マクラーレンF1ボス、マシン模倣問題再発を防ぐFIAの監視能力に期待

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2021年04月13日 11:41  AUTOSPORT web

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2020年F1第3戦ハンガリーGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
マクラーレン・レーシングのチーフエグゼクティブであるザク・ブラウンは、FIAがF1マシン模倣防止規則に基づき、厳格な取り締まりを実施していくことへの期待を示した。

 2020年、レーシングポイント(現アストンマーティン)のマシンRP20にメルセデスの2019年型マシンとの類似点があったことが物議を醸した。調査の結果、レーシングポイントのリヤブレーキダクトのデザインにおいて競技規則上の違反があったとして、同チームにポイント剥奪と罰金のペナルティが科された。一方で、ブレーキダクト自体は違法なものではないため、失格にはならなかった。

 これをきっかけに、FIAはF1において他チームのマシンの模倣を防ぐための新規則を導入、リバースエンジニアリングを禁じる詳細な規定を定めた。

 新規則では、「デザイン、製造、知的財産権が単一の競技者あるいは独占的なその代理人により所有あるいは管理されるコンポーネント」と定義された“リステッド・チーム・コンポーネント(LTC)”に関し、より厳格な規定が設けられた。また、リバースエンジニアリングについても、禁止事項について詳細な記述がなされている。

 ザク・ブラウンは、FIAがその規則に基づき、厳しい監視を行うことを信じているとコメントした。特に、レッドブル・レーシングとアルファタウリ、メルセデスとアストンマーティンやウイリアムズ、フェラーリとハースおよびアルファロメオといった緊密な提携関係で結ばれたチームには厳しく目を光らせるべきだと、ブラウンは示唆した。

「新しいレギュレーションが施行された。FIAが注意深く監視し、ルールが適切に実行されるものと確信している」とブラウン。

「我々は独立チームだ。すべてのチームがコンストラクターであるべきだと考えている。チーム同士が提携することは可能である。それについてはFIAが状況を監視し、規則が守られていることを確認してくれるだろう。我々はFIAを信頼する必要がある」

 メルセデス代表トト・ウォルフは、FIAは曖昧な部分を廃し、禁止事項を明確にすることに成功したと考えている。

「このシステムを信頼すべきだ。レギュレーションがより規範的なものになった」とウォルフは語った。

「昨年末までに明確化された。なんらかの解釈に結びつく可能性のあるすべてのことが非常に堅実な形で記述されたので、何がOKで何がそうでないのか、誰もが理解している」

「チーム間で提携できるエリアは残る。だが、それは知的財産権や情報交換といったエリアではなく、すべてのチームがそれぞれの開発により力を発揮することになる」

「規則の範囲内で共有される設備は存在し、それにより大規模チームの財政面、収入源においてポジティブな影響が生み出されるし、他のチームにとっては最先端の設備を利用できる機会が生じる」

「しかし同時に、マクラーレンのようなチームの立場も認識している。それはある意味、規制の観点から守られる必要があるため、何がOKで何がそうでないのかが完全に明確にされた」

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