橋本崇載八段、赤裸々告白『子ども連れ去られ』騒動と地獄の日々「死んでも闘う」

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2021年04月14日 04:00  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

4月8日には橋本さんの話を交え、連れ去りについて議員が国会で問題提起

「対局を終えて家に帰ると、妻と息子の姿はありませんでした。そこから、地獄のような日々が始まって……」

 子どもを連れ去られたその男性は、憤りを隠さない──。

「息子を妻に連れ去られた」と告発

 日本将棋連盟は4月2日、橋本崇載(たかのり)八段(38)の引退を発表した。引退と同時に彼はユーチューブを通じて、

「息子を妻に連れ去られた」

 と衝撃的な告白をし、物議を醸している。

 “ハッシー”の愛称で親しまれた橋本さんがプロ入りしたのは2001年、18歳のとき。藤井聡太二冠や羽生善治九段ともしのぎを削ったトップ棋士だった。

 金髪で対局に臨む姿や解説での痛快なトークが将棋ファンに親しまれ、巷では“将棋界の異端児”と称された。

 だが、昨年10月から休場が続き、突然の電撃引退と『子ども連れ去られ』騒動。

 事の経緯を知るべく、橋本さんに話を聞いた。

「発端は2019年7月18日のことです。対局を終えて東京から妻と生まれたばかりの息子がいる滋賀県の自宅に帰ったところ、妻が息子を連れて姿を消していたんです」

 2017年3月に30代前半の女性と結婚した橋本さん。その後、妻は専業主婦となり、2年後の2019年3月に、長男が誕生した。

「彼女の実家がある滋賀県に新築のマンションを借りて住んでいました。私も仕事で東京にいるとき以外、可能な限り家で育児に専念していた」

 妻が産後鬱(うつ)に悩んでいるのも理解していたが……。

「DVや浮気など、妻を精神的に追い詰めるようなことはしていません」

 それがなぜ、突然の連れ去りに発展してしまったのか。

LINEでケンカした翌日に…

「連れ去られた前日、私が都内で自転車に乗っていたら、雨で転んでしまったんです。

 ケガがひどかったので妻に連絡したのですが、“友人と食事中”と言って取り合ってくれなかった。その後、“アホやな、自業自得や”と言われました。それで、LINEでケンカになってしまった

 翌日帰ると、自宅には妻と息子の姿はなかった。息子は生後4か月で、首もすわっていない状態だったという。

「7月7日には妻の誕生日祝いで、息子を両親に預けてフレンチレストランに行った。

 連れ去りの直前にも、彼女は息子と一緒に私の対局を見て応援していたはずなのに……」

 困惑した様子の橋本さん。

「車の中のチャイルドシートまで取りはずされていたんです。彼女は犬が好きで2匹飼っていましたが、あっさり置き去りにしていきました」

 そう言って肩を落とす。

 その後、妻とは何度か話し合い、“衝動的に決めるのはよくない”と説得したが、暖簾に腕押しだった。

弁護士から“慰謝料を支払え”と文書が

「7月31日になって突然、弁護士から“慰謝料を支払え”などと記載された文書を一方的に送りつけられました。

 2人で話し合っている間に、すでに弁護士と離婚の話を進めていた。絶対に許せません」

 それから2年間、橋本さんは対等な条件での面会交渉も拒まれ、一度も息子に会えておらず、写真も見ていない。

 それだけではなく、

「妻の両親にはいつでも会いに来れるよう家の合鍵も渡していました。それが、連れ去りの後、夜中に“ガシャン!”という音がして外に出たらポストに鍵が放り込まれていた。彼女の両親は逃げるように車で走り去っていきました」

 妻は息子を連れて実家に帰ったようで、その後、橋本さんとは会っていない。

 ほどなくして離婚裁判が始まり、橋本さんは精神的に追い詰められる。

「息子が生まれたときに流した涙、毎日入ったお風呂。幸せだった日々は何だったのか。

 茫然として、まともに将棋も指せなくなりました。街で親子を見かけると、吐き気をもよおすほど。生き地獄ですよ」

 食欲も失せ、90キロあった体重は70キロまで減少した。

「2020年の8月くらいに本格的に頭がおかしくなり、10月にはドクターストップがかかって休場しました」

 そんな矢先のこと……。

「子どもの連れ去りを違法化します」

「2021年1月5日、裁判所から将棋連盟に差し押さえ請求が届きました。“支払いを拒んでいる婚姻費用を支払え”と。連盟から見舞金で毎月24万円をもらっていましたが、半分取られるようになり、家賃も支払えなくなった」

 同じ時期、橋本さんの代理人でさえ、“(勝ち目がないから)親権は相手方とする”という書面を用意していた絶望的な状況だったが、

「自分から諦めてはならないと感じました。息子のために、棋士を辞めてでも死んでも闘う。親権を争いたいと、弁護士に伝えました」

 現在の法律では子どもを取り戻せないと悟った橋本さん。引退直後から、SNSなどで『子どもの連れ去り問題』について発信を始めた。

「想像以上の反響で驚きです。同じ悩みを抱える方からも多くのメッセージが届きました」

 中には夫に子どもを連れ去られた女性もおり、

「夫は浮気相手の女性のもとで子どもと暮らしているようです。裁判所は“一緒に過ごせているから問題ない”と追認している。お腹を痛めて産んだ子を奪われた母親がそんなことされたら、どう思います? 精神的リンチですよ」

 そう憤る。今後の取り組みとして橋本さんは、

「問題を世間に訴えて、子どもの連れ去りを違法化します。今の法律では絶対に息子を取り戻せませんから」

 と意気込む。

 社会問題となっている連れ去り問題だが、解決はできないのか。弁護士法人グレイスの茂木佑介弁護士によると、

「子どもの連れ去りは連れ去った側が有利というのが現状。連れ去りを禁止する明確な法律がないので、違法と判断されることはまれです」

 としたうえで、

「1人で子どもの面倒を見ていた人が、暴力はふるわれていなくても精神的苦痛に耐え切れず、すぐに家を出たいとなったとき、連れ去りを違法にすると、子を置いていくしかなくなります」

 連れ去られた側の苦痛も甚大。早急な改善が必要だ。

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