据え置き用スタンド付属でオフィスや在宅ワークに便利! ユニークなモバイルディスプレイを試す

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2021年04月08日 12:02  ITmedia PC USER

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写真15.6型のモバイルディスプレイ「LCD15HCC-IPS」。ボディーサイズは約380(幅)×238(奥行き)×10(厚さ)mmとなる
15.6型のモバイルディスプレイ「LCD15HCC-IPS」。ボディーサイズは約380(幅)×238(奥行き)×10(厚さ)mmとなる

 アイティプロテックの「LCD15HCC-IPS」は、15.6型のモバイルディスプレイだ。USB Type-CまたはHDMIという接続方式こそ一般的なモバイルディスプレイと変わらないが、付属のスタンドに取り付けることで、一般的な液晶ディスプレイのように据え置きスタイルで使えるのが大きな特徴となる。メーカーから実機を借用したので、その使い勝手をチェックした。



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●HDMI/USB Type-Cに両対応しACアダプターも標準で付属



 まずは基本仕様を見ていこう。画面サイズは15.6型で、解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)だ。視野角は上下/左右ともに170度、コントラスト比は1000:1、輝度は220ニト、色数は1677万色、リフレッシュレートは60Hzとなっている。応答速度は、ホームページには記載がないが、取り扱い説明書には6msとの表記がある。



 パネルはIPS方式で、タッチ操作には非対応だ。画面はノングレアということでギラつきもない。ベゼルが太めゆえ見た目はやや無骨だが、仕様そのものは昨今のモバイルディスプレイとしてはおおむね一般的だろう。スピーカーの出力は2W×2ということで、同種の製品の中ではそこそこパワーがある。



 カバー兼用の一体型スタンドが付属しており、画面を覆うカバーを下に半周させることで、スタンドとして扱える。角度を3段階に変更できるのは、角度が実質固定の他社製品と比べた場合の強みだ。取り付け方法はややクセがあるのだが、詳しくは後述する。



 75mmのVESAマウント規格に対応しており、付属のスタンドに取り付けることで、市販の据え置き型ディスプレイのようなスタイルで使うことも可能だ。本製品最大の特徴となるこのギミックについては、後ほど詳しく紹介する。



 重量は公称で約685gとされている。実測では本体のみで697g、カバー込みで1143gということで、このクラスとしては標準的な重さだ。



 付属品は、HDMIケーブルとUSB Type-Cケーブルの他に、Type-Cポートに接続するACアダプターも付属する。ケーブル直結式なので、本製品を据え置きで使う場合に便利だ。信号伝送を兼ねたUSB Type-Cケーブルと違って、細く取り回しやすいのもよい。



 ちなみにUSB Type-A→Type-Cケーブルは付属しないので、コンセントのない外出先でHDMI接続を行う場合は、モバイルバッテリーを使うか、ノートPCから給電するためにUSB Type-A→Type-Cケーブルなどを別途用意する必要がある。



 では、ノートPCに接続して使ってみよう。



●モバイルディスプレイでは珍しいネジ止め式のカバーを採用



 USB Type-C×2およびmini HDMIポートは本体左側面にまとめられている。USB Type-Cケーブルの場合は給電と信号伝送が1本でまとめて行え、HDMIの場合はHDMIケーブル以外に別途USBケーブルによる補助給電が必要になる。



 ざっと使って気になったのは視野角で、公称では上下/左右それぞれ170度となっているが、実際にはそこまで広くないように見える。何人かで左右からのぞき込んで見る場合、端の方がやや暗く感じる場合があるかもしれない。



 OSDメニューの項目数は控えめだ。操作は本体左側面上にあるボタンを使って行うが、項目の決定と上下選択とボタンが計3つしかなく、1つ前の画面に戻るには決定ボタンを長押しするという、やや特殊な操作方法をとる。あまり採用例がないインタフェースゆえ、慣れるまでは少々時間がかかる。



 ちなみに上下の三角ボタンを直接押すと、バックライトとボリュームの調整が行える。このバックライトは、メニューの中にある「明るさ」とは別物で、こちらの方が画面の明るさへの影響が大きい。USB Type-C接続ではいったんゼロに設定されるため、画面が暗いと感じたら、まずはこちらを確認しよう。このあたり、少々分かりにくい印象はある。



