ママ友LINEで「いじめ」の悩みが解消したワケ……学童でトラブル、クラス替えに葛藤する小学生ママは語る

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2021年04月11日 21:42  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 春になると、新入学や進級に伴って、クラス替えが生じる。小学校だと、毎年クラス替えが行われるところも多いが、それがママの悩みにつながることもあるという。今回は、クラス替えに葛藤するママのエピソードを紹介する。

「入れるだけでありがたい」学童に不満

 佳苗さん(39歳・仮名)は、満7歳になる息子がいる。4月から2年生になったが、昨年はコロナ禍のため、学校行事がほぼ中止になりママ同士の交流も少なかった。

「うちの子は、家であまり学校の話をしないんです。同じ幼稚園出身で、一緒のクラスになった女の子のママに、小学校での息子の様子を聞いています。LINEで『一緒にたまに遊ぶみたいよ』とか、『校外学習で同じ班になった』という情報を送ってくれるんです。授業参観もなく、保護者会も1回しかなかったので、息子が学校生活自体、馴染めているか不安でした」

 実は、佳苗さんが不安に陥ったのには原因があった。

「最初は学童クラブに息子を通わせていました。そこは、駅から近い商店街の中にあるビルの1階にあり、立地の良さから人気があったんです。でも、実際に入れてみると、狭くて体を動かすような遊びができないようで……」

 「小1の壁」という言葉があるように、小学校入学を機に、子どもを長時間預けることが不可能になり、働き方を変えなければいけない事態に陥る親もいる。学童自体の数も少ない中、親の間で学童は、「入れるだけでありがたい」ものであり、佳苗さんの不満はママ友から共感されなかったという。

「ママたちと情報交換をしていましたが、『放課後の数時間を過ごすだけだし、入れたらそれだけでいいじゃん』と言うママもいました。ただ、通うようになって、気になるところがどんどん増えていって。狭い部屋の中で、縄跳びをしたり、簡単なボール遊びをする子もいるんです。小3の男の子になると力も強く、おもちゃのボールとはいえ、当てられたら痛そうでした」
 
 こうした環境以外にも、佳苗さんは息子を学童に1人で通わせたりするのは怖いと感じた。小学校に通うようになり、ママ友から教えてもらった「安全メール」に登録。地域によって「防犯メール」とも呼ばれているが、犯罪から身を守るために地域の不審者情報などがメールで届く仕組みだ。すると、毎日のように不審者情報などが届くようになり心配になった。そのため、同じ学童に通っているクラスメイトのM君と「一緒に通うように」と、息子に言い聞かせたという。学校や学童での様子を見ることができず、佳苗さんはM君と仲良く過ごしているものだと思っていたそうだ。しかし……。

「あるママから『M君ってちょっと乱暴だよね』って言われたんです。M君は別の保育園に通っていた子なので、まさかそんな性格だとは知らず、息子に話を聞いてみたら、『M君は学童に行く時、虫を捕まえようとしたり、わざと遠回りしたりするから、一緒に行くのは嫌だ』って……。しかも『あとから来て、走ってきてぶつかってきたりする』と嫌そうな顔をしたため、『一緒に行かなくてもいいよ』と伝えました。それに学童で、カードゲームなどをしていると、M君は口より先に手が出て、息子は泣かされることもあったようです」

 その後、学童にお迎えへ行った佳苗さんは、ある決定的な場面を目撃する。

「M君がタオルみたいなもので息子を叩いたりしていたので、注意しました。本人は『ふざけてた』と言うのですが、悪気がないので謝らないんです」

 このように、親が子どものトラブル現場に居合わせれば注意することができるが、親の目が届かないことのほうが多いだろう。

「言い争いになると息子は口でも言い返せない。ずっと我慢をしていたのか、息子は家に帰って泣いていました」

 佳苗さんの息子は小学校には通っているものの、学童に行くのを嫌がったため、学童を転園することになった。

「私は週4回のパート勤務だったので、都度利用ができる小学校に併設している放課後クラブに転園しました。そこは狭くないし、仲の良い子と遊べるので、泣くようなことはなくなりました。でも、問題は小学校なんです。M君が後ろの席だった時に、イスを下から蹴られることがあったらしいのです。年度末に個人面談があったので、クラス替えが毎年行われるのか確認し、『M君とは同じクラスになるのは避けたい』と伝えました」

 しかし、ふたを開けてみると、また今年も同じクラスだったという。

「3クラスしかないせいか、また同じクラスになっていたんです。先生に伝えたのに、どうしてこうなったんだろうって思いました。担任の先生は、別の学年に移っていて、新しい担任は、ほかの学校から転任してきた先生だったんです」
 
 担任が変わった場合、問題解決にまた時間がかかるのではないかと悩んだという。

「事情を知っているママ友たちにグループLINEで相談しました。上の子がいるママ友は、同じようなケースを経験したことがあるみたいで、『クラス替えは毎年あるから、卒業まで何度か一緒になるのは仕方ないよ』という意見でした。そのうえで、『新しい担任の先生に相談するしかない 』と。連絡帳に相談したいことがあると伝えて、先生に直接、事情を説明しました」

 すると、担任からは、「仲間外れにあっているようないじめではないため、M君と同じクラスにしないという考慮はできなかった」と言われたという。

「確かに、こういうようなケースに全て対応していたら、学校も大変なのでしょうね……。学校側も、息子がトラブルにならないように何かあればフォローしてくれると言ってくれました。ママ友に相談してよかったです」

 佳苗さんは、ママ友からのある言葉で目が覚めたという。

「上の子がいるママからは、『いじめや仲間外れなどがきっかけで、中学受験を検討する家庭もあるから、クラスを替えてほしいという相談は、そんなに珍しいことではない』と教えてもらいました。その上で、むしろ低学年のうちは陰湿ないじめではなく、言葉が追い付かず、手が出てしまうケースが多いとのこと。これは、家庭での躾も関係しているらしいです。ほかのママ友からは、『あまり気にしすぎると、交友範囲が狭くなってしまうかもしれないよ』と言われ、まずは様子を見ようと思い直したんです。ただ、新しい先生に相談して、グループ学習などでは一緒にならないようにお願いしました」

 小学校になると、関わる人数が増えるためトラブルにもつながることもある。ただその中で、「コミュニケーションスキルが身に着くこともあるのかな」と佳苗さん。ママ友からの助言で、ある意味、視野が広まったかもしれないと語った。

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  • 親がこれだと学校の先生も大変ですね( ;∀;)
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