被害者女性はキックボクシングの世界チャンピオンだった(画像は『Daily Record 2021年3月19日付「Masked creep gets punched in face after trying to grab female Scots World Champion kickboxer on the street」(Image: Kevin Baldwin)』のスクリーンショット) 女性が見知らぬ男から暴力の犠牲となる事件はあとを絶たないが、スコットランドのある女性は違ったようだ。彼女は見知らぬ男から嫌がらせを受けた際、怯まずに強烈なパンチで撃退した。実はこの女性、キックボクシングの世界王者だったことで多くの注目を集めている。『Daily Record』『Edinburgh News』などが伝えた。
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スコットランドのエディンバラに暮らすナターシャ・ボールドウィンさん(Natasha Baldwin、30)は現地時間18日の午前10時半頃、見知らぬ男に襲われそうになった。
ナターシャさんは近所の通りでジョギングをしていたところに突然、男が腕を掴んできたそうだ。驚いたナターシャさんは「離しなさい!」と怒鳴りつけ、男の手を振りほどいた。しかし男は再びナターシャさんの腕を掴もうとしてきた。
するとナターシャさんは自分の身を守るため、咄嗟に男の顔面にパンチをお見舞いしてその場から走って逃げた。50メートルほど走ったナターシャさんが振り返ると、男は殴られた衝撃で起き上がれずにいたという。それもそのはず、ナターシャさんは女子キックボクシングの世界王者であり、8歳の頃から武道を学んでいたのだ。
それでもナターシャさんにとっては肝を冷やす経験だったようで、自宅に戻るとすぐに夫のケヴィンさん(Kevin、34)に襲われそうになったことを伝えた。
ケヴィンさんは警察に通報するとともに、ナターシャさんが襲われそうになった場所と彼女が着ていた服装などの情報をSNSに公開して市民に注意を呼びかけた。またケヴィンさんはメディアのインタビューに応じ、次のように語った。
「ナターシャはとてもハツラツとしていて、何かの被害を受けて落ち込むような人ではありません。彼女は私が知る中でもっとも強い女性です。しかし今回のことでかなり動揺しているようです。」
「もしナターシャが武道のトレーニングを受けていなかったら、あるいはその男が別の女性を襲おうとしていたらと考えると私たちは本当に不安になります。」
なおナターシャさんは無事に自分の身を守ることができたが、男をパンチした際に右手に軽い怪我をしてしまったそうだ。ナターシャさんは夫のケヴィンさんと共同で格闘技のスポーツジム「Wolfpack Martial Arts」を経営しているが、今回のことがきっかけとなり女性のために無料で護身術のクラスをスタートさせる予定という。
ナターシャさんとケヴィンさんは「可能な限り市民の安全のために地域に貢献したい」と語っており、地元警察では今もナターシャさんを襲った男の行方を追っている。
画像は『Daily Record 2021年3月19日付「Masked creep gets punched in face after trying to grab female Scots World Champion kickboxer on the street」(Image: Kevin Baldwin)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)