地方議会で“常識を疑うような行動”が乱発… セクハラ・パワハラ、権力乱用… 情けないネタで百条委員会設置の深刻度

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2021年03月27日 00:02  日刊サイゾー

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 地方議会が“目を覆いたいほど”弱体化している。

 2020年来、首長や議員の様々な疑惑に対して、多くの自治体で百条委員会が設置され、疑惑の解明が行われている。

 3月上旬、テレビのワイドショーでは連日、2つの地方自治体の話題が取り上げられていた。

 1つは大阪府池田市の冨田裕樹市長が市役所内に家庭用サウナを持ち込んで使用していた問題。覚の端緒となった情報をマスコミに流したのは誰かという“犯人捜し”が市長側主導でされていた。

 今1つは、千葉県市川市の村越祐民市長が市長室にガラス張りのシャワー室を設置していた問題だ。市によると、シャワー室の費用約360万円は新庁舎建設に伴う余剰金を充てていた。

 両自治体とも公金の使途などを調査する百条委員会(特別委員会)の設置を求める動議が市議会に提出され、池田市議会は設置を可決し、市川市議会は設置を否決した。

「百条委員会」は地方自治法の第100条に規定された特別委員会。地方自治体の事務に関する調査を行うために設置されるもので、地方議会の“伝家の宝刀”と呼ばれる。

 百条委員会の調査権に基づき要求を受けた関係者が、正当な理由なく、議会への出頭、記録の提出、証言を拒んだ場合には、禁固または罰金が科せられる。

 この百条委員会の設置が昨年来、相次いでいる。ざっと調べただけでも、前述の大阪府池田市以外にも以下のような問題で百条委員会が設置されている。

 <地方自治体での百条委員会の設置>
 2020年3月 東京都千代田区で「建物の容積率を緩和する区の制度の運用と、石川雅己区長と家族による区内マンションの購入の関係」

 同年3月 群馬県渋川市で「市の社会福祉協議会の役員人事に高木勉市長が不当に介入した疑い」

 同年3月 香川県丸亀市で「市議が市幹部にパワーハラスメントをしたとの疑惑」

 同年5月 大阪府守口市で「大阪維新の会所属の市議4人が新型コロナ対応中の市職員を長時間拘束したなどとされる問題」

 同年12月 三重県津市で「相生町自治会長が市職員に土下座や丸刈りを強要したほか、市の補助金が同自治会に不正に支出された疑い」

 同年12月 兵庫県姫路市で「市議会議員が市の職員に対し威圧的な言動を繰り返していた問題」

 2021年3月 青森県十和田市で「2021年度当初予算案の策定中に市議が市職員に金額の修正を求め不当な圧力を加えた疑い」

 これまでは、百条委員会は東京都の“代名詞”のようなものだ。

 2005年には福祉施設の運営を巡り、都議会で百条委員会が設置され、当時の石原慎太党都知事の側近だった浜渦武生副知事が「偽証」を問われ、辞任している。さらに、2013年には徳洲会グループからの5000万円の資金提供を受けていた問題でも百条委員会が設置され、猪瀬直樹都知事が辞任に追い込まれた。

 また、築地市場の豊洲への移転再検討を公約に掲げた小池百合子都知事の誕生により、2017年 2 月には都議会で、百条委員会として、「豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会」が設置され、築地市場の移転先が豊洲に決まった経緯などについて、石原慎太郎元都知事と浜渦武生元副知事が厳しい追及を受けた。

 東京都のケースのように、地方議会の“伝家の宝刀”と言われるほど、百条委員会が設置されるケースでは、地方自治にとって重大な問題が多い。ところが、現在設置されている百条委員会は、市長の常識の欠如や議員によるセクハラ、パワハラといった、あまりにも“情けない”問題が多い。

 本来、百条委員会が設置される問題とは、このような首長や議員の常識を疑うような行動で設置されるものではない。首長や議員と言えば、地域住民の規範となるべき存在のはずが、あまりにも低俗な問題で百条委員会が設置されるというのは、いかに地方議会が弱体化しているのかのあらわれだろう。

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