FE創設以来ペースカーを務めた『BMW i8』に代わり、新型『ミニ・エレクトリック』を採用

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2021年03月31日 16:41  AUTOSPORT web

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ABBフォーミュラE世界選手権で、新たに公式セーフティカーとなる『MINI Electric Pacesetter(ミニ・エレクトリック・ペースセッター)』
4月10〜11日の週末に、イタリアの首都ローマで2020/2021年シーズンのラウンド2開催を予定するABB FIAフォーミュラE世界選手権は、イベントに先立ちシリーズの公式セーフティカーとなる『MINI Electric Pacesetter(ミニ・エレクトリック・ペースセッター)』を発表。シリーズ創設以来その重責を担ってきた『BMW i8 Coupé(BMW i8クーペ)』に代わり、2020/21シーズンの一部ラウンドでセーフティカーとして活動することになった。

 シリーズの公式パートナーを務める『BMW i』ブランドは、グループ傘下のミニで急いでいるオール・エレクトリック・モデルの導入に際し「持続可能なテクノロジーと象徴的なデザイン、そしてスリリングなハンドリングを組み合わせて、完全な電動モビリティの未来へのコミットメントを共有する」べく、フォーミュラEに新たなセーフティカーを投入する。

 3月29日付でシリーズよりアナウンスされたこの決定は、2020/21シーズンの一部ラウンドでの措置となり、それ以外のイベントでは『BMW i Roadster(BMW iロードスター)』が引き続きセーフティカーを務める。

 現行で3代目を数えるBMWミニは、歴代のモデルでおなじみ“John Cooper Works(ジョン・クーパー・ワークス/JCW)”ラインでモータースポーツとのイメージリンクを図ってきており、かつてはWRC世界ラリー選手権でもワークスチームが活躍した。

 そしてロードカーでのBEV(電気自動車)投入に際し、フル電動シリーズのミニ・エレクトリックをフォーミュラEに投入することで「世界をリードする自動車メーカーと並んで、フォーミュラEのレースウイークでジョン・クーパー・ワークス・シリーズと電動化の未来がどのように融合するかを紹介したい」としている。

 ブランドの代表を務める“HEAD OF MINI(ヘッド・オブ・ミニ)”のベルント・コーバーは、このモデルがモータースポーツのセーフティカーとして専用開発されたモデルであり、電動化の未来が「楽しいものであることを強調したい」と語った。

「運転の楽しさと電動モビリティが、我々のミニ・エレクトリックでどのように調和するかは、すでにロードカーで示された。しかし、JCWのマインドに触発された『MINI Electric Pacesetter』は、少なくとも一歩進んでJCWブランドのパフォーマンス特性と電動モビリティを融合させたものだ」と続けたコーバー。

■BMWモータースポーツと協力して開発が行われたというデザイン
「言うなればこれは、エクストリーム・バージョンのミニ・エレクトリックで、フォーミュラEのセーフティカーとして開発されたため公道での使用を意図していないことは明らかだ。しかしJCWの電動化における方向性を明示しており、そのメッセージは明確だ。つまり『電動化とジョン・クーパー・ワークスの相性はピッタリ』だということさ!」

 また、デザイン面の責任者であるオリバー・ハイルマーは、このミニ・エレクトリック・ペースセッターの多くのデザイン要素が「技術的な考慮事項によって形作られている」と説明する。

「例えば、BMWモータースポーツのメンバーと緊密に協力し、ホイールアーチの形状を吟味して開発に臨んだ。前後のエプロンや形状最適化でも軽量であることを重視し、視覚的に印象的でありながら技術的に正確なデザイン言語を用いたんだ。これにより、クルマには感情的でワクワクする要素が備わったと思うよ」

 彼らの狙いどおり「電気自動車と持続可能なモビリティ技術の比類のない試験場であること」を自負するフォーミュラEだが、現在シリーズのCEO(最高経営責任者)を務めるジェイミー・レイグルは、両者が「進歩的でグローバルな考え方を共有し、あらゆるモビリティの電動化という未来に取り組んでいる」とし、改めて歓迎の意を示した。

「フォーミュラEとミニは、どちらも独創的で、予測不可能で、誰もがアクセスできることで知られている。ミニがフォーミュラEの象徴的な開催都市の市街地コースをリードし、EVのダイナミックなパフォーマンスと魅力をアピールするのを楽しみにしている」

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