は優勝争いするチームではなく、状況を気にせず投げられた。しかし西武ではそうもいかない」(松坂在籍時の中日担当記者)

「僕はリリーフで、毎日投げることができなくなったから辞めるんです。でも先発は大事なところで登板できれば価値がある。僕が辞めて、大輔が投げ続ける理由は僕の中にはハッキリとした答えがあります。先発だからこそ、ゲームメイクの能力が高い大輔はここ一番で必要になるんです」(藤川球児/1月31日付『Number Web』)

 マウンド上での感覚が戻らなければ大事な局面を任せられない。優勝争いをする中、松坂の“経験”を戦力にしたければ、1日でも早い復帰と実戦登板を重ねることも必要となる。藤川が語るゲームメイクも実戦感覚が戻ってこそだ。

「カズと被る部分もある。フルの戦力としては難しいが、チームの雰囲気を一変できる。これまでの功績を考えると無下に扱うこともできない。本人が辞めると言うまでは、周囲が引退勧告などできない部分も似ている」(在京テレビ局スポーツ担当)

 競技こそ異なるが、サッカー界のレジェンド“キングカズ”こと三浦知良を例に挙げる人もいる。所属するJリーグ・横浜FCでは出場機会が年齢を重ねるにつれ減り、「選手登録枠の無駄使い」という声も聞こえる。

「コンディションを保っているところは、マウンドに立てない松坂と大きな違いではある。また横浜FCは優勝争いをするチームではない。降格争いなどがなければ、試合に出られる状況は整いやすい。営業部分でも役に立つからね」(同在京テレビ局スポーツ担当)

 カズのベンチ入りの情報が出ただけで、チケット売り上げが大きく伸びる。グッズ販売などの人気もトップクラス。賛否両論が渦巻くがプロとしては、それも「あり」だ。しかし松坂が所属する西武は優勝が最終目標であり、登板機会を得るのも並大抵ではない。

「メットライフドームのマウンドに立って勝つということを目標に、1日でも早くチームに貢献できるようにやっていきたいと思います。昨シーズンは1試合も投げることが出来なかったので、必ずマウンドに立つという気持ちをもってやって行きたい」(松坂/2月1日)

 ジャッジメントデイ(=最後の審判)が訪れるのか。自らが決断するまでユニフォームを着続けるのか。

 遠くない将来にその日は訪れるだろうが、従来とは異なるプロ生活の終わりになるのは間違いない。“平成の怪物”松坂の未来はどうなるのであろうか。






このニュースに関するつぶやき

  • 会社も投資回収は完了していますので、簿価が下がらないうちに‥
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  • こいつと違ってサッカー界の伝説は真摯に練習してるでしょ。比べるのは少し違う気がする。
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