 これ以外で実際に使って気になったのは、スタンド兼用カバーが一般的なマグネット吸着式ではなく、手締め式のネジで背面の2カ所を留めるという、珍しい仕様であることだ。ネジの頭が露出したままになるため、バッグの中に入れた時にひっかかりやすく、他のものを傷つける可能性があるのがネックとなる。



 特にノートPCと重ねてバッグの中に入れる場合、これらのネジがノートPCを圧迫して画面などの破損につながる恐れがあり、やや気を使う。後述する専用スタンドを使わずにモバイル用途でのみ使うならば、ネジを使わずにマジックテープで固定するなど、一工夫した方がよいかもしれない。



 続いて、ユニークな付属品をチェックする。



●金属製スタンドの付属で据え置き利用にも対応



 さて本製品最大の特徴は、75mmのVESAマウント規格に対応しており、付属のデスクトップ用スタンドに取り付けることで、据え置きタイプの液晶ディスプレイと同じように使えることだ。



 モバイルディスプレイで多く見られるカバー兼用スタンドは、設置には広いフットプリントが必要で、常時デスク上で使うには邪魔になりがちだ。高さを調節できないため、常に画面を見下ろして使う状態になってしまう。本製品付属のカバー兼用スタンドを使った場合も同様だ。



 その点、このデスクトップ用スタンドに取り付ければ、本体が宙に浮く形になるのでフットプリントも最小限で済む他、角度を変えることで高さの調節も可能になる。昨今はオフィスや自宅内での利用を前提にモバイルディスプレイを購入する人も増えており、そうしたユーザにとってはメリットが大きい。



 スタンドは金属製で、強度、安定感ともに十分だ。ディスプレイの背面を4カ所ネジ留めして固定する構造で、アームの付け根とスタンドの付け根の2カ所でそれぞれ角度を調節でき、縦に回転させることも可能だ。単品で購入すれば数千円はくだらないはずで、これが標準添付されていること自体驚きといえる。



 このスタンドを利用するにあたっては、注意点がいくつかある。このアームおよびスタンドの付け根はともに非常に固く、角度変更には付属の六角レンチでネジを緩め、角度変更後に再び締め直す必要がある。力任せに角度を変えようとすると、ディスプレイ自体が破損しかねないので要注意だ。



 また、この六角レンチでネジを緩める時、反対側はスパナで固定する必要があるのだが、本製品にスパナは付属しないので、自前で調達する必要がある。コストの関係もあるだろうが、手締めのネジを採用するなど、もう少し調節が容易な仕様であればよかったように思う。



 このようにネジで取り付ける構造ゆえ、1度取り付けてしまうと、気軽に取り外すのは難しい。使い始めるにあたってどちらかを選択できるだけで、今日はカバーを取り付けてモバイルユースで、明日はスタンドを合体させて据え置きでといった具合に、取っ替え引っ替え使うのが難しいことは、認識しておくべきだろう。



●他にないスタンド付属モデル、コスパ的にも有利



 以上のように、モバイルディスプレイとしての機能そのものに突出した特徴はないが、スタンドが付属することで設置の自由度が高いことが、他製品との大きな差別化要因だ。何よりスタンド兼用カバーと据え置きスタンドが両方付属しながら、実売価格が税込みで2万円前後というのは驚異的な安さだ。



 このクラスのモバイルディスプレイは機能面で差別化がしにくいため、価格を極限まで削って争いを繰り広げていることが多いが、プラスαの機能を備えた本製品は、そういった製品と比べても十分にアドバンテージになる。保証期間は12カ月と特に長いわけではないが、この価格ならば何ら文句はない。



 前述のように、2通りの使い方ができるといっても実質的に使えるのはどちらか一方に限られる他、カバーのネジが突出していたり、スタンドは角度調整が面倒だったりと、ところどころ気になる点はある。コスパのよさは突出しているが、こだわって使うとなると、個人レベルで一工夫する余地はありそうだ。


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