派遣で入った僕が、34歳で大塚製薬グループの役員になった小さな成功法則

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2021年04月13日 06:41  ダ・ヴィンチニュース

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ダ・ヴィンチニュース

写真『派遣で入った僕が、34歳で巨大グループ企業の役員になった小さな成功法則』(二宮英樹/ダイヤモンド社)
『派遣で入った僕が、34歳で巨大グループ企業の役員になった小さな成功法則』(二宮英樹/ダイヤモンド社)

 働き方は多様化し、世の中ががらりと変わってしまった昨今。会社で働くこと、自分のやりたいこと、に悩む人も多いのではないだろうか。そんなあなたに『派遣で入った僕が、34歳で巨大グループ企業の役員になった小さな成功法則』(二宮英樹/ダイヤモンド社)が少し助けになってくれるかもしれない。

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 短大卒、コネなし、資格なし。派遣の社内ヘルプデスクからキャリアをスタートした著者が、34歳で大手企業大塚製薬のグループ会社で役員になり、独立するまでに行った「小さな成功法則」を紹介する本書。未だ、採用条件における「四大卒」の壁は厚い日本で、派遣から出世の階段を駆け上がった著者の成功法則は、本当に「小さな」こと、地道なことが多い。しかし、最終的には驚くような結果と成果を次々生み出しているのだ。

得意分野を極め、抜け道を選び、全力で取り組み、無我夢中で働く

僕なりの仕事のコツをざっくりいうとこうなる。自分の得意分野を極めること(できれば一つではなく2つ以上)、その力を最も効率的に発揮できる抜け道(ループホール)を戦略的に選ぶこと、そして期待に応えるために全力で取り組むこと。

「まえがき」で著者が書くコツはとてもシンプルで、だからこそ難しい。あなたは自分の得意分野は何かとすぐに言えるだろうか。

 徳島に生まれ育ち、メタル音楽にハマり「徳島から東京もロスも変わらない」と渡米した著者は、小遣い稼ぎのためにコンピューター修理を覚える。9.11のテロをきっかけにアメリカ滞在を断念し、帰国した著者は、派遣社員として大塚製薬のITヘルプデスクを始めた。そこで社内や支所、ありとあらゆるパソコントラブルを聞いて回り、目まぐるしい日々を送る。当時約5000人いたという社員のトラブルを4人でさばいていたというから驚く。さらにそのハードさから次々仲間がいなくなり、最後には社内唯一のヘルプデスクとなってしまったそうだ。しかしがむしゃらにやるうちに、いつの間にか社内の有名人となった著者は、「パソコンのことなら彼」と社員たちから信頼を得ていく。自分の得意分野を磨き抜いた結果である。

アメリカ帰りと「根回し」

 抜け道を探すには、自分の弱い部分を埋めることも含まれるだろう。

「アメリカかぶれ」だった自分も、「根回し」や「相手を立てる」日本のビジネスのやり方を学んだと思っていた著者。しかし外部の飲み会で、周りがアメリカ帰りというキャラクターで大目に見てくれていたと知り、「根回し2.0」を実行するようになる。

 この自分の弱さを認め前進する姿勢が大変好ましく、スピード出世のひとつの要因だと感じられた。事前の根回しを徹底し、時には社内を歩き回って直接話す。面倒くさいかもしれないが、最終的にスムーズに進むほうが良いに決まっている。また、提案が通っても自分の手柄にせず、「みんなのおかげ」とチームで喜ぶ。そうすれば、チームはリーダーを信頼し、パフォーマンスが上がり、手柄を独り占めにしようとしたときより高い評価と成果が得られる。

 この「アメリカ帰りの二宮くん」である自分をアップデートしたことで、逆に海外で仕事するチャンスを得るという、逆転現象が起きているのも興味深かった。日本社会の厄介さを受け入れながら、自分、そして会社が欲しい結果を招き寄せる。その手腕は見事であると同時にひとつひとつはすぐにマネできる小さなことだ。

 雨だれ石を穿つという言葉がある。著者の努力という雨だれがどんどん報われるサクセスストーリーは、きっとあなたにも勇気を与えてくれるはずだ。

文=宇野なおみ

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