「右方向に打てることが持ち味」ロッテ・山口が逆方向にプロ初本塁打

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2021年04月09日 23:44  ベースボールキング

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プロ初本塁打を放ったロッテ・山口航輝 (C) Kyodo News
◆ プロ初本塁打

 「長打を打てることと、右方向に強い打球が打てることが持ち味です」。

 今から3年前に行われた新入団会見で自身のアピールポイントについてこのように語っていたロッテの山口航輝が、持ち味である“右方向”にプロ初本塁打を放った。

 0−1の4回一死一塁で迎えた第2打席、西武の先発・高橋光成が投じた初球の外角のストレートを見逃したが、その後の外角のボールをしっかりと見送り3ボール1ストライク。そして、5球目の外角のストレートを振り抜くと、打球はマリーンズファンの待つライトスタンドに飛び込む嬉しいプロ第1号2ランとなった。


◆ 足を上げるフォームに変更

 山口は野球を初めてから昨季まですり足で打っていたが、昨年11月のフェニックスリーグから足を上げる打撃フォームに変更した。

 今年2月にオンラインで取材を行った際には「自分の中で飛ばしたいというのがあったし、長打を増やしたいと考えたときに、何かを変えてみようと思った。少し練習してフェニックスに入って、そのなかでいい形で打てました」と語っていた。

 足を上げて打つようになってから、山口は春季キャンプ中の取材で「しっかり飛んでいくような打球は増えたかなと思います」と手応えを掴んだ様子だった。

 また、昨年のファームの映像を見ていると、持ち味である反対方向への長打が増えた印象だ。

 「右にも打てるというのは自分のひとつの持ち味だと思う。意識して打つ時もあれば、遅れたタイミングでちょうどパーンというのが多かった。振り遅れも半分あった。後ろで捉えている感じ。練習では意識していたけど、試合ではそこまで(意識は)していないですね」(21年2月オンライン取材)。


◆ 外角のボールに手を出さず

 この日は西武・高橋光成の外のストレートをライト方向へ放り込んだが、その前の外角のボールをしっかりと見送ったところも成長の証。

 1年目はファームの試合で外角の変化球に空振りする場面が多かったが、昨年は、外角のスライダーを見送ることができるようになった。

 今年2月には「外のスライダーというのは1年目のときは全部振っているくらいだったんですけど、バッティングでいう間ができる。その間があるからこそ見送れていると思うので、去年は本当に外のスライダーに手が止まっていたので、その間というのもあったし、自分自身にゆとりがあった。“間”があるからこそ見送れたなと思います」と自己分析していた。この日だけでなく、一軍の練習試合、オープン戦を見ていても、ここまで外角の変化球に手を出さず、見逃すことができている印象だ。

 2年目の昨季は二軍で全70試合に出場したが、一軍での出場がなかった。それだけに、3年目の今季に懸ける思いは強い。3年目で初めて一軍キャンプでスタートし、練習試合、オープン戦で結果を残し開幕一軍を勝ち取った。開幕してからは、開幕戦でプロ初安打を放ち、この日はプロ初本塁打。山口が掲げるプロでの目標は“本塁打王”を獲得すること。その目標を実現するためにも、一軍に定着し、日々学び、日々成長していきたい。

文=岩下雄太

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