改名した芸人の「その後」コットン・流れ星☆…過去には千鳥も 先輩芸人の「成功」を分けたもの

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2021年04月15日 07:00  ウィズニュース

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写真「ラフレクラン」から「コットン」に改名した西村真二(左)ときょん=2019年10月20日、大阪市中央区、朝日新聞
「ラフレクラン」から「コットン」に改名した西村真二(左)ときょん=2019年10月20日、大阪市中央区、朝日新聞

2021年4月12日放送の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)で、お笑いコンビ・ラフレクランが「コットン」に改名することを正式に発表した。過去を振り返れば「人気低迷」「解散」「番組企画」などをきっかけに改名したケースは多いが、飛躍した芸人はそう多くはない。しかし、そこに至るまでの経緯は、どれもユニークで面白いものがある。(ライター・鈴木旭)

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時代で変わる芸名の流行
今年4月から「コットン」として活動をスタートさせるきょんと西村真二。そもそも同業者の間で、ラフレクランは「言いづらい」「ダサい」と言われており、当の本人たちも2〜3年前から改名したがっていた。しかし、タイミングに恵まれず、ついにマネージャーが『しくじり先生』に企画を持ち込み実現。今後の活躍が注目されている。

お笑いの世界には、人気芸人にあやかって芸名を名乗る文化がある。たとえばダウンタウン、とんねるず、ウッチャンナンチャンらには共通して「ん(ン)」が付いており、一時期はこの一文字を入れるコンビが多かった。また古くは、芸能界が収入の安定しない“水商売”であるという考えから、「水」にかかわる芸名が流行(はや)った。内海桂子、荒井注、加藤茶は代表的なところだ。

最近では、「意味を持たない」「ネット検索しても出てこない」という基準でコンビ名を付ける傾向が強い。たとえばラフレクランは、英語の「ラフ(笑い)」とフランス語の「レクラン(宝石箱)」の造語である。ユニークな名前ではあるが、意味付けのセンスを含めて「ダサい」と言われてしまったのだろう。

恒例企画となった『いろはに千鳥』
ラフレクラン(現・コットン)だけでなく、ここ数年は番組企画の軽いノリで改名することが珍しくなくなった。千鳥の冠番組『いろはに千鳥』(テレビ埼玉)では、すでに何組もの芸人が改名している。

2018年の「第53回上方漫才大賞」で大賞に輝くなど、実力者として知られるダイアン・西澤裕介もその1人だ。2019年3月の放送回で、占い師から「(西澤裕介では)博打的な人生になる」と改名を勧められ、“ユースケ”と名乗るようになった。

翌2020年10月に改名したのが、元犬の心・押見泰憲だった。コンビ解散後、2020年8月に自ら“押見トランス”に改名。その後、ダイアンと同じ占い師のアドバイスで“おしみんまる”へと再改名し、現在の芸名として定着している。

直近では、2021年3月に5GAPの2人がそれぞれの芸名を変更している。もはや番組専属とも言える占い師の提案で、ボケ・久保田賢治は“クボケン”、ツッコミ・秋本智仁は“トモ”を名乗るようになった。

     ◇

〈ライター紹介〉鈴木旭(すずき・あきら)フリーランスの編集/ライター。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。2021年4月に『志村けん論』(朝日新聞出版)を発売。

若手の自主性を見守った『有田ジェネレーション』
『有田ジェネレーション』(TBS系・2021年3月終了)でも、2019年12月に若手芸人たちによる「改名サミット」が敢行されている。

もともとコンビ名を変えたかったお笑いコンビ、全力じじぃ・前すすむの持ち込み企画で、レギュラー出演者から新たなコンビ名の候補を募り、最終的に「改名すべきかどうか」を含めて多数決で決めるというものだ。

ここで実際に名前を変えたのが、全力じじぃとやわらの2組のコンビだった。全力じじぃは「TOKYO COOL」、やわらは「パンプキンショートケーキ」へと改名。新たな幕開けとしてネットニュースでも報じられたが、パンプキンショートケーキは翌2020年6月に解散し、それぞれピンで活動(鈴木バイダン・りゅうたろう)することとなった。何とも因果なものである。

