【追記】アルピーヌ育成の昨季F3王者ピアストリが優勝。佐藤万璃音は8位入賞【FIA-F2第1戦バーレーン レース2】

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2021年03月28日 03:01  AUTOSPORT web

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オスカー・ピアストリ(プレマ・レーシング)
現地時間3月27日(土)、2021年FIA-F2開幕戦となる第1戦バーレーンのスプリントレース2(決勝レース2)が開催され、昨季FIA-F3王者でアルピーヌ育成のオスカー・ピアストリ(プレマ・レーシング)が優勝。15番手スタートの佐藤万璃音(トライデント)は8位入賞を果たした。

 今シーズンから採用された2回目のスプリントレース。スターティンググリッドはレース1の上位10台が逆順となるシステム。予選でタイム抹消、レース1で22番手スタートだったが10番手フィニッシュに成功したユーリ・ビップス(ハイテックGP)がポールポジションとなった。

 2番手にリリム・ツェンデリ(MPモータースポーツ)、3番手はダニエル・ティクトゥム(カーリン)、4番手にソフトタイヤを選択した周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)。レース1で15位だった佐藤は15番グリッドからのスタートに。気温27.9度、路面温度30.4度、23周のレースはタイヤ交換義務はなし。1周のフォーメーションラップを経て戦いが始まった。

 1周目、トップ3台が3ワイドで1コーナーへ進入していく。その際ロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)がブレーキングでティクトゥムの右リヤに追突。接触した2台はここでマシンを止め、後続はこの2台を避けるために左右に大きく散らばり小さな接触も発生。これによりSC(セーフティカー)が入る波乱の展開となる。

 SCは3周目の終わりにピットへ戻り、レースは4周目から再開。ビップス、ツェンデリ、周、クリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)の順にホームストレートを進んでいく。

 周はターン3先のストレートでツェンデリを捉え2番手に浮上。タイヤ交換が見込まれる周は早々にビップスを追い抜くためにペースを上げ、5周目の1コーナーでアウトから並びかけターン3先で首位に躍り出た。

 後方でもバトルが勃発。レース1で優勝した10番手スタートのリアム・ローソン(ハイテックGP)が3番手まで浮上してみせる。次の周にはフェリペ・ドルゴヴィッチ(ユニ・ヴィルトゥオーシ)がツェンデリをオーバーテイクし4番手へ。さらにルンガーもツェンデリに1コーナーで仕掛けるが2台は接触。ツェンデリは右リヤタイヤを傷めてピットに向かい、戦線離脱となってしまう。

 13周目、トップを走る周は2番手ビップスと2.209秒と大きな差は築けないものの安定して周回を重ねる。後方では各車1秒前後の接近した一触即発の様相を見せながらレースを消化。20番手スタートのマーカス・アームストロング(ダムス)は7番手、19番手スタートのテオ・プルシェール(ARTグランプリ)は8番手までポジションアップして見せた。

 さらに15周目、接触により10秒加算ペナルティを受けている5番手のルンガーが3番手のローソンと4番手のドルゴヴィッチをターン3からターン4の間で立て続けにオーバーテイク。ターン4の進入でドルゴヴィッチもローソンに仕掛けるがローソンのリヤに接触。ローソンはスピンしマシンを停止、ここでレースを終えることになった。

 ローソンのマシンを回収すべく2度目のSCが入る。これを好機と捉えた2番手のビップスを始め、多くのマシンがソフトタイヤに交換。一方でタイヤ交換を目論んでいた周はステイアウトを選択している。

 SCは17周目まで続き、残り6周となった18周目からレースは再開。周を先頭にドルゴヴィッチ、アームストロング、ベント・ビシュカール(トライデント)の順に加速。周は2番手に上がったアームストロングと3秒差をつける。アームストロングは19周目の1コーナーで順位を上げてきたビップスに抜かれ3番手に後退。フレッシュなタイヤを履くビップスは周を1.6秒速いペースで追いかけていく。

 目まぐるしく順位が変わるなか20周目、アレシオ・デレッダ(HWAレースラボ)がグラベルにマシンを止めVSC(バーチャルセーフティカー)が導入される。幸いVSCはすぐに解除され、残り3周となった21周目から戦いは再開。周、ビップス、6番手スタートのピアストリ、ルンガーの順となるがビップスは2台に交わされ、さらにVSC中の速度違反で5秒加算ペナルティを科され万事休す。

 ピアストリは周よりも速いペースで周回。ファイナルラップ突入の時点で0.187秒差と迫り、DRSを使用したピアストリが1コーナー手前で首位に立つ。さらに後方からルンガーが周を抜いてターン2でピアストリに並びかけるがピアストリがラインをがっちりとキープし順位を死守。2番手ルンガーを0.7秒後方に従え、昨年のFIA-F3王者が初優勝を飾った。

 ルンガーは2番手フィニッシュするもタイム加算ペナルティのため9位に。ソフトタイヤで粘りの走りを見せた周が2位となり、3位にはユアン・ダルバラ(カーリン)が入りレース1の2位に続く連続表彰台となった。

 佐藤はSC中にソフトタイヤへ交換。15番手でレースを再開すると着実にライバルを追い抜き、6周で7位まで上り詰め今シーズン初入賞を果たした。

【追記】
 レース中、接触を起こし10秒加算ペナルティを受けたルンガーは、レース後の結果に10秒のタイムが加算されていた。しかしルンガーはセーフティカー中のピットインでペナルティを消化すべく10秒間停止。これがペナルティ消化として認められ、正式リザルトはフィニッシュ時と同じ2位となった。周は3位に下がり、佐藤は8位となった。

 フィーチャーレース(決勝レース3)は日本時間3月28日(日)18時50分から行われる。

■FIA-F2第1戦バーレーン スプリントレース2(レース2) リザルト
Pos.No.DriverTeamTime/Gap12O.ピアストリプレマ・レーシング23Laps29C.ルンガーARTグランプリ0.77433周冠宇ユニ・ヴィルトゥオーシ2.07646J.ダルバラカーリン2.494511R.フェルシュフォーMPモータースポーツ2.966610T.プルシェールARTグランプリ3.759714D.ベックマンチャロウズ・レーシング・システム6.387825佐藤万璃音トライデント8.096922M.ナニーニHWAレースラボ9.7331017M.アームストロングダムス12.1801115G.サマイアチャロウズ・レーシング・システム12.4421224B.ビシュカールトライデント16.7441320G.ペテコフカンポス・レーシング17.569144F.ドルゴヴィッチユニ・ヴィルトゥオーシ24.5471516R.ニッサニーダムス27.471168J.ビップスハイテックGP36.9801721R.ボシュングカンポス・レーシング48.466--23A.デレッダHWAレースラボDNF--7L.ローソンハイテックGPDNF--12L.ツェンデリMPモータースポーツDNF--5D.ティクトゥムカーリンDNF--1R.シュワルツマンプレマ・レーシングDNF

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