反応速度は改善された? ラトックシステムのスマートリモコンを試す

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2021年03月19日 12:03  ITmedia PC USER

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写真「RS-WFIREX4」(右)を第4世代Echo Dotと並べたところ。コンパクトさが特徴だ
「RS-WFIREX4」(右)を第4世代Echo Dotと並べたところ。コンパクトさが特徴だ

 ラトックシステムのスマートリモコンと言えば、まだスマートリモコンのラインアップが乏しかった昔から製品を販売している、いわば“老舗”で、家電量販店での取り扱いも多い。



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 今回紹介する「RS-WFIREX4」は2019年発売の現行モデルだ。本連載で真っ先に紹介していてもおかしくなかったのだが、筆者は2021年頭に購入するまで、現物を試したことがなかった。



 あまり積極的に手を出さなかったのは、同社の過去モデルは、応答速度が遅いという問題があったからだ。スマートスピーカー経由で「○○して」と指示を出してから実際に家電製品が反応するまでの時間が、他社製品に比べて明らかに長く、過去に購入した製品もそれが原因で手放してしまっていた。



 もっともそこが改善されていれば、十分に実用的な製品であることに違いはない。今回は本製品のスマートリモコンとしての一般的な仕様の紹介に加え、他社製品を交えて行った応答時間を調べる実験の結果をお届けする。



 なお、原稿執筆時のAmazonでの価格は税込み5900円だった。



●ひし形のユニークなボディーでセットアップはかなり難解



 まずは基本的な特徴を紹介しよう。



 ボディーはひし形で、スマートリモコンとしては最小クラスの大きさだ。前回紹介した「Nature Remo mini 2」と比べてもはるかに小さいが、角の部分を先端にして設置するため、占有する幅および高さはほぼ同等になる。



 上部になぜかストラップホールが付属しているなど意表を突く外観だが、裏面はフック掛けの穴があるなど至って普通だ。USBケーブルは本体下部に接続する。



 スマホアプリによるセットアップは、手順自体は一般的なのだが、都道府県の選択やQRコードを用いたMACアドレスの読み取り、さらには「家外設定」なる独自の呼称など、他社製品では見かけない設定項目も多く、手順がシンプルな競合製品と比較すると、あまり洗練されていない印象だ。他社製品の利用経験があるユーザーほど、難解に感じるだろう。



●さまざまなスキルもサポート



 セットアップでは、ネットワーク経由での検出に失敗する確率も高い。筆者は従来モデルも含め、一発で検出できた試しがなく、そのたびにファクトリーリセットが求められるのでかなりのストレスだ。忍耐強くやらないと途中でつまずいて、それっきりになることがあるかもしれない。初心者にはお勧めしにくい部分だ。



 以上の設定を根気よく行って利用可能にしてから、家電製品の登録を行う。AlexaまたはGoogle アシスタントと連携すれば、スマートスピーカーから使えるようになる。



 Alexaの定型アクションや、Google アシスタントのルーティンに組み込んで、他のデバイスとセットでオン/オフすることも可能だ。今回は試していないが、カスタムスキルにも対応しており、Siriショートカットも利用できる。



 本製品には温度/湿度/明暗センサーが組み込まれており、アプリから簡単に参照できる。センサーを内蔵したスマートリモコンは他にもあるが、本製品のアプリでは常時画面の下段に表示されており参照しやすい。



 ただし、室温が何度以上/以下になったらエアコンの運転を開始する、暗くなったら照明をつけるなど、センサーをトリガーとしたマクロに対応しないのは痛い。従来モデルの照度センサーから本製品では明暗センサーへと変更され、3段階でしか検知できなくなったのもマイナスだ。



 また使っていて気になるのが、LEDが非常にまぶしいことだ。競合製品であるNature Remo miniの最新モデルの場合、特定の方向からでないと点灯状態が分からないほどLEDが目立たない設計になったのに対し、本製品はダイオードそのものが露出しているので、この上なくまぶしい。寝室ではなるべく目に入らないレイアウトで配置する必要がある。



 最後に、反応速度をチェックした。



●懸案だった反応速度は従来モデル比で大幅改善



 さて、懸案事項である反応速度について見ていこう。特定の家電製品のオン/オフの操作を行った際に、他のスマートリモコンと比べて、本製品の反応速度はどのぐらい違うだろうか。今回は他社製品も交えて実験を行ってみた。



 用意したのは本製品と筆者が常用している「Nature Remo 3」、さらに「SwitchBot Hub Mini」の3製品だ。これらについて、照明のオン(またはオフ)を指示してから実際に照明が点灯(または消灯)するまでのタイムラグを、昼夜の2つの時間帯で計測してみた。いずれの実験もWi-Fi接続で行っている。



 結論から言うと、Alexa/Google アシスタントいずれでも、ほぼ全て「Nature Remo 3>本製品>SwitchBot Hub Mini」という結果になった。具体的には以下の表の通りで、どんなケースでも2秒台で反応するNature Remoに比べ、本製品は反応がワンテンポ遅い傾向にある。ただしSwitchBot Hub Miniよりは速い。



 このようにまとめると「本製品は中程度の性能」と受け取られるかもしれないが、従来モデルは今回の測定条件でいうと10秒近くかかっていたので、Nature Remoよりも「ちょい遅」レベルに改善されているのはむしろプラスだ。かつての遅さは完全に払拭(ふっしょく)されていると言っていい。



 余談だが、3製品の中で最下位になったSwitchBotリモコンも、実用的に使えるレベルなので(ごくまれに極端に反応が遅い時はあるが)、本製品も含めてどれも普通にお勧めできるレベルだ。ここに登場していない一部製品のように、無応答になることがないだけマシであることを、ご理解いただきたい。



●反応速度の遅さは解消するも初心者には難解な部分も



 以上のように、反応速度の極端な遅さは改善されており、カスタムスキルなど機能自体は他社製品と比べても豊富なのだが、全体的にクセはかなり強い。特にアプリは、「家外設定」に代表される独自の用語が頻出するのに加え、よく使う機能とそうでない機能が同じ階層に並べられており、どこを開けば目的が達成できるのか迷いやすい。



 こうした問題点は、他社製品と使い比べればすぐに分かることであり、それが長らく改められないのは、何らかのアンタッチャブルな要因があるのだろう。問題が発生しても自力で解決できるスキルを持ったユーザー向けの製品であり、初心者に安心してお勧めするには難があるというのが、筆者の感想だ。


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