解散後もそれぞれの道
コンビ解散を機に改名した芸人もいる。

その1人が元ピーマンズスタンダードの南川聡史だ。ロシア軍隊の格闘技「システマ」によって習得した呼吸法で、“どんなに思いっきり殴られても痛みを感じない芸”を見たことがある方もいるだろう。

改名にあたっては、ピン芸人の村民代表南川と被るのを避けて「みなみかわ」とひらがな表記にした。改名後もとくに浮き沈みはなく、もう一度改名したいと考えているようだ。(お笑い芸人のDVDを専門に扱うレーベル『コンテンツリーグ』の公式サイト「SHOW COM Vol.29特集『新元号記念!改名の理由はなんですか!?』」より)

解散後、コンビ名を芸名として引き継いだ「バカリズム」のような珍しいケースもある。新たな芸名からスタートすると、それまでのキャリアがリセットされてお笑いライブなどで新人扱いを受けてしまう恐れがあった。これを回避するため、ピンでの活動においてもバカリズムと名乗り続けたのだ。業界内で認知されていた名前だったからこそ、対応策を講じた例と言えるだろう。

改名企画のMCも過去に改名
かねてより芸能人の改名はあったが、大々的に番組企画として行われたのは2000年代に放送された『新・ウンナンの気分は上々。』(TBS系)、占術家・タレントとして知られる細木数子の番組『ズバリ言うわよ!』(TBS系)からだろう。

『いろはに千鳥』で改名をうながしてきた千鳥・ノブだが、実は2013年11月に放送された『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で「ノブ小池」に改名し、2015年元日に「ノブ」に戻した過去がある。その後、『いろはに千鳥』の改名企画で、コンビ名に“いろはに千鳥”、個人名に“のぶ小池”と“ダイ山本”を勧められ、現在も同番組でのみ使用する形をとっている。つまり、改名は番組を盛り上げる恒例企画になっているのだ。

『有田ジェネレーション』で番組MCを務めた有田哲平も、かつて改名企画によって再注目された1人だ。1990年代の『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)で活躍するも、その後大きな展開がなかった。2000年に放送された『気分は上々。』の「改名対決」をきっかけとして、翌年2001年に海砂利水魚からくりぃむしちゅーへと改名。対戦相手のさまぁ〜ず(当時はバカルディ)とともに話題となり、露出を増やしていった。

改名は「親しみやすさ」伝えるきっかけ
今年3月には、流れ星が星のマークを入れた「流れ星☆」へと改名している。極楽とんぼ・加藤浩次の旧芸名(本名)が「加藤浩二」だったのと同じ理由からだが、運気の良い字画を意識したマイナーチェンジも少なくない。

冒頭で触れたラフレクランは、2019年にテレビ東京系列の『そろそろ にちようチャップリン お笑い統一王座グランプリ』で優勝するなど、数々の賞レースで結果を残している。現時点では、ボケ・きょんのイメージが強いだろうが、ニューヨークのYouTubeチャンネルで公開された映画「ザ・エレクトリカルパレーズ」におけるツッコミ・西村の面白さはクセになるものがあった。

新たなコンビ名「コットン」としてスタートしたのをきっかけに、西村のイジられキャラが花開き、一歩引いたきょんの面白さも相まって人気者へと駆け上がっていくことに期待したい。

ただし、改名はあくまでもきっかけの一つで、実際に好転するかどうかは誰にもわからない。今振り返っても、さまぁ〜ず、くりぃむしちゅーは、旧コンビ名の頃からネタもキャラクターも面白かった。より多くの一般視聴者に親しみやすさを伝える起点として「改名を迫られる企画があった」というのが現実だ。

改名によってチャンスを呼び込む可能性もあるが、結果的に解散を考える理由の一つになることもある。このきっかけを生かすも殺すも芸人次第ということだろう。

このニュースに関するつぶやき

  • 芸人に改名を強要しまくっていた細木数子さんはどこに行ったんでしょうねえ。
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  • くりぃむとさまーずは大正解だったね。 https://mixi.at/a6H04Bx
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