ロッテ、課題の8回 唐川が無失点!

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2021年04月10日 20:30  ベースボールキング

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ベースボールキング

8回のピンチを切り抜けた唐川(右)を迎えるロッテ先発の美馬=ZOZOマリン (C) Kyodo News
◆ 課題の8回

 『19』。この数字は試合前までのロッテの8回の失点数だ。マリーンズのイニング別失点では最も多く、9日の西武戦では4−1の8回から登板した小野郁が5点を失い逆転負けを喫した。

 10日の西武戦はロッテ打線が序盤から得点を挙げリードし、先発・美馬学も5回に2点を失ったが、7回を119球、3安打、2失点にまとめた。リリーフ陣がやや不安定のなかで、6回と7回を三者凡退に抑え、7回を投げ抜いた美馬の投球は非常に大きかった。

 その裏、荻野貴司の押し出し四球で1点を追加し、5−2となった8回は開幕から勝ち試合の7回を担当していた唐川侑己がマウンドへ。今季初めて勝ち試合の8回に登板した唐川は、先頭の鈴木将平を1球で二ゴロに仕留めたが、続く源田壮亮、森友哉に連続安打を浴びると、4番・中村剛也には四球を与え満塁としてしまう。

 一発を打たれれば逆転という場面も、呉念庭をバットをへし折り中飛、愛斗には1ボール2ストライクから120キロのカーブで空振り三振。普段マウンド上ではポーカーフェイスのことが多い唐川には珍しく、愛斗を空振り三振に仕留めたあと、ガッツポーズが飛び出した。

 8回裏に田村龍弘の犠飛で6点目を挙げ、6−2となった9回は守護神・益田直也が走者を出しながらも、試合を締めた。

◆ 勝利の方程式の確立を!

 マリーンズにとってはひとまず、開幕から“課題”にしている勝ち試合の8回を今季初めて担当した唐川が、“0”で抑えたというのは良かったのではないか。

 振り返れば昨季は、7回・ハーマン、8回・ジャクソン、9回・益田の“勝利の方程式”で開幕を迎えたが、ジャクソンが7月8日に退団した後、しばらくは、それまで勝ち試合の7回を務めていたハーマンが8回に回り、7回を投げる投手は流動的だった。数字を見ても、7月の月間救援防御率はリーグワーストの「4.71」と苦しんだ。

 8月9日のオリックス戦から7回・唐川、8回・ハーマン、9回・益田の形ができ、9月7日には巨人から澤村拓一をトレードで補強。9月16日にハーマンが『右手第2指伸筋腱損傷』で離脱したが、7回・唐川、8回・澤村、9回・益田の3人が“勝ちパターン”を務め、勝利を重ねた。ハーマンが故障から復帰した後は唐川、ハーマン、澤村、益田という勝利の方程式が形成された。質、量ともに揃った8月以降の救援防御率は、リーグ2位の「2.81」。救援陣の活躍も大きく、13年ぶりにリーグ2位となった。

 昨季を振り返ってもわかるように、リーグ制覇、上位進出するためには、打線もそうだが、チームの勝利に直結する救援陣の安定は必要不可欠といえる。今季はまだ14試合を終えたばかりではあるが、7回から勝利の方程式の3人が無失点に抑え、3点差以内を逃げ切り勝利した試合は1度もない。現時点では、打線が昨季以上に得点が取れている。“2021年型の勝利の方程式”を確立し、勝利の流れを作りたい。そうすれば、今以上に落ち着いて戦っていけるだろう。

文=岩下雄太

このニュースに関するつぶやき

  • 美馬投手が、119球で7回を2失点は大きかった���åɡʾ������唐川、益田も、ハラハラドキドキだったが、無失点に抑えてくれて良かったです���åɡʾ������先発投手が球数を減らして、長い回数を投げることと、援護点が多いことが大事🤣
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