ピンチで火消し 頼りになるロッテ・田中靖洋の存在

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2021年04月03日 21:42  ベースボールキング

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ロッテの田中靖洋【写真は2020年】
◆ 今季初勝利

 1点ビハインドの6回途中から登板したロッテの田中靖洋が、今季初勝利を挙げた。

 1−2の6回、先発・美馬学は先頭の浅間大基にセンター前に弾き返されたが、樋口龍之介を空振り三振、清水優心を三ゴロで二死とこぎつけた。しかし、中島卓也にレフト前に運ばれ、一、三塁とピンチは広がり、打席には3回に適時三塁打を浴びるなどこの日2本の安打を打たれていた西川遥輝。ここでマリーンズベンチは球数も116球となっていた美馬から田中靖にスイッチした。

 田中靖は、1ボールからの2球目に一塁走者の中島卓に二塁盗塁を決められるも、西川を続く3球目のカットボールで投手ゴロに打ち取り、ピンチを脱した。

 直後の7回に打線は二死走者なしから鳥谷敬、田村龍弘の連続四球で一、二塁と好機を作ると、藤原恭大の2点適時打、さらにキャプテン・中村奨吾の走者一掃の3点適時二塁打が飛び出し、5点を奪い逆転に成功。4点リードの8回に登板した小野郁が3点を失ったものの、1点リードの9回に守護神・益田直也が締めて逃げ切り、6回のピンチをしのいだ田中靖が今季初勝利をマークした。


◆ ここまで3試合全てピンチで登板

 田中靖は今季ここまで3試合に登板しているが、いずれも得点圏に走者を背負った場面、流れが相手に傾きかけている難しい局面でのマウンドだ。

 今季初登板となった3月26日のソフトバンク戦は、1−3の6回に先発・二木康太が柳田悠岐に2ラン、グラシアルにレフトへ二塁打を打たれたところで二木に代わって登板した。ホークス押せ押せムードの中、田中靖は中村晃を初球で一直、続くデスパイネをカットボールで空振り三振、栗原陵矢をシュートで遊ゴロと、わずか9球で嫌な流れを断ち切った。

 3月31日の楽天戦は0−0の6回に先発・岩下大輝が満塁から茂木栄五郎に先制の2点適時打を許し、なお一、二塁という場面で登板。このピンチに鈴木大地を遊ゴロに仕留めた。

 田中靖は2019年の取材でビハインドゲームでは「まずはストライク先行を意識して、守備のリズムを作れる意識で投げています」と話しているが、今季もストライク先行の投球で打者を打ち取っている。

 先発陣がピンチの場面でマウンドを降り、これ以上失点を許したくないというところを、ここまでは見事な火消しを見せる。そして、3日の日本ハム戦では直後の7回に逆転に成功した。セットアッパーやクローザーに比べると、やや地味なポジションではあるが、田中靖のような存在がいるからこそ、先発陣を救い、逆転劇に繋がっていくのだろう。シーズン通して、安定した投球を披露し、チームのピンチを数多く救って欲しいところだ。

文=岩下雄太

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