気づけば220兆円市場…仮想通貨バブルの正体と買いどき

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2021年04月13日 08:51  日刊SPA!

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日刊SPA!

写真撮影/高橋宏幸
撮影/高橋宏幸
仮想通貨(暗号資産)市場の勢いが止まらない。全通貨の時価総額は220兆円を超え、企業として時価総額トップに君臨するアップルをも凌駕。すさまじい資金量が今、マーケットに流れ込んでいる。

◆過熱するアルトコインブームの正体

 先陣を切ったのはビットコインだった。’17年12月に当時の最高値である220万円をマークしたものの、直後急落。一時は30万円台まで落ち込み、低空飛行が続いた。ところが昨秋から復活。気づけば現在の価格は約650万円と、2年で16倍強もの上昇を見せている。

 こうした急騰に「値上がりしすぎて、今さら手を出しづらい」と思うのが人の性。だが、これがビットコインではなくアルトコイン(ビットコイン以外のすべての仮想通貨)となればどうか。仮想通貨に詳しいライターの高城泰氏は「ビットコインドミナンス」という指標に着目して語る。

「仮想通貨市場におけるビットコインの時価総額の占有率を示す言葉で、ドミナンスが高いうちはビットコインのターン。逆に下がるとアルトコインのターンと言えます。

 仮想通貨市場は今がまさに分水嶺。これまで60%前後で推移していたビットコインドミナンスが急落し、3月下旬に50%台に落ちるとこれと入れ替わるようにイーサリアムなどのメジャーアルト勢が急上昇。イーサリアムは過去最高値を更新しました。

 これはビットコインからアルトコインに資金が流れていることを意味しており、アルトコインの大相場がくる可能性は十分に予想できます」

◆当面は“お祭り状態”が続く?

 事実、ビットコインドミナンスの低下に伴いアルトコインは軒並み急上昇。3月下旬との比較で見るとLiskで80%、ビットコインキャッシュで50%、リップルに至っては140%もの上昇を見せている。

「チリーズという今話題のNFT銘柄は、ビットコインドミナンスに先駆けて2週間で30倍もの値上がりを見せました。仮想通貨市場への資金流入は全世界で起きており、大きなトレンドの初動が今、起きていると考えられます。

 ビットコインドミナンスは現在、56%ほどで推移していますが、前回のアルトコインバブルの頂点では36%まで低下しました。仮想通貨市場の20%がアルトに流れたら、40兆円もの金額になります。アルトコインのターンがくれば、ここから10倍になる銘柄が続出してもおかしくはない」

 むろん、このブーム自体がバブルゆえ、いつ弾けるかはわからないのも事実。とはいえ、当面は“お祭り状態”が続くのではないか、というのが高城氏の見立てだ。

◆NFT系サービスを始めるモナコインに要注目!

 では、どんなコインが有望なのか。高城氏は次の3つを挙げた。

「ビットフライヤーやコインチェックで買えるBATというコインはプライバシー重視のブラウザを開発済みで、これを使っているとBATトークンがもらえます。広告や検索履歴のビッグデータを特定の企業に渡さないというアンチグーグル思想に基づく設計です。取引所トークンでは新興で勢いのあるFTXが出しているFTTも要注目。手数料が安くなるなど実需があるので買われやすく、上がりやすい。また、国産コインではモナコインも面白い」

 仮想通貨交換所に勤務経験のある投資家のカナゴールド氏もモナコインに着目する一人。

「コアなファンが長年運営してきた実績もあり、出入りが激しいアルトコインの世界で1年後にしっかり残っていそうなところがいい。話題のNFT系サービスもローンチ間近で面白いと思います。イーロン・マスクが注目しているドージコインも面白いですね。運営による売り圧がないので、純粋なマネーゲームとしてトレードするにはフェアだと思う。ただシンプルに考えるなら、アルトコイン一番手のイーサリアムを買えばいい気もします」

◆「刹那的に衝動買いするのではなく、自分の頭で考えるべき」

 一方、独自の視点から分析した記事が人気を博している個人投資家のGuko氏にも注目コインを聞いた。同氏は仮想通貨系のVC(ベンチャーキャピタル)がどんなコインに出資しているのかを独自調査し、ランキングを作成している。

「上位20のVCが出資しているコインを調べた結果、圧倒的1位はOasis Labsというプラットフォームでした。仮想通貨には珍しく女性がCEOでDeFi(自律分散型金融システム)にも応用が効き、開発陣には研究者気質の強い人たちが携わっている印象です。

 私の個人的な注目コインは、まずSUSHI。単純に寿司が好きなんですが(笑)、最近では銀座のある高級寿司店で決済を始めたりもしています。良質なDeFiプロジェクトです。他ではランキング2位に入ったDfinityや、分散型クラウドストレージのArweaveなど、Web3.0関連の銘柄にも注目しています」

 3人の識者に聞いたアルトコインはどれも有望そうで目移りするが、注意点もある。Guko氏が語る。

「アルトコインは一般的に流動性が低く、価格の暴落も激しい。インフルエンサーの一言を見て刹那的に衝動買いするのではなく、購入ボタンを押す前に一度立ち止まって、自分の頭で考えるべき。たとえ暴落しても長期的に保有したいと思えるものを購入するのがいいと思います。

 また、前回のバブルとは違って今はプロダクトがしっかりあるので、実際にDeFiやNFTを触ってみて、いいと思ったものに投資するのもひとつの方法かもしれません」

 前回のバブルで儲かったのはほんの一瞬。その後の大暴落で逃げ切れずに大やけどを負った個人投資家は実に多かった。その轍を踏まぬよう、相場に臨みたい。

◆高城氏の注目アルトコイン

・BAT
現在価格163円 時価総額ランキング60位
アルトコインでは古参的な存在でBraveというブラウザを開発。プライバシーに配慮した仕様でトークンの付与もあり、人気を博している

・モナコイン
現在価格246円 時価総額ランキング345位
2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)民の思いつきから始まったトークン。デジタルアートを扱うNFT関連のサービスも4月に開始予定

・FTT
現在価格5396円 時価総額ランキング31位
アルトコインを豊富に扱い、レバレッジを高く設定できることから人気の取引所「FTX」のトークン。日本のレバ規制を嫌う層が流入中

◆カナゴールド氏の注目コイン

・ドージコイン
現在価格6.95円 時価総額ランキング19位
長期保有向けではないが、運営による売却がなく短期的な売買で遊ぶのにいい。イーロン・マスクのお気に入りで、買い煽りも頻繁

・モナコイン
現在価格246円 時価総額ランキング345位
コアなファンが開発を継続。運営による売却もないため需給も良好。秋葉原に有志が広告を打つなど、草の根で愛されているのが魅力

・イーサリアム
現在価格23万7864円 時価総額ランキング2位
アルトコインの王者。ガス代高騰問題を解決するのはイーサ2.0。「オプティミスティックロールアップ」など複数のプロジェクトが進行中

◆Guko氏の注目コイン

・SUSHI
現在価格1622円 時価総額ランキング64位
イーサリアムを使ったDeFi(自律分散型金融システム)。通貨を預け、利息を得るイールドファーミングが可能で人気を博している

・Dfinity
現在価格1万6835円 時価総額ランキング2504位
Guko氏の独自調査でVCの注目度は2位。20社中、7社もの出資を受ける注目株。Web3.0を牽引するプロジェクトとして期待されている

・Arweave
現在価格3218円 時価総額ランキング96位
世界中のPCを分散型クラウドストレージとし、価値ある情報を永久保存することを理念に掲げたプロジェクト。独自トークンはAR

※価格、ランキングは4月10日時点のもの。編集部調べ

◆コインべースに上場で平均リターンは91%!?

 仮想通貨取引所のなかでも、コインベースへの上場が通貨の価格上昇にもっとも大きな影響を与えると暗号資産分析企業メッサリが伝えた。これを「コインベース効果」と呼ぶ。

 同社は大手6取引所を比較し、コインベース上場時の平均リターンが91%で最大だったと報告。取引所選びにも熟考の余地アリだ。

<取材・文/片波誠、桜井カズキ 撮影/高橋宏幸>
※週刊SPA!4月13日発売号より

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