酒飲みになにかと嘲笑されているモンテローザの素敵なところを、勝手に探求していく当連載。今回は本場大阪の味「俺の串かつ黒田」で泥酔してきました。(取材した店舗は、モンテローザ系列の炭火焼鳥めでた家とコラボしている店舗でしたが、串かつ黒田のメニューのみを紹介します)
モンテローザ12軒目:俺の串かつ黒田
「俺の串かつ黒田」は、もちろん人気チェーン「大阪名物伝統の味 串カツ田中」のパクリです。また、店名に「俺の」とついているあたりは、俺の株式会社が経営する「俺のフレンチ」のパクリでしょうか。
黒田の串かつは田中と比較すると、串かつ(豚)が田中は150円(税込)のところ、黒田は120円(税抜)。また、野菜串が田中は100円(税込)で黒田では90円(税抜)……と、一見お得に感じますが、税込みで見ると黒田は99円と差がなくなってしまいます。
しかし、黒田の串かつの具は全体的に小ぶり。れんこん串なんて、メニューの写真では円状なのに、実際は半円型とかなりケチくさい……。とはいえ、揚げたてで提供される串かつは、具が多少小さくても味そのものに大きな不満はありませんでした。
串かつ以外では、大阪の名物料理がいくつか揃っていて、こちらも田中より黒田が安い。人気のかすうどんは田中では710円(税込、以下同)のところ、黒田は649円。肉吸いは、田中が540円に対して、黒田は473円。大阪河内名物のさいぼし(馬肉のくんせい)も田中が650円に対して、黒田は528円です。まあ、田中の肉吸いには豆腐が入っているのに黒田には入っていない、などケチ臭さは拭えないのですが……。
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いか焼(429円)も、いかの量が少なく小麦の割合が多いと感じましたが、いかにも大阪の粉ものらしいジャンクな味で、酒のアテにはぴったりでした。
個人的に黒田で支持したいと感じた1品は、卵入りポテトサラダ(385円)です。田中のポテトサラダは490円と高め設定のわりに、じゃがいも、ゆで卵などが固形で出てきて、客が自らすりつぶすスタイル。なぜお金を払って、芋つぶしの手間を担わなければならないのか……。泥酔時にめんどくささしかありません。一方、黒田のポテトサラダは田中より安価で、最初からつぶしてある完成形。「そこは田中をパクらなかったんだ」と見直しました。
また、お通し(275円)のキャベツは食べ放題。お通しカットなどはできないので、せめてお代わりを忘れずに……。
アルコール類は、キリン一番搾り中ジョッキ429円、角ハイボール385円、ホッピーセット429円、カクテル407円、と田中よりも数十円安い設定。さらに、田中にはスパークリングロゼワインしか置いていないボトルもいくつか用意されています。鏡月のボトル(720ml)が1,078円で、複数で飲む場合は、はじめからボトルを入れたほうが確実にお得です。
そして、見逃してはならないのは、黒田にあって田中にはないオリジナル串かつ食べ放題コースです。
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黒田の食べ放題コースはいくつかに分かれており、最安値はAコース90分。串かつ13種類と、おつまみ5種類が食べ放題1,078円で、120分1,617円、150分2,156円と時間ごとに価格が変わっていきます。
また、Aコースでは食べられない高価な牛串やえび、ほたてなども食べ放題になるBコースは90分1,408円〜。これら全てのコースにプラス千円でアルコール飲み放題がつけられます。
1人から利用できるのもありがたく、90分ひたすら食べ飲み放題して2,178円は破格ではないでしょうか?
田中でも店舗によっては串の食べ放題が90分1,640円で実施されているのですが、平日18時までの来店で、1日30名限定、などと条件付き。黒田のほうが俄然ハードルが低く安いです。
串カツ田中のパクリでありながら、モンテローザらしい投げやり感のある食べ飲み放題を実施している串かつ黒田。細かく比較すれば田中のほうが味のクオリティは高いと思いますが、そもそも大阪の粉もの自体がジャンクな食べ物。鮮度や職人の腕に左右される寿司や割烹などと違い、大きな差が出にくいのではないでしょうか。
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さらに、大衆酒場を意識した田中は、椅子がパイプだったりと長時間滞在だと疲れるのですが、黒田の椅子はクッション性があり、店内もゆったりしています。
田中をやめて黒田に行け! とは言いませんがモンテローザだからと過剰に敬遠しなくてもいいかな……と。
俺の串カツ黒田:総評
味 ★★☆☆☆
品数 ★★☆☆☆
雰囲気 ★★☆☆☆
コスパ ★★★☆☆
また行きたい度 ★★☆☆